頭を掲げる
前日 夜 。
ふかふか手拭いを頭に添わせて束さむ。
寝台の上に跪く。
手拭いの座りを確認する。
両手にて軽く押さえる。
ふと
押さえた状態でもさもさ動かす後頭の筋。
おお
重い。
抵抗がある。
負荷を増大する事に成功した。
それはそれとして取り敢えず寝よう。
○
より後頭の筋に負荷を描けるには
「耳かな」
実行される幾つかの試み。
耳功の先生は元気かなあ。
両耳を同時に親指でぐいぐい突かれて痛かったな。
ひょろひょろなのに力が強くて。
ぐわあとなった。
耳功というだけあって耳をいらうんだ。
揉んだり引っ張ったり。
耳の穴に指を突っ込んですっと抜くのも有ったな。
その中で
天鼓という一式は耳の後ろを自分で軽く打つんだ。
中指に人指し指を引っ掛けて弾いて打つ。
軽く。
○
人指し指を耳に引っ掛ける。
眼鏡のツルみたい。
後頭の筋がこれでより発達するか。
経過を観察する。
○
浴槽に湯を張り沈み込む。
沈む鼻も頭頂も。
抑えられた呼吸。
摘ままれた鼻柱。
交互に交代される摘まむ手。
額側から鼻先へ撫でる手。
鼻穴の縁に来たなら交代される手。
潜水時に
後頭の筋を収縮させる。
ぎい。
木の軋む音がする。
安楽椅子が揺れる音がする。
自身の頭部から。
○
鼻の毛穴を清潔に。
洗鼻洗顔の準備。
毛穴を開き汚れを落としやすく。
そうなるといい。
結果がいつ出るのか定かでは無い試み。




