表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怠惰な俺が最強になる証明  作者: 風野唄
1章 巡り合う1学期編
5/123

第004話 初戦スタート 霧道VS犬飼

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。不定期投稿ですが、なるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

俺が戦うのは、犬飼 渉(いぬかい わたる)か。

見た目は、着崩した制服で耳にはピヤスが複数。絵に描いたような不良少年だな。

だからと言って油断はできない。

そう思っていると犬飼のほうから話しかけてくる。


「なにジロジロ見てんだよ。冷静に分析ってわけか?そういえば、お前自己紹介の時に手加減して欲しいって言ってたな。悪いが俺は全力でいかしてもらうぞ。」


真剣な顔で冷たく言い放ってきた。

いくら、俺が最弱だと言っても手を抜く人間は少ないということだろう。

そのまま位置につこうとしている犬飼に俺は宣言した。


「確かに昨日はそう言ったけど、俺も事情が変わってな。全力で来いよ。簡単には負けないぞ。」


そして両者位置についた。


「両者、位置についたな。それでは1回戦、 霧道 対 犬飼 の試合を始める。始め!!!」


開始数秒、互いに様子を伺いたいのか相手を観察している。

そうしていると犬飼が痺れを切らしたのか怒鳴りだした。


「様子を見ようと思っていたが埒が明かなねー!仕方ないからこっちから仕掛けてやるよ!こっちに先制攻撃を渡したこと後悔しろ!!!」

「餌の時間だ!目覚めろ”人形猛獣(パペットビースト) 召喚サモン”」


ワォォォーーーーーーン!!!


