第070話 最終対決 霧道VS柱煙
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「私の方ばかり相手をしていていいのか。」
「それが俺の役割だからな。それとも不満があるのか。」
「いや、そういう訳じゃないさ。ただ、木部は大柏夢衣に止められるとは思えなくてな。」
「心配してくれているのか?安心しろよ夢衣は負けないから。」
「これを心配と捉えられるお前の脳はかなり幸せだな。そろそろ軽い剣術勝負もやめてバチバチいこう。」
俺は俺にやれることをやるだけ。
目の前の敵を倒すことだけ。
「”悪戯な煙 遊び盛りな煙”」
いくつかの煙の塊がこちらに向かって放たれる。
避けようにも追尾性能があるようなので難しいだろう。
まずはあの煙にどんな効果があるのかを知る必要があるだろう。
「”錬金術師 知識の錬成”」
手榴弾を作りあげ、煙の方に投げ込む。
投げた手榴弾は、煙に捕まると急激に速度を落として地面に落ちていく。
そして、そのまま地面で爆発。
あの煙に触れると重さが増えるのか重力が増すのか。
どちらにせよ俊敏性を失われることに間違いはないだろう。
「そのまま当たってくれれば良いものを。計画の邪魔なんだよな貴様ら。」
「計画が本当に上手くいくと思っているか。」
「当たり前だ。地巻は倒されてしまったが、王馬というやつとの相打ちにまでもっていった。こちらは2人。そちらも2人。まだ、木部がやれていない俺達の方が勝ち目があるってことだ。」
木部という男にかなりの信頼を置いていることが分かる。
先ほど少し観察していたが、実力があるのは確かなようだ。
能力無しで人の腕を軽々と切り落とし、能力についても不明な部分が多いが当たると致命傷になりそうなものばかり。
「おっと、考え事をしているところ悪いがこっちの勝負に集中してもらうぞ。”悪戯な煙 煙吐きの龍”」
まるで龍が吐いたブレスのように広範囲に広がり。
煙が触れた物は燃え尽きた灰のようになっている。
これを止めないと被害は大きい。
近くで戦う夢衣のためにも食い止めなければならない。
「本当に厄介な技ばかり使ってくれるな。おかげで神経使いまくりで疲れるぜ。”錬金術師 二重元素錬成”」
風の玉をいくつも錬成する。
これであの煙を吹き飛ばしてフィールドを綺麗にする。
俺が柱煙との戦いを望んだのも有利に立ち回れるというのが理由の1つだ。
「舐められたものだ。この煙はそよ風如きに消される程脆くないぞ。」
柱煙の言った通り、俺の錬成した風ではかき消すことができない。
数を増やしても俺の気力と体力が削られいくだけだ。
「ならこっちで確実に無効化するしかない。”錬金術師 偽りの力”」
水を纏ったダガーを作りだす。
一振りすると煙を切り裂き。
もう一振りすると跡形も残さず煙が晴れていく。
「もっと時間を作れると思ったのだが、仕方あるまい。大技を使えるのが自分だけだと思ったら大間違いだ。」
不味いことになりそうだ。
時間を与えすぎて何か仕掛けてくるようだ。
さっきの攻撃でさえ無効化するのに時間が掛かったというのに。
「俺も馬鹿じゃないからな。その技が完成するまでにこちらから仕掛けるまでだ。」
まだ、”偽りの力”が持続している。
このまま勢いに乗って柱煙を切り裂く。
「攻撃される前に倒す。良い考えだが少し遅かったようだな。”悪戯な煙 煙使いの偽神”」
柱煙の前に立ちはだかるようにして人型の煙が生まれてくる。
ここまでで柱煙は徹底して近接戦闘を避けている。
俺の戦い方に似ている。距離を取って様々な妨害をしながら一方的に自分の得意分野を押し付ける。
ならこの偽神とやらを倒して直接切り裂きに行くまでだ。
深い集中の海に入る。
