表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

いつもの君

作者: ぺんなす

「おはよう」

君はいつも笑って挨拶してくれる。

だから俺も笑顔で

「おはよう」と言う。

僕はそんな毎日が好きだ。

そして、笑顔で挨拶してくれる君も好きだ。

君はいつも、僕の机の端から顔を出して、笑って挨拶してくれる。

そして僕はそんな君に

「おはよう」

と挨拶をする。

そんな毎日だ。

でも、今日はいつもとは違う日だ。

なぜなら、今日、僕は彼女に告白をするからだ。

僕にとって彼女は初恋の人だ。


彼女はとても優しくて人気者だから、よく告白されるらしい。

僕と彼女が出会ったのは2年生になってクラスが変わってからだ。

彼女は、先生から頼まれたノートを一人で運んでいた。

僕はそれを手伝った。

そしたら彼女が笑顔で

「ありがとう」

そう言ってくれた。

僕はその時の勢いで、

「僕と仲良くしてください」

そう言ってしまった。

その場の勢いだったから、びっくりすると思ったけど、彼女は

「いいですよ」

また笑顔でそう言った。


それから彼女が朝から笑顔で「おはよう」と言ってくれるようになった。

そんな彼女と一緒にいて3か月くらいが過ぎた今日この頃、僕はついに決心した。

そう、彼女に告白すると。

僕は放課後、みんなが帰ったり部活に行ったりするまでずっと教室にいた。

彼女に放課後、教室に来てほしいといった。

彼女は、

「用事があるので少し遅くなるかもしれないです」

そう言った。

「全然大丈夫だよ。来てくれればそれでいい」

「では、また放課後に」

そんな約束をした。

俺は彼女がくるまで自分の席で座って待っていた。

そして彼女が教室に来た。

「遅くなってすみません」

彼女は小走りしながらそう言いって俺の席まで来た。

「全然遅くないよ」

「本当ですか?それならよかったです」

そう言って彼女はまたいつものように、僕の机の端から顔を出した。


なんでこの体勢なのかと前に聞いたことがある。そうしたら

「座ってるので、こっちのほうが立ってるより話しやすいんです」

そう言った。もっと詳しく話すと、相手の目線に近いほうが話しやすいという理由もあるらしい。

だから、いつも机の端から顔を出すらしい。

僕はそんな姿を見て可愛いと思ってしまう。


「えっと…呼び出したということは、私に何か用事…ですか?」

「えっと…それは……」

「何か大事な用でも?」

「うん…。実は大事な話があるんだ」

「何ですか?」

「実は、僕君のことが好きなんだ‼だから、その…僕と付き合ってほしいんだ」

「えっ…」

「あっ別に今、返事を出さなくてもいいんだ。ゆっくり考えてほしい」

「じゃあ明日返事をしますね」

彼女はいつものように笑顔でそう言った。

僕は明日が怖くなった。

自分で返事はいつでもいいと言ったものの、やっぱりいざ返事を聞けるとなると怖くなった。

僕と彼女は、その後別々に教室を出て帰った。


そしてついに来てしまった。

彼女からの返事が聞ける日が。

といっても、一日しか経っていないけど。

でも緊張する。

僕は朝からずっと怖かった。

こんなに怖いと思ったのは初めてだ。

そして、こんなにも学校が嫌だと思ったのも、彼女に会いたくないと思ったのも初めてだ。

いつもなら、早く会いたいと思うのに。今日は会いたくない。

学校についてしまった。下駄箱を見るとか彼女はまだ来ていない。いつも僕のほうが少し早く来る。

教室に入るとあまり人はいなかった。部活に行っていたり、来るのが遅い人がいたりするからだ。

でも彼女が来る時間帯になると、結構人が来る。

そして彼女は来てしまった。

「おはよう」

彼女はいつものように笑顔でそう言った。

「おはよう」

僕はそういつものように答えた。

でも僕の頭には、告白のことで頭がいっぱいだった。

そのあと放課後まで特に何事もなく時間が過ぎた。


実は朝の会話の中で、

「今日の放課後の返事をするので教室にいて下さい」

そう小さな声で言われた。

だから僕は昨日みたいに待っていた。

彼女は用事があったみたいで昨日みたいに後から来た。

そして


「えっと昨日の返事なんですけど…昨日帰ったあと一生懸命考えたんです」

彼女は、頬を赤く染めながらそう言った。

「それで、学校に来てあなたに会って…朝、いつものように挨拶してやっと答えが出たんです。」

僕はどんどん緊張した。

「私、あなたのことが好きなんだなって」

僕はその言葉が嬉しかった。そしてすごい驚いた。

「いつも私が挨拶をしたら笑顔であなたが『おはよう』って返事をしてくださるのがすごく嬉しくて」

「僕も…!いつも挨拶してくれるのがすごい嬉しい」

あまりにも嬉しすぎて勢い余って言葉が出てしまった。

「本当ですか?」

「うん。いつも笑って挨拶してくれるのがすごく嬉しい」

「それなら…よかったです!」

凄くホッとしたのか彼女の笑顔がいつもより輝いていた。


「あのさ…告白の返事はオッケーってことでいいんだよね?」

僕はさっきの言葉が何かの間違いだったらどうしようと思って彼女に聞いた。

「もちろん。オッケーですよ。これで私達友達ではなく、恋人…ですね」

「うん。そうだね。僕すっごく嬉しい…!」

「はいっ!私もです!!」



僕たちは恋人になった。

それから僕たちは一緒に帰ったり、出かけたりした。

学校では、友達に結構いじられたけど、でも、今までとは違う、景色だった。

今までなら、彼女しか見えていなかった。

でも彼女と恋人になれて、彼女のいろんな一面や友達といるときの姿もいっぱい見れてとても幸せだ。

まあ結局は彼女しか見てないけど、でも僕は、それでいいと思っていた。

今まで以上に彼女を見ることができるならそれでいい。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

初めて告白するシーンを書きました。それと同時にあとがきも初めてです。

告白するシーンを考えるのがとても難しかったです。


後書きまで読んでくださりありがとうございます。

よろしければほかの小説のほうも読んでいただけると嬉しいです。

それではまた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