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第3話 特訓の成果とそれを見つめる者


 翌朝


静かな部屋で目を覚ますルカ。


 起き上がると近くのテーブルに暖かいお茶が入ったカップが置かれていた。


 (……そうか俺は昨日……ルクスをこの手で……生き返るとは言え……俺のやった事は……)


 ガチャリ


 その時扉を開かれる音がしてそちらの方を向くと入ってきたのはアップルだった。


 「おはよう……」

  

 「おはようアップル……昨日はありがとな」


 「いいよ、別に。

 ルカが悪いわけじゃないから」


 「……あのさ、どうしてムーランさんはルクスが人って黙っていたんだ?」


 「じゃあさ、ルカは人を殺れる?」


 「そんなの無理だよ!人殺しだろ?」


 「そう、だからわざと人形って言ったのよ。

 貴方がそうやって臆する可能性があると思って」


 「みんなは………他の12神は全員知っているのか?

 ルクスが人間であることを……」


 「うん……そもそもあれを人間と言っていいのか分からないわ。

 ダンジョンの核と結合している人間なんて居ないから」


 「アップルもルクスを……その…」


 「ルカの思っている通りだよ。

 私も……12神は全員やってるの……ルクスをね……」


 「……あのさ、ムーランさんが言っていたあの戦いって何?」


 「………私も2回目なんだけどね…この世界に別の世界の勢力がせめて来るの。

 勿論、相手は人間…強さも中々の者、生半可なら一撃で首が吹き飛ぶほどにね」


 「そいつらは敵なのか?」


 「うん…何度もこの世界に襲撃してきてね、毎回勝ててるんだけど」


 「そいつらの目的は?人数は?」


 「こちらと同じ12人よ、それで目的はこの世界を支配する事らしい。

 そして邪魔になる私達……12神を始末する……そうよ」


 「だからムーランさんは俺に人に似せたルクスと剣を交じ合わせたのか………」


 「ルカ、嫌ならやめてもいいよ。

 12神はとてもキツイ事だから、この先色々と厄介な事も起きるかもしれないし、辛い事もあるかもだし」


 「……アップル、俺さ…自分の大陸で12神になった時最後まで12神の座を争った奴が居るんだよ。

 そいつが俺に言ったんだ……」


 「12神になったんだから恥かくような事はやめろよな……俺を超えたんだから…だから俺はお前が12神最強になるって信じてるって……」


 「いいライバルだったんだね」


 「だからさ、俺……鍛えるよ。

 アップルに追いつくくらい」


 「うん……ルカが言うのなら私はこれ以上何も言わない。

 それじゃあ、素振りや技を教えます」


 「ああ、よろしくお願いします」


 そうして一週間の間に俺はアップルによって鍛えられた。

 辛い特訓だが、俺は絶対に諦めない。

 信じてくれている者達が居るのだから。


 そうして一週間後


 俺は一人で街から少し離れた草原に居た。


 すると後ろから声が聞こえた。


 「ルカ、来たぞ」

 振り返るとそこにはムーランさんが居た。


 「……あんたが俺の為に嘘を付いてくれた。

 感謝する……」


 「感謝だ?何のことだ…」


 「ルクスが人形であるって言った事だ……俺が臆する可能性があったからなんですよね?

 ……すみません、俺……あんなに突っかかって……」


 「はぁ……ふっ、それなら俺を満足させてみろ。

 鍛えた力を俺に見せてみろ……」


 「はい!……神器展開……」

 俺は剣を構えた。


 「神器展開!!!」

 ムーランさんの持つ大剣が真っ黒に染まる。


 (ヤバそうな武器だ……勝てないかもしれないけど……やるだけやってみる!!!)


 「さぁ来い!!ルカ」


 「はあ!!!」


 !


 ガキン!!!


 (!?速い!?それにこの速さは……)


 「獄炎火ごくえんか!」


 !

 強力な炎がムーランを襲う。


 (くっ!魔法もピカイチだな……アップルは魔法が得意じゃなかったはずだが……この魔法の威力……)


 「隙あり!!!十字斬り!!!」


 「うぐっ!!!」


 (それにしても速すぎる……短期間で何があった!?)