あまり気乗りはしないがあれに力を借りるしかない。
俺に力を貸せ。
『ーーーーー』
返事がない。あの時と同じようにやったはずなのに。
会いたいときに会えるわけじゃないのかよ。
「何をしている。こちらに集中していないなら。一気に終わらせるぞ。」
意識を戻すと目の前に攻撃が来ていたことに気付く。
体勢を崩したがギリギリで回避することには成功する。
「こっちのことだから気にするな。”錬金術師 三重元素錬成”」
3つの元素が浮かび上がる。
だが、前と同様にコントロールが難しく一瞬にして弾けてしまう。
「それがお前の隠し玉か。どうやら、コントロールすらまともに出来ていないようだけど。」
「大きなお世話だな。これが無くても戦えるから心配するなよ。”錬金術師 二重元素錬成”」
あの煙に触れられたらアウト。
あの煙に捕まえればアウト。
そんなことは見ないでも分かる。
”偽りの力”を使うとどうしても近く必要があるので、距離を取りながら戦うしかない。
「距離を取ればいいなどと簡単に考えていないだろうな。」
俺が思いつくようなことは相手も考えつくようだ。
人型の煙は、遠距離からでも攻撃をしてくる。
飛ばしたのは煙。しかし、さっきのことを考えると触れたものを灰にする可能性が高い。
ここは相殺する以外に道はないか。
「”錬金術師 二重元素錬成”」
今度は先程手応えがあった水を錬成する。
予想通り錬成した水は煙とぶつかりあって相殺しあっている。
だけど、俺はかなり元素錬成を使用しすぎている。
このままでは俺が先に倒れてしまうのは目に見えている。
柱煙は恐らく俺がこの後夢衣の援護に行くために”融合爆発”は使わないと思っているのだろう。
「俺はここで死んでもいい。お前も道連れだけどな。”錬金術師 融合爆発”」
大きな爆発音と光を放ちながら煙の塊の方で飛んでいく。
流石の柱煙の技も俺の奥義には耐えられないのか消えていくのが分かった。
「1体消えたところで2体目、3体目を作るまでだ。それにお前はさっきの技で限界が来ていることは知っている。勝負あったな。」
柱煙が何か喋ってる。
うるさい野郎だけど聞き取れねぇ。
このまま倒れてしまいそうだ。
力を入らない。
目蓋も落ちそうだ。
グサッ
俺は自分の左足をダガーで刺した。
かなりの痛みが俺を現実へと呼び戻す。
「誰が限界だっていたよクソ野郎。まだまだ戦えるに決まってんだろうが。」
今は全てが研ぎ澄まされているのが分かる。
これがアドレナリンなのかもしれないな。
あれをやるなら今しかない。
「”錬金術師 三重元素錬成”」
普段難しいと思うコントロールも何故だか簡単に出来てしまう。
やけに冷静で集中していることに自分でも驚いている。
この成功をもう1度しろと言われれば不可能だろう。
でも、今はそれでもいい。
「3つ同時に出せたからどうだっていうのだ。私の”煙使いの偽神”達よ。潰してしまえ!!!」
俺の後ろに夢衣達がいることを確認して安心して前に飛ばすことができるな。
「出来るかどうかは博打だが、なんだが出来る気がしてならねーんだよ。終わりにしようぜ。」
一呼吸おいてから技を出す。
「”錬金術師 融合爆発・改”」
先ほどとは違い小さな光の玉がいくつも作られていく。
その玉に触れた瞬間。
連鎖するようにして次々と爆発を起こしていく。俺より前の方は建物が全て破壊され地面も形が変わっている。
柱煙は最後に言葉は出すこともなく爆発に巻き込まれてリバイブが起動しているのを確認した。
俺もとっくに来ていた限界が今波のように押し寄せてブラックアウトした。
最後はお前自身で決めろよ。夢衣。
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