第063話 意地悪なシスターコンプレックス
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思のチームは壊滅と言っていいだろう。
問題なのは、この空のチーム。
能力の効果なのかほとんどの攻撃を吸収されている。
それに他の2人の能力もまだ知らない。
あちらは恐らく俺達の能力についてはある程度調べているだろう。
「夢衣。アンタは大人しく家に戻ってくればいいのよ。そしたら、可愛がってあげるのに。」
本当の意味で可愛がるのかもしれないが、普段から意地悪な行動をしているから夢衣には別の意味に聞こえているかもしれない。
昔の夢衣なら怯えていたかもしれない。何も言い返すことができなかったかもしれない。
だけど、今は違うだろ?
「むぅーは絶対に帰りませんからぁー。帰るべき場所ができたのぉー。」
はっきりと言い切る。成長した姿を見せつけてやる。
夢衣が好きな空にとって下手な挑発よりも心を揺れ動かされるだろう。
「あ、アンタが私に口答えするというの。私の好きな夢衣はこの世界にはもういないのかしら。」
どうやら相当受け入れ難いのか意味が分からない言葉を吐いている。
元々、空の見ていた夢衣は本当の夢衣なんかじゃない。
意地悪な姉妹に怯えて自分の本当の姿を見せることが出来なかった殻に閉じこもった夢衣だ。
虚な眼になってきた空が俺と銀丸を見ている。
「アンタ達が私の可愛い夢衣に悪い影響を与えていたのね。そうよ、そうに決まってる・・・。」
ブツブツと何か言っているようだが、ついに壊れたのだろうか。
付き人の2人も異変を感じ始めたのか宥めはじめる。
「空お嬢、この際だから夢衣お嬢に勝ってカッコいいところを見せればこの家に戻りたくなりますよ。」
「そ、そうですよ。悪い虫なんとここで排除しちゃえばいいんですよ。」
流石に扱いにはなれているようで空はその言葉を聞いて調子を取り戻し始める。
でも、俺達に敵意を剥き出しなのは変わっていないようだ。
ここで仕留めきるという意思が伝わってくる。
「悪いけどアンタら邪魔だから死んでくれる?”止まらぬ悪食 無限の食欲”」
またあの技を繰り出してくる。
全てを喰らう異次元の能力。
しかし、その技の弱点はなんとなく掴んできたから問題ない。
「さっきから食べ過ぎだ。そろそろ大人しくして貰うぞ。」
俺が止めに入ろうとした時に1人の付き人が抑えにくる。
「お嬢からはアンタが自由になりすぎないように注意するように言われてるのよ。」
「ヒステリックな割に用心深い主人を持つと大変だな。」
「それは思っていても言わないお約束よ。」
「1つ質問してもいいか?」
「この状況で?まぁいいけど。」
「アンタ1人で止めに来たけど1人で止められるのかよ。」
「なんだそんなこと私ぐらいになればアンタ1人くらいこの通り。”透明 不可視空撃”」
その場から見えない何かを作りだそうとしている。
だけど、それを待ってあげられるほど時間に余裕がないのでな。
「時間はきっちり稼いだぞ。これだけの時間稼げばいいだろ。」
「貰いすぎなぐらいでござる。”竜王の時間 上級 成鳴剛風”」
これだけ溜めれば今までよりも強い力を出せるだろう。
死角からの攻撃だったのか咄嗟に防御体勢に変わり始める。
それでも致命傷をもらうことになるだろう。
「深志は主人の私にカバーさせるなんて困った子だわ。」
技と深志と呼ばれている付き人の間に入って銀丸の攻撃を飲みこむ。
やはり、攻撃の威力や量によって飲み込むまでに時間がかかるようだ。
それが常に”無限の食欲”を発動していなかった理由だろう。
検証する時間はないが、例えいくらでも攻撃を食べることができたとしても食べるのに時間が掛かってしまえば、その隙を狙えばいいだろう。
今の状況で手に入れた情報にしてはかなり良いものだ。
「斉成、アンタも私達のカバーをしなさいよ。」
「2人が勝手に突っ込んだだけですよ。冷静な人が1人くらいいないと勝てないですよ。」
「1番前に出る能力しているのに何を言ってるのよ。」
「うっ、それはそうですけども。」
どうやら連携だけで見ても俺達の方が一歩上だな。
付き人としての時間が短いのか、それともまともに打ち合わせをしてこなかったのか分からないが、自分の役割すら果たせていない。
それに合わせあげる必要もないのでこちらから畳み掛けるようにして攻撃を続ける。
「”錬金術師 二重元素錬成”」
「”竜王の時間 中級 桂変撃”」
「”魔法のお菓子 ポテチ”」
俺達の攻撃3連打。
一気に全てを喰らうとキャパオーバーしてしまうであろうから。どれか1つは当たるだろう。
「仕方ないけど前に行きますかー。」
斉成と呼ばれいた付き人の方が動き出した。
しかし、何か攻撃をするでもなくチームメイトを庇うようにして立ち塞がる。
思の付き人の様に深い忠誠心があって自己犠牲で庇ったのか。
「”変換数式 ダメージライフ” これ、痛いのには変わりないから使いたくないんですけど。」
攻撃を全て受けたはずの斉成は、無傷のまま起き上がる。
しっかり当たっているのは確認した。
一瞬ではあるが重傷を負っているようにも見えた。
それが次の瞬間には何も無かったようにケロッとしている。
つまり、自分の身体損傷を回復させる能力なのだろう。
「それで味方を治してあげなくていいのか?」
「これは他の人には使ってあげられない、、、あっ。」
情報のセキュリティがガバガバだな。
わかったところでこの防御寄りの能力2つをどうやって突破すればいいのだろうか。
他の戦況が分からないから、ここで大量の時間を使いたくない。
ここで勝ちに行くとすればあの技を使うしかない。
反動が大きいのでここで使ってしまうか悩んでいる。
「悔しいがここは一旦逃げて状況の把握と再戦の準備を整えよう。」
「拙者もそれがいいと思うでござる。確かに夢衣殿の姉妹全員に勝ちたいという気持ちは尊重したいでござるが、ここで無理矢理倒しに行っても後のことを考えると。」
「そうだねぇー。開始早々で力を出しすぎたし、未来と華子、それと真琴姉様にも遭遇していないから戦況も分からないしぃー。」
ここで長期戦を見越した戦いをするよりはリセットしてこっちのフィールドを作り上げてから再戦といこう。
「空お嬢。アイツらなにか仕掛けてくる見たいです。」
「また。私が前に行かないといけないの?」
「何かあったら全部喰らい尽くす。それで終わりよ。」
やはり守りの体勢に入られてしまう。
自分達のペースを作り上げられるのは強みだが、それに馬鹿正直に付き合う必要はない。
「”錬金術師 二重元素錬成”」
ここで使いすぎるのも良くないが多くの火の玉を錬成する。
全て放つが斉成と空によって防がれてしまう。
だけど、その能力を使っている一瞬はこれが通る。
プシュー
懐かしい音。
辺りには煙が立ち込めていく。
程なくして辺り一面の煙が充満している。
空が煙を全て食べきる頃には俺達の姿は無かった。
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