 ムーランは体勢を整えようと身構えるが

 

 !


 ルカは既に至近距離に近づいていて


 「衝撃波!!!」


 「ごはぁ!!!ぐっ……」

 ムーランは思いっきり吹き飛び近くにある木に直撃した。


 ザク。


 大剣は吹き飛び地面に突き刺さる。



 「……ムーランさん…俺、強くなりました?」


 「くっ……へへ、近づいたな!」


 !


 するとルカの足元が光り、魔法陣が現れ、石ころがとんでくる。


 「うわあ!!!」


 ルカはそれに直撃し吹き飛ぶ。



 (……くっ……それにしてもあの衝撃波……中々効いたぜ……全く……へ、へへ……やるじゃねぇか……アップル……鍛え方がヤバすぎる……)


 「はぁ、はぁ……」


 (くっ…、魔力がそろそろ尽きそう……ぐっ……)


 (うん?アイツ、もしかして魔力を使ってあの速度を?そういう小細工か………へ、そうか……ふっ……)


 「ルカ……もうやめだ……期待した通りだ……」


 「え?」


 「どうやら覚悟は決まっているそうだな。

 その強さを見れば分かる……これ以上、俺は動けねぇよ……さっきの衝撃波で殆ど体力を持ってかれた」


 「……アップルとか他のみんなのお陰です。

 俺、一閃しか使ってこなくて……」


 「一閃か、確かに一閃は強力だが、行動が読まれやすい……スラッシュよりもな」


 「だから、色々と覚えたんです。

 魔法や他の剣技を……」


 「そうか、それなら俺に勝ち目など無かったな……」


 「それでもムーランさんは強かったですよ。

 魔力でここまで強化して、やっと追いつけるほどなんですから」


 「他にもヤバい12神が居る……俺なんて端くれさ……」


 ぐぅ~。


 「あ」


 「くっははは!腹が減ったみたいだな、そうだ。

 一緒に食ってくか?お前となら話が合いそうだ」


 「分かりました、お供します。

 ムーランさん」


 

 …………………………………………

 それを遠くから見つめる者が。


 「良かった……仲良くなれて……」


 バフッ。


 !?

 背後から突然抱きしめられる。

 焦って振り返るとそこにはニコニコしているミナミさんが居た。


 「み、ミナミさん!?ま、全く気づかなかった」

 アップルは言う。


 「えへへ、隠密スキルは伊達じゃな〜い。

 ……それであの二人に声をかけないの?行っちゃうよ?」


 「いいんです、ここで声をかけるのは野暮なので。

 今は少し嬉しいんです……」


 「私もだよ。

 12神祭が楽しみだね、彼が私達に勝てるかそれともやられるか……ふふ」


 「言っておきますけど、私もミナミさんには負けませんからね」


 「え〜本気出すんでしょ?私、一撃でやられちゃうじゃん〜」


 「それなら強くなればいいんです。

 私の特訓に付き合います?強くなれるかも知れませんよ?」


 「ぶ〜、絶対キツイやつじゃん。

 だって二日前のルカくんを見た時、疲労が100%出てますって顔だったんだから」


 「ふふ、それだけ鍛えただけです。

 ミナミさんもやりたかったら私に声かけてくださいね、いつでもお相手しますから」


 「むぅ〜……えい!」


 !


 「ひゃん!?」

 ミナミがアップルの胸を掴んだ。


 「な、何するんですか!」


 「なんか負けた感じしたから……それといずれあなたもあちら側にならないよね?」


 「……なりませんよ、大切な人が居るから……」


 「ふふそれならいいけど、それじゃあ私達も酒場に行こ?

 お腹空いて、もう歩けないかも知れないし」


 「はいはい、浮遊能力を使って浮かせればいいんですか?」


 「よくお分かりで」


 「はぁ〜」

 そうしてアップルはミナミを魔法で浮遊させて、酒場へと向かうのでした。





 



 

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