第068話 本物の反逆者
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ここ数分間は真琴の能力によってまともに攻められていない。
しかし、真琴も能力によって自害を促したりはしてこない。
いや、きっと出来ないのだろう。
直接的に死に関与することは出来ない。
それに伴い、傷をつけさせるようなこともできないのかもしれない。
だから、能力は妨害するようなものばかりなのか。
「その顔は、私の能力について少しは理解を深めてきたようね。貴方、顔に出やすいもの。」
「能力について分かってもアンタについて分かったわけじゃない。例えば、身体能力とかな。」
投げナイフを投擲するとヒラリと避けてみせる。
能力ばかりに頼りすぎて鍛えることを怠っているかと思ったが、基礎的な身体能力は備わっていると見てまず間違いない。
「なら大技を使わせてもらうか。"錬金術師 融合爆破"」
逃げる場所すら与えない。
俺にもかなりの負担があるがここで真琴を倒せる可能性があるとするなら出し惜しみしている場合ではない。
補助用のロケットランチャーで狙いを定める。
「"その技は危険だから止めなさい"」
威力を知っているからなのかさすがにこの技を許してはくれないようだ。
ついに攻めの姿勢になってくる真琴。
「人数が多すぎて大変だわ。1人ずつ減らしていきましょうか。"全員その場で1分間止まれ"」
またさっきのように体が動かなくなってしまう。
俺の方にゆっくりと足音を立てながら近いてくる。
最初に始末しておくのは俺ということなのか。
「"貴方は短剣が欲しいの"」
他人の能力の発動にまで関与することができるのか。
原理は分からないが、そうだとしたら考えないといけないことが増える。
そう思う中でも、体は勝手に動いて錬成を始める。
「"錬金術師 知識の錬成"」
作ったダガーをそのまま手渡してしまう。
俺はこのまま切り裂かれて終わりなのか。
「便利ねその能力。やっぱり欲しくなってきちゃう。このダガーに免じて貴方を倒すのは免除してあげるわ。」
真琴は、札の能力発現者の方へと近づいていく。
「貴方は、賢いし周りもよく見ている。それに、能力の使い方も1級品だからここでリタイアしてもらうわ。」
グサッ
今までの俺達の攻防はなんだったのか分からなくなるほど、簡単に胸を突き刺してリバイブが発動する。
この短時間で真琴が倒したのは3人。
ここまで1人の力で局面を変えていくことを誰が想定できただろう。
「どうすればいいでござるか歩殿。」
「真琴姉様の能力は見ても聞いてもダメなのぉー。」
「攻略の仕方がもう少しで分かりそうなんだけどその為にはあの仮説を成立させないとな。」
動けるようになった瞬間に俺は真琴へ攻撃する。
「"錬金術師 三重元素錬成"」
成功するかしないかは問題ではない。
これは初めてみせる未完成の新技。
「"その技を使うのを諦める"」
知らない技は危険だと判断したのか俺が技を使うのを止めてくる。
それを狙っていた。
おかげでもう1つ重要なことが分かった。
「分かっちゃったぜ。その能力の仕組みがまた1つ。」
「拙者も違和感の正体が分かったでござる。同じ動詞が使えない。そうでござるな。」
「あぁ。双子がやられた時には"動くな"。全員の動けなくなった時は"止まれ"。もっと決定的なのは能力を中断させるのも、"止めろ"と"諦めた"。同じ言葉を使えば良いのにそうしないのには使えないから以外考えられない。」
「能力使いすぎちゃうとヒントをあげちゃうから良くないのよね。私の護衛が双子なんかにやられちゃうからよ。」
そう言って木部の方を振り向く。
リバイブが起動しているはずの木部が立ち上がっている。
そして、後ろから刀で真琴の胸を貫いた。
「あ、貴方。なぜ、い、きてる・・の?」
真琴も予想していなかったのか。
どれほど強い能力を持っていたとしても、不意の攻撃には耐えられないというのか。
「お前らも生きてたのか。」
「だから、地巻を殺さなかったのか。」
地巻と柱煙も姿を現して、双子チームを壊滅させていく。
裏切り
期末試験であった設定などではない。
「なんでお前らこんなことしてんだ。」
「何故?お前はこの家に来て感じなかったのか。バカな姉妹の暴挙を。これに私達はいつまで耐えればいい。それに加えて家の跡取りを姉妹から決めるだと。これ以上、力をつけてしまえば止まらなくなるのは目に見えている。」
言わんとすることは分からないでもない。
この家の人間は例外なく変人である。
だからと言って裏切りに繋がるのか。
「それで俺達2人で詩織様まで直談判しに行ったのさ。俺達が勝てば会社は俺達が貰うとな。」
「あの時は傑作だったよな。そしたら、部下の反乱を止められないようならそこまでだったということだから、継ぐ資格などない。だから、その時は好きにしていいとな。」
あの親は、そこまで子供に厳しくしてしまうのだろうか。
素直じゃない歪な愛情がここまで事態を拗らせている。
「木部はなんでそいつらの味方をしているんだよ。聞きところ地巻と柱煙が首謀者のように見えるが。」
「俺達は3人で幼馴染なんだよ。コイツの強さは長女よりもずっと前から俺達が知ってる。」
コイツらを倒せば俺達の勝ち。
負ければコイツの勝ちで会社も乗っ取られるということか。
「残念だったな柱煙、地巻。ほとんどの姉妹を倒したというのに、まだここに残ってるんだから。それも姉妹の中で最強の奴がな。」
「最強?まさか、そこの女のことを言ってるんじゃないだろうな。アハハハ!気でも狂ったのか。」
「分からぬならば分からせるまで。それでいいでござるな夢衣殿。」
今までじっと黙って柱煙と地巻の話を聞いてた夢衣。
何か思うところがあったのだろう。
しかし、その顔は俺達の言葉を聞いて一切の迷いがなくなる。
「むぅーは、この家のことあまり好きじゃないのぉー。小さい頃に拾ってもらった恩があるけど、なんでこの家だったんだろぉーって思ってた。だけど、今は勝ちたいと思ってるのぉー。家や会社の為じゃなく、信じてくれる仲間のために。」
よく言った夢衣。
俺達はただいつものように。
あの学園で過ごしてきた日々のように。
戦闘態勢になる。
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