145/493
あ
○○
これといった事もなく 穏やかに 過ぎ去る。置いて行って。
○
境内にて
終わりの一礼の後。階段を降りよう。視線を下げ。視界に入る。転がった虫。
蝉だ。脚は閉じられ 腹を空に 晒して仰向け。
手袋を着ける。そっと持ち上げる。からからな感触。乾いた。
狛犬の台座 そば 丸く刈り込まれた植木 その根本に横たえる。
石段に残ったのは一匹の蟻。
集る先を遠ざけて。 踏まれて 終わぬ様に。
○
後頭に集約する 強く確り とした収縮。
これの 収縮の度合いを 緩和し より伸びた状態で張ると 頭頂に集約する。刺激が。
頭部での痙攣を二段階に分けた。
長短。
上後。
後頭にぶら下がる肉体。
先触れに痺れる頭頂。
続く後頭に 溢れ出す痺れ。
流れは首下へ。
毛髪への影響が懸念される。