生成AI小説にも活用される「Claude」ーー日本政府が使用権要求をした最新モデル「Claude Mythos」はどの程度凄いのか?
筆者:
今回は26年5月12日に日本政府がアメリカのアンソロピック社に対して「Claude Mythos」に対する使用権を要求し、5月13日にはアメリカのベッセント財務長官の訪日に伴い、日本大手メガバンクである三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行がアクセス権を有したという記事がありました。
今回は「Claude Mythos」がどれだけ凄いものなのか? について個人的な意見を述べていこうと思います。
◇『Claude Mythos』のインパクト
質問者:
そもそも、AIの会社と言うとChatGPTのOPENAIさん、Geminiのグーグルさんが有名なのでアンソロピック社なんて初めて聞きましたね……。
筆者:
アンソロピック社は2021年にOPENAI社から退社したダリオ・アモデイ氏、ダニエラ・アモデイ氏の兄妹を中心に創設された新興企業です。
ClaudeはAIの中でも文章生成能力が高いと評価されており、もしかしたら生成AIで文章を投稿されている方の中には活用されている方もいらっしゃるかもしれません。
そのClaudeの最新モデルが「Claude Mythos」なのです(ただしClaude Mythosは一般公開はされていません)。
質問者:
なるほど……思ったよりもこのサイトに関係しそうな会社でもあったんですね……。
ですが、その「Claude Mythos」っていうのは日本政府が喉から手が出るほど欲しいものなのですか?
筆者:
まず、Claudeはアメリカ軍から大変高い評価を受けており、今行われているイラン戦争においても活用されているんです。
特に完全自律型兵器や大規模監視において非常に高く評価されているようなんです。
(ただし、アンソロピック社は軍事利用の方針に対して反対しているのでアメリカ軍が勝手に活用している)
ただ、この際に一番話題になった局面は「小学校誤爆」の一件でした。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/900187444.html
この際には「地図が古かった」ために誤爆が起きたとされ、「AIって大したこと無いのね」みたいな文脈として語られることが多かった印象があります。
しかし、https://www.asahi.com/articles/ASV4J247JV4JUHBI003M.html この記事によると、車体ナンバーを正確に判定して攻撃をすることも可能になっており、人が逐一分析したり追って行くのに比べると格段に効率が上がっているんです。
勿論AIが戦争を起こしたわけでは無いのですが、どこを攻撃するのか? という判断においてはClaudeを活用することで戦いの効率を非常に上げているのです。
質問者:
なんと! そんなにも戦争で活用段階が広がっているんですか!?
筆者:
そのClaudeの最新モデルがClaude Mythosなのです。
このClaude Mythosの一番注目されている恐ろしい能力は「システムの脆弱性」を発見する能力です。
OpenBSDというセキュリティ、正確性、暗号化を最優先する無料のオープンソースUNIX系オペレーティングシステムの27年前からあったシステムの脆弱性を発見したり、
FFmpegという動画と音声を記録・変換・再生するための自由ソフトウェアの16年前からある欠陥を発見したり、
Linuxカーネルという、有名なOSの核となるソフトウェアの脆弱性を発見したりしたそうです。
こうした瞬時に脆弱性を発見することができ、もともと得意だった「攻撃する能力」が合わされば「超強力なサイバー攻撃ができる」ことを意味するのです。
質問者:
筆者:
特に一番恐れなくてはいけないのは「銀行」です。
銀行関連システムにこれまで見つけることが出来なかった重大な欠陥があり、
顧客情報を操ることが出来るのだとすれば「預金や証券の残高をゼロ」にすることも不可能では無いと言われています
そういった弱点を補いたいがために真っ先に大手3銀行がベッセント長官と会談したものと思われます。
Claude Mythosへのアクセス権が先行して得られれば、サイバー攻撃に対するシステムの脆弱性を事前に発見しやすくなり、欠陥を修正できる利点がありますからね。
◇Claude Mythosは「過大評価」と言う説もある……
質問者:
これほどのことができるClaude Mythosのアクセス権を得ることが出来たのですから、高市政権としては大仕事をしたと言えるのではないでしょうか?
筆者:
一つ気になることがあるんですよね。
現状、Claude Mythosについてアンソロピック社は「危険すぎて一般公開できない」としていますが、
これまでの功績について正しいものもありますが「誇大広告なのではないか?」とも一部の研究者から言われています。
https://xenospectrum.com/anthropic-mythos-ai-curl-security-reality/
この上記のURLの分析では、Claude Mythosが発見した『「真の脆弱性」として確認されたのはわずか1件のみ』であり、『「公開を差し控えるほど危険な、革新的なモデル」であるという証拠を見出すことはできなかった。』と評価しています。
僕は生粋の文系なのでアンソロピック社の評価が妥当なのか、上記の指摘が妥当なのかについて評価することは出来ません、
ですが、もしかすると日本政府は、
「アンソロピック社のマーケティング戦略に乗ってしまった」
だけの可能性もあるのです。
勿論他国よりも先駆けて優先権があるのであれば多額のお金を支払うことになるでしょうからね。
質問者:
た、確かに「秘密性」があるだけで何となく価値が上がりますからね……。
筆者さんがよくおっしゃっている「恐怖を煽って売りつける」と言う戦略を「サイバー攻撃バージョン」で行っている可能性があるという事ですか……。
筆者:
暗に言ってしまえばそう言うことになりますね。
少なくともお金を余分に支払ってしまう可能性はあると思います。
そもそもサイバー攻撃にも防御にもインセンティブがあるAIをわざわざ従属国の日本に渡すことに対して違和感があります。
日本には中国からのスパイが政治家を含めて「うじゃうじゃいる」ことが想定されます。そのために最大のライバルである中国に情報流出してしまうリスクがありますからね。
機密情報共有の枠組みであるファイブアイズ(アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)に日本は情報の脆弱性を理由に参加できないぐらいですからね。
これらの点をアメリカが理解していないはずは無いです。
そうなると、「一番価値が高い時」を狙って売りつけているようにしか見えないというのが僕のが感覚としてはあります。
勿論、そうではない可能性もあるので「高市政権が大仕事をした」という見方もあると思いますが、諸手を挙げて高評価するのはちょっと違うのかなと思いますね。
質問者:
仮に本当に素晴らしいモノならかなりの金額を支払うことになるでしょうからね……。
筆者:
もしかしたらアクセス権を得る大手銀行などが費用を負担するので直接的に税金が使われないかもしれませんが、それにしたって追加費用は間違いなくサービスの対価に賦課され、消費者に直撃することになると思います。
今後は銀行だけでは無く、スマートフォンを販売している大手通信会社なども加わってくるでしょうから密かに消費者にとってはどうなのかな? と言う感じがありますね。
質問者:
ただ、導入した際にどの程度活躍したのかは分かりませんよね……。
筆者:
それは本当に言えていることです。
軍隊のリアルの防衛や医療に関してもそうですけど、「起きていないこと」に関してどのように評価するのか? 何が貢献しているのかについて正確に評価することは難しいと思います。
ただClaude Mythosに関しては大手企業以外は導入できない可能性が高いので、中小零細がサイバー攻撃を受けて深刻なダメージを受けているのに対して、Claude Mythosを入れた大手が無傷であれば「しっかり守れていることの証明」になるのかなと思いますね。
しかし、それを評価するには「ラグ」があると思うので「アンソロピック社は上手い商売をしたな」と言うのが僕の感想ですね。
ということで、このように最近話題になっている政治関係のニュースについて個人的な意見を今後も述べていきますのでよろしければご覧ください。




