第092話 命懸けの部費稼ぎ
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俺に突如として接触してきた2つ組織。
目的だけ聞くとかなり危ないことをしそうに聞こえるのだけど、まだ本格的に動いているかどうかは知らない。
それでも、今はこのことを誰かと共有した方がいいだろう。
頼れる人で真っ先に思いつく人物に会いにいく。
部屋の前に立つと嫌なことを思い出して躊躇ってしまうな。
「失礼します。1年クラス・フォース 霧道 歩 です。」
「入っていいぞ。」
許可が降りたので生徒会室の中に入る。
見たところ生徒会長は不在のようだ。
さっき返事をしてくれたのも副会長だろう。
不在のことが多い生徒会長の分まで仕事をこなしているのだろう。
「君か。噂は生徒会長からよく聞いているよ。育てがいのあるやつがいるって。」
「そんなことを言ってくれていたんですね。今日は生徒会長に用があって来たのですが、不在のようなのでまた日を改めてお伺いします。」
「生徒会長に用があったのか。今回は確かにいないが、私が伝えておこう。用件はなんだ。」
うっ。確かに生徒会室までわざわざ来る生徒なのだから、何かしらの重要な話があると思ってもおかしくないだろう。
ここで副生徒会長に話すかは慎重になって考えるべきだ。
この話を聞いたら確実に巻き込むことになる。
すでに生徒会長を巻き込んではいるもののこれ以上増やしてしまっては申し訳ない。
「すみません。ちょっと個人的なくだらない相談だったので、もう大丈夫です。」
「そうか。私では役不足という訳か。私も頑張ってはいるのだが、アイツには遠く及ばないということか。」
生徒に頼ってもらえないのがショックだったのか、落ち込んだ表情を見せる副生徒会長。
こちらが慌てて慰めようとしたが、
「ふふふ。これ以上君を揶揄うのはやめておこう。動き出した 高貴なる騎士団 についての相談なんじゃないか。生徒会長には聞いている。不在の時は力になってやってくれって。」
この人知っていて揶揄っていたのか。
意外とこういうこともするような人だったんだな。
「それなら補足すると、高貴なる騎士団に加えて平等振興会という奇妙な集団も動いているようです。2つの組織は、互いに目的の相違から対立関係にあると思います。今はまだ牽制しあっている状況なので大きな動きはないと思いますが、手段を選ばなくなったらこの学園を巻き込んだ大事に発展すると思われます。」
「報告ご苦労。それにしてもまだ怪しい組織があったとはな。確かに今は目立った動きはないが、この学園にもその組織に属しているものが数人発見されている。分かっているとは思うが目的は、君の監視だ。君には誰か護衛をつけたいところだが、こちらが派手に動くと君と生徒会の関係性が疑惑から真実に変わってしまうからな。」
「護衛はいらないですよ。何かあったら自分の身は自分で守ります。なんたって最強を目指している男ですから。それにしても面倒なことになった。」
「君に負担をかけるような形になって申し訳ないが、引き続き情報を頼む。」
話はここで終わった。
副生徒会長までこの話に関わっていたのなら頼もしい限りだ。
比較的クラスファーストの人間が関与していると見ている。
つまり、学園内の組織に人間も実力はかなり強く、一筋縄ではいかないだろう。
最近ではここまでやる気を出していたのに久しぶりに面倒だと感じている。
部屋を出ようと扉の方に歩いていると最後に声をかけられる。
「あぁー。それと君が所属している歴史研究部には伝え忘れていたのだけど、部費を上げるための部進戦が2週間後にあるからと東源に伝えておいてくれ。」
「了解です。」
完結に返事を返して部屋を出た。
言伝を頼まれたし、部室にでも寄って行くか。
部進戦ってなんだろうか、部費を上げると言っていたのだから何か成果の発表でもしあうのだろうか。
そんなことを考えながら移動していると部室の前まで辿りついていた。
「お疲れ様です。誰かいますか。」
「霧道来た。珍しい。」
「みんないるよ。歩君。」
「こんちゃーなの。」
どうやら俺以外は全員部活に来ていたようだ。
俺は、言われたことを東源先輩に伝えた。
すると普段は見せないようなやる気を見せている。
「これは逃せないチャンス。部費を上げて買いたい物を揃えよう。」
この部活は、いや東源先輩は部活の為に結構な頻度で資料になりそうな本を購入している。
部費からも出しているようだが、すぐに足りなくなるので自腹を切っているのがほとんどだ。
「でも、部進戦って何するんですか。」
「よくぞ聞いてくれた霧道。私が説明する。毎年行われる部費を賭けて行われる決戦。つまり、戦いで強い部活を決める。勝ったら部費があがる。」
「戦いって本当ですか。それなら文化系には勝ち目少ないのでは。」
「一応、文化系もその発想力や表現力が能力の強化につながっているということになっているからハンデとかはない。出場できるのは3人以上部員がいる部活だけ。」
俺達が入部したことによって今年もギリギリ参加資格をゲットしたということか。
それにしてもここの学校には部活が多いからな、時間が結構掛かりそうだけど。
「それはどういった対戦方式なんですか。」
気になったことを小鳥が聞いてくれる。
「総当たりやトーナメントだとすごい時間が掛かるからランダムな部活と5戦。1回出場した部員は参加できない。でも、数が少ない部活のみ同じ部員の参戦を認めてる。」
「それなら東源先輩で確定なの。これは簡単に勝ちはもらったなの。」
「部長は2回以上は無理。だから、3人の中から決めないといけない。」
へぇー、確かに部長を務めている人は実力がある人物が多い。
よく考えてはあるんだな。
このルールだといかにして、拮抗した実力の生徒と戦い勝利するかがポイントだな。
「ちなみ、1勝すると1000円、2勝すると2000円、全勝で合計15000円も臨時で部費が手に入る。」
決してバカにできる金額ではないな。
なにせ、1勝でも部費がもらえるとした配る金額は相当な額になる。
それでもその金額が全勝でもらえるなら十分だろう。
盛り上げる東源先輩を見て。
3人で顔を見合わせて、なんとしても勝たないとなと思ったのだった。
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