第096話 小鳥の混乱
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最近頻繁に部活へ参加している。
活動を行っている訳では無くて、部進戦という部費を掛けた戦いの為の特訓をしている。
俺は参加するか迷っていたが、東源先輩のやる気を見たらどうしても特訓に参加しないと言えなかった。
「お疲れ歩君。今日も結構ハードだったね。」
「本当に疲れるよな。これが後1週間あると思うと恐ろしい。」
「でも、部費が貰える機会は少ないし、ここにある本のほとんど東源先輩や卒業した先輩が自費で購入したって聞くから、少しでも先輩の助けになればいいね。」
「まぁ、確かにお世話になってるから、恩返ししたい気持ちは俺にもあるけどな。」
ここの本がほとんど自費なのは知らなかった。
東源先輩のお財布事情は知らないが、普段から資料になりそうな本を見つけたら衝動的に購入してようだし、部費はいくらあっても良いだろう。
「考えごとしているの。面白いことなら勿体振らないで教えて欲しいなの。」
「あぁーもう、お前も悩みの種の1つなんだから邪魔しないでくれるか。」
「そんな嫌そうな顔しないで欲しいなの。せっかく良いこと教えようと思ったのに。」
「ふ、2人とも最近かなり仲良くなったんだね。」
小鳥にはこれが仲が良いように見えるらしい。
俺からしたら変なやつに絡まれることが多くなって面倒なだけだけどな。
それよりも良いこととはなんだったのだろう。
「仲はめっちゃ良いなの。マブ?ガチ?って感じなの。」
「嘘をつくな。普通だ普通。変わってないだろ。」
「ううん。距離がぐっと縮まったような、親密な関係になったような。」
それを聞いてニヤニヤしだす八戸場。
そして、小鳥の方に近づいて何か耳打ちをしている。
すると、驚いた表情を見せたと思えば、今度は顔を真っ赤にしてこちらを見ている。
「ち、違うから。そ、そうじゃないよ歩君。」
「おい!八戸場、小鳥になに吹き込んだだよ。完全に様子がおかしくなったぞ。」
「おかしくなったのはウチのせいじゃないの。霧道にはちょーーと早い話しかもしれないなの。」
おーいと目の前で手を振ってもこちらに気付く様子がない。
これは完全ここじゃない世界に行ってしまっているな。
こうなってしまったら仕方ない。特訓も今日は終わりのようだし、寮の途中まで送ってやるか。
「お前がいると厄介なことになるな本当に。」
「それは褒め言葉として受け取っておくの。それじゃ、ウチは用事を思い出したから先に帰るなの。」
「待てよ。さっきの良いことってなんだよ。まさか・・・」
「そうでしたそうでした。まさかとはそのまさか、また派手に高貴なる騎士団が動き出すようなの。確か時期は中間試験頃。上から来た話しによると平等振興会も動くらしいから気をつけるなの。」
伝えることだけ伝えてバイバイと手を振り帰ってしまった。
それも大事だ。またアイツらが動きだすだと。
しかも、時期が中間試験頃。
何が目的なんだ。中間試験頃でないといけない理由は何か分からない。
それよりも今は、小鳥をしっかり送り届けないとな。
「おーい俺達も帰ろうぜ。」
「え、えっ。一緒にですか。」
「なんか今の小鳥を1人で帰すのは、いくら学園内とはいえ危ない気がするからな。」
「お、お、お言葉に甘えさせて、も、もらいます。」
どれだけ緊張しているんだよ。
部活で一緒になってからかなり仲良くなってきたと思ったのだけど、今は最初の時に逆戻りしたみたいだ。
帰り道は静かなものだった。
どちらも話すことなく、ただ歩く音だけが聞こえる。
別に気まずい訳ではないのだけど、何か俺の方から話を振ってあげたほうがいいのだろうか。
「あ、あの。本当に志那ちゃんとは何もないんだよね。」
意外にも小鳥の方から話しかけてくる。
八戸場の行動が変だったからなのか俺達の関係が気になっているようだ。
本当のことを言えば、何もないということではない。
しかし、これを教えてしまえば面倒なことに巻き込むことになる。
だから、嘘をつくことが今の最前だろう。
「あー、何もないぞ。」
「・・・。あるんだ何か。嘘ついてるの分かっちゃうもん。」
一瞬で嘘を見破られてしまう。
演技は苦手だけど、ここまで一瞬でバレてしまうなら小鳥の前では嘘がつけない。
ここは本当のことを話そう。そして、巻き込まないことを約束しよう。
それが俺にとっても、小鳥にとっても最善の選択だ。
「そうだ。アイツとは契約を結んでいる。」
「へぇ?契約?恋人とかではなくて?」
「俺と八戸場が恋人な訳ないだろ。どう見たってアイツは俺で遊んでいただろ。」
「あぁーー。そうだったんだ。そうかそうか。それで契約って?」
「この学園を巻き込んで今大きな事件が起こりそうになっている。それも2つの悪が動いている。アイツと俺はそれを止めるために利害が一致したから、契約を結んでいるんだ。」
全てを話すと驚いた表情で状況が飲み込めていない。
それもそうだ。大きな事件と2つの悪。
作り話にしてもタチが悪い話しだ。
「歩君はどんどん遠くに行っちゃうね。どれだけ追いつこうとしても背中すら見えないままどこか遠くへ。」
「そんことはないだろ。俺はただ巻き込まれたに過ぎない。それに俺なんかよりも小鳥の方が実力的にも上だし。」
「謙遜するところも歩君らしいね。ねぇ、志那ちゃんとは仲間として動いているんでしょ。それって少しでも人数がいた方がいいからじゃないかな。」
それはその通りだ。
今は、人手が必要。なにせ、相手は組織単位で動いている。
それが2つもあるのだから人員は計り知れない。
「私にも協力させてくれないかな。それが1番貴方の隣に並べる気がするから。」
小鳥ならそう言い出すかもしれないと思っていた。
それなのに、内容を話してしまったのは俺の責任だ。
心のどこかで協力してほしいと思っていたのかもしれない。
「相手の計画はかなり凶悪なものだ。厳しい戦いになるかもしれない。それでも。それでも、良いのなら協力して欲しい。」
「ありがとう。私、絶対に力になってみせるから。だから、待っててね。」
どうやらそんな話をしていると寮に着いたようだ。
女子と男子では場所が違うのでここで解散となった。
助っ人が増えたのは嬉しい。
しかし、今になってこのことに巻き込む重要性を理解してきた。
それでも、協力してくれると言った小鳥には感謝だな。
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