あ
○○
良い嘘と悪い嘘 という嘘。
良かれ 優しさ 人の情。
誰かの 明日の 今を凌ぐ。 為イ為。
ツケは 膨らむ。払わされるのは 騙され か。
○
筋肉 恨む。 似せて恨む。
お前の為よと嘘を呑まされ。
出来ぬ工夫を 出来ぬ為 吹っ掛け 捩じ込み 御満悦。
振るえる度に 味を占め。みるみる逸れて 明後日へ。
○
痙攣しては 痛みを抽出。
膝は 特に 丁寧に。
後頭使えて 繊細に。
側面伝って 足から足へ。頭経由。
膝前 膝横 も一つ横で お尻行き。
○
鳥居をくぐる。御辞儀の後に。
少し先 参道真ん中 石段の上に 何やら いる。複数。
蜘蛛かな 黒い。 亀虫かな 角の有る。
よくよく眺める と違う。
よくよく眺める と痙攣している。
○
でかいのが真ん中に一匹 一回りか二回り小さいのが周囲に七匹ほど。ポリキャップよりやや大きいか小さいかの差。
鳥の糞の跡か 歪な白い跡の上で 丸く集い 小刻みに震え 触角を忙しなく動かしている。
うわ キモ。関わらないどこう。
○
参拝する。 終えて 鳥居に近付く。
いるいる。 うわあ。
まじまじ眺めていると 一匹とことこ こちらへ。中堅の大きさ。
しかし 何だろうなこれ。 止まる 羽をちょろり出して すわ飛ぶか。しかし飛ばず。仕舞ってとことこ こちらへ。
道を譲り右へ逸れる とことこ こちらへ。
右へ すると 同じだけ 進路をずらして とことこ こちらへ。
○
大きく離れ 直角に近く 角度を取った。
停止する虫。 引き返し 集会に帰って行く。 止まる。
羽をちょろり出して 仕舞った。とことこ行く。
何の素振りだろう。
さっ 蝶が 頭上を飛び交った。二匹。
何だか 虫が多いな 今日は。
参道端に 蜘蛛の巣が 四つも増えている。
御辞儀をして 鳥居をくぐる。少し歩いて
ふと 羽をちょろりと出すのは 挨拶だったのかも と思う。
威嚇かも 知れないが。
○
しかし 虫だからといって 痙攣しているのを キモ
と思うのは大変失礼で 不味いのでは と思い直し 廻り道を通り鳥居へ 向かった。 鳥居から やや離れて眺める。 まだいる あの虫へ 頭を下げた。
率直にキモいと思ってすいませんでした。
自身を棚上げして 他を貶めるは恥ずべき。
その対象に 人も虫もない。
しばし して 頭を上げる。 まだ いた。鳥居の外から離れた。
○
しかし 端から見ると 痙攣は 気持ち悪いという事に
偽りは無い。率直な感想。
我が身に つまされる。
明日は我が身の 気持ちの悪さ。
自身でもう五年程 やっていても 痙攣に親愛より気持ちの悪さが先に来るとは
封ずるべきだったのか これは。




