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怠惰な俺が最強になる証明  作者: 風野唄
第2章 助け合う夏休み編
59/123

第057話 最終調整

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

ついに明日が決闘の日というところまで来てしまった。

前日ということもある今日は一段と気合を入れる必要がある。


朝はいつもより早く目を覚ましランニングをする。

誰もいない歩道を走っていると、この世界には自分しかいないのではないかという気持ちにもなる。

自分だけの静かな世界では、自然の音だけが俺の耳まで届く。


しばらくすると後ろの方から軽快な足音が聞こえる。

この時間に走っている人がいるのに驚きながらも誰なのか確認をしようとする。


横を無言で通りすぎていったのは大柏 空、初日に会った夢衣の姉だ。

大柏家に滞在中も何度か夢衣にちょっかいをかけているのは目撃したが、俺と銀丸に直接的な接触はない。

滞在中の行動としては1番謎に隠されていると言ってもいい。

思や真琴は、たまに訓練をしているのを見かけた。

未来と華子に関しては、全てが分かっているから余裕なのか子供だから訓練が嫌いなのか分からないが2人でお喋りしている姿しか見なかった。

能力についても未来と華子以外は明らかになっていないし、肝心の2人も分かっているからどうにかなるようなものでもない。


空は俺よりも早いスピードで走っていき考え事をしている隙に、背中も小さく見えるほどの距離まで行ってしまった。

ここまでの距離を走るのでさえ多少の疲れを覚えるが、空は疲れどころか息ひとつ切らしていなかった。

いつもの習慣としてこれまでも何度も何度も繰り返し走ってきたのだろうか。

大柏家は、身体能力が高くないといけない決まりでもあるのだろうか。


だが、今の俺は成長の真っ最中である。

学園や仲間が俺にやる気をくれ、成長の糸口を見せてくれる。

技だけでも入学当初と比べても質も量もかなりの良くなってきている。

身体能力に関しても自分では大きな変化は気付かないが、もしかしたら向上しているかもしれない。

それに強い奴なら学園で嫌と言うほど見てきた。

学園の強者達を超えてくる人間がどれほどいるだろうか。


今は脳を空っぽにしてただ走ることにした。

考え事はこの後も沢山できるだろうし、情報を確実に持っている夢衣がいるので共有しておくことにしよう。


大柏邸に戻るとシャワーを浴びてから朝食を食べる。

他の2人もやる気に満ち溢れているようでそれぞれで特訓していたようだ。


「考えていることは3人とも同じでござるな。」

「それはそうだよぉー。明日は勝つ。それ以外はなにもいらないよぉー。」

「ただ勝つだけじゃない。夢衣がどれだけ成長したのかも見せつけてやれ。」


今日の予定を共有しながら朝食を終える。

席を立つとすぐに移動して身体を動かし始める。


「今からすることは能力や技無しの組み手だ。入学当初を思い出すな。」

「そうだねぇー、最初の1ヶ月ぐらいは能力のない授業が当たり前だったからねぇー。」

「今でもたまにある座学は拙者苦手ござるよ。」

「夢衣が学園に残っても銀丸が卒業できるか怪しくなってきたな。」


普段のように冗談を言い合う。

ここからは真剣な時間が続くだろうから、今だけは楽しんでおこう。


「組み手に関しては1対1の武器無しでいいでござるな。」

「そうだな、それが1番成長を実感できるだろうし。」

「まずは、むぅーと銀丸君でやろうよぉー。入学当初の戦いでお互いの実力を見てるから意見交換しやすいかなぁーって。」

「それするでござるか。今回もしっかり勝たせてもらうでござる。」

「今回こそ勝つのはむぅーだよぉー。強くなってるのは銀丸君や歩君だけじゃないからねぇー。」


最初は俺が審判をしながらゆっくり観戦でもしておこうか。

2人の成長は俺が1番間近で見てきたからよくわかる。

最初も充分強かったが今ではより隙が無くなった印象がある。


簡単なルールの確認を終わらせて早速組み手に入る。


「よーい、始め!」


2人は自分の間合いを保ちながらジワジワと距離を詰めていく。

前なら一気に仕掛けて自分の最大限を相手にぶつけようとしてただろうが戦い方も考えられたものに変わっている。


どちらの攻撃も通る距離になると先ほどまでの牽制とは違いハイスピードな攻防に変わる。

銀丸はパンチを主体とした攻撃で、相手の攻撃を避けてから隙を狙うカウンタースタイル。

夢衣は蹴りを主体としていて、柔軟な身体を活かしたトリッキーな攻撃が多い。


能力が使えない分普段よりも1つの勝負が時間が掛かるが、分析に掛ける時間も増えるので丁度良いだろう。

どうやら決着がついたようだ。

結果は、夢衣の勝ち。

カウンタースタイルは手数の多い夢衣の攻撃によって防戦一方になってしまったようだ。

それでも致命傷になりそうな攻撃はほとんど避けていたので大した集中力だと感心していた。


残り2戦はどちらも俺の戦い。

先に情報が取れているのは有利だ。


「く、悔しいでござる。防戦一方で攻撃に転じることを忘れていたでござるよ。」

「むぅーもキックが当たってる感じがしなくて不安になったよぉー。でも、この勢いのまま歩君とも戦おー。」


正直2人に素の身体能力で勝てるとは思っていないが、出来ることはやり切ろう。


まずは夢衣と。

見ている時には躱すことくらいならできるだろうと思っていた攻撃も実際に目の当たりにするとかなり早い。

そして、緩急があるので思考を途切れさせてはいけない。


こちらが攻撃のモーションを見せると1歩引いてから再度攻撃に移る。

ならばと思い、1歩引いた瞬間からラッシュを畳み掛ける。


こちらの攻撃がやっと当たったと思ったが、しっかりと腕で防がれておりお返しをもらってしまった。

夢衣との勝負は負けで終わる。

俺の攻撃が悪かったわけではないが、反射神経は相手の方が一枚上手だったようだ。


次は銀丸。

さっきはカウンター型だったので、こちらから仕掛けるまでモーションはないだろう。

なので、慌てずに攻撃を仕掛けていく。


俺が後少しで攻撃に移ろうと思った瞬間、銀丸の方から仕掛けてくる。

まさか先に仕掛けてくるとは思ってもいなかったので後ろの方に下がる。

どうやら追撃はしてこないようだ。

一撃で終わらせるつもりらしい。実に銀丸らしい。


再度攻撃しようとする。

足元を狙い払うようにして蹴りを入れる。

が、全く動かない銀丸。体幹がしっかりしているというレベルではないぞ。

その瞬間、重い一撃をもらい負けてしまう。


どちらの戦いも負けてしまって、正直悔しい。


「くそー、どっちかには勝ちたかったな。」

「苦手だった近接戦闘なのに今ではかなり戦えているので自信を持つでござる。」

「そうだよぉー、むぅーの得意分野まで負けちゃったらショックだよぉー。」


慰めてもらいながら最終日の調整をこなしていった。

今日の調整でいつ本番になっても良いという仕上がりに。

勝って3人で学園に戻るために勝つ。そして、俺の実力を試すためにも。


ご覧いただきありがとうございました!

次回は、明日投稿予定です。

宜しければブックマーク、いいねお願いいたします。


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