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あ
○○
目出度い拳を打つ人は 素晴らしい。
目出度い剣を抜く人は 晴れがましい。
凶兆転じる 天晴れな 腕前。
眼が 独特な 滑りを 得て。
虚実をひっくり返した。
抽出された 痛みの 筋肉 透き通った。
痙攣 停止 残る痛みの 感覚。
足裏が 冷えて 煮えて 冷たくなって熱く感じる。
○
階段が ぎしり。
降りる音が 少し響く。 誰も居ない空間に。
階下で それを聞いた。 誰も居ない上階に。
空気がよそよそしく 突き刺す。
降りてくるのか。
待つか。
いつまで 待てば 安心か。
終わりはいつか。
気付くのか。