そこには、狼の形をした人形が3匹現れた。

なんというか、すごい可愛らしい見た目をしている。

こちらが戸惑っていると犬飼はまた怒り出した。


「今、こんな見た目で可愛い人形好きなのかって思ってただろ。お前も俺のこと笑うんだろ!!!いくぞ、ビースト!”人形猛獣 迅獣連撃(じんじゅうれんげき)”」


油断していると3匹の狼は風のような速さで走りだした。

息の合った連携がすぐそこまで迫る。

俺もあわてて銃を構える。


ザシュッ


発砲は間に合わず攻撃を全て受けてしまう。

さらにその攻撃は左腕を集中して狙われていた。

斬られた箇所から血がでてくる。


「舐めてるからこうなるんだ!痛いか?痛いよなー!まだまだ終わらせねーぞ!」


犬飼はヒートアップしていて勢いのまま攻撃しようとする。

こちらも焦りを悟られないように煽り返す。


「熱くなりすぎだな犬飼。躾の鳴ってないワンちゃんは俺がしっかり躾けてやるよ。」

「煽る余裕はあるみてぇーだな!次はしっかり仕留めてやるよ”迅獣牙突(じんじゅうがとつ)”」


今度は、口を広げて凶暴で鋭く光った牙を見せながら跳びかかってきた。


「悪いが今度は油断しねーぞ。」


そういって俺はバックから武器を取り出し、放り投げた。

その瞬間辺りを包む閃光が放たれた。


クゥーン

狼達は直に閃光をくらったらしくダウンしている。


「小賢しいなフラッシュバンか。あくまで俺には能力は必要ないってことか!!!」

「どうだろうな。でも、この試合勝つのは俺だ。」

「起きろビースト!まずはバックと銃を奪って無力化だ!」


その声に合わせて3匹は起き上がる。

そして、最初と同様に風の速さでこちらに向かってくる。

相変わらず速いなこいつら。

そう思っているうちにバックと拳銃を奪われる。


犬飼は勝ち誇った顔でこちらを見ていた。


「これでなにもできないよな?サレンダーしたほうがいいぞ。」


あまりにも上手く行きすぎて俺は笑みが溢れる。


「バックの中身には気をつけたほうがいいぞ。色んなものが入っているからな。」


犬飼の顔色が変わる。


プシュー


狼が奪ったバックの中から煙が漏れ出しいる。

気づいた時には、遠くが見えないほどになっていた。


「くそ!今度は、スモークか。多芸なやつだな。視界を奪っただけでは、ビーストは止まら、、、。」


そうだ犬飼気づいたか。これはただの煙なんかじゃねーぞ。お前専用に用意したやつだからな。


「この臭い、化学薬品の臭いか。大丈夫かビースト!」


犬飼が戸惑っている間に俺は距離を詰めていく。


「大きな声で喋りすぎだぞ犬飼。場所がバレバレだ。」

「俺のビーストが狼だけだと思って油断してるんじゃねー!あのバックと銃なしで何ができるんだよ!お前ら啄め”人形猛獣 召喚”」


今度は烏の大群を呼び出した。


でも、この距離ならば十分だ。


「悪いな。俺は”錬金術師(アルケミスト)”だ。」


そういうと俺は拳銃を錬成した。


バァンッ


「そこまで。勝者 霧道 歩。」


そこで試合が終わった。

煙が晴れると青色の防護壁が発動していた。


「見てもらったら分かるようにリバイブの効果は保証されている。互いに全力で戦った2人に拍手を。」


正直、最後の犬飼の隠し玉には焦った。

1秒でも遅ければ烏が俺を倒していただろう。

疲れた。

かなり疲れた。

でも、この勝利の喜びは素直に噛み締めていた。


「次の試合はーーーー。」


そろそろ次の試合が始まろうとした時、犬飼が訓練場を離れるのが見えた。

別に後をつけるわけではないが喉が乾いたので自販機を探そう。


◇◆◇


ガシャーン


「なんで後をつけてくるんだよ。慰めにでもきたのか?」


少し苛立った表情で犬飼が聞いてくる。


「俺も喉が乾いたんだ。俺が慰めるような人間に見えるか?」

「確かに見えねーな。」


そういうと犬飼は少し笑って見せた。


「犬飼はなんでこの学校に入学したんだ?」


興味本位で聞いてみることにした。


「俺の能力見ただろ。”人形猛獣”。あれでもっとリアルな人形じゃなくて可愛いの使ってるだろ。俺の趣味なんだよ。あいつら見てると癒されるというか、なんというか。

でも、俺の見た目がこんな感じだからよ、周りからは馬鹿にされ続けてきた。」


どこか悲しげな表情で犬飼は語る。


「そして、考えついたんだよ。俺が強くなれば、この学園で最強になれば、特防に入隊できれば。ってな。ただそんだけだ。お前はこんな理由で笑うか?」

「ほらよ。」


そう言って俺はライオンの人形を錬成し、投げて渡した。


「お、おい。なんだよこれ。」

「俺はどちらかというと狼よりライオンのほうが好きなんだよ。」

「理由になってねーよ。それ。」


呆れたって感じだな。


「あくまで俺の予想だがな。俺のクラスにお前の趣味や夢を笑うやつはいないだろうな。少なくとも俺はそうだ。俺なんか安定した高収入って理由で特防を希望しているしな。」

「そうか。そうなのか。」


俺的には渾身のボケをかましたつもりだったが、案外犬飼の反応は薄い。


飲み物を飲む数分間喋ることもなく同じ景色を眺めていた。


「俺はそろそろ戻るけど犬飼はどうするんだ。」

「先に戻れよ。俺はまだこうしてたい気分なんだ。」

「そうかよ。わかった。」


それだけ言って俺は訓練場に戻った。


訓練場に戻るとちょうど試合が始まろうとしていた。


「次の試合を開始する。 王馬 銀丸 と 大柏 夢衣 の両者位置につけ。」


おぉー。これは面白い試合だな。

ついに2人の能力が分かるな。

そう思いながら2人を見守ることにした。




データベース


名前:犬飼 渉(いぬかい わたる)

年齢:16歳 8/13生まれ

趣味:裁縫、人形集め、不良ファッション


能力:人形猛獣(パペットビースト)


効果:集めた人形に魂を入れ使役することが可能。コレクションした人形はどこからでも取り出すことができ、長年大事に扱うと強くなる。


備考:裁縫や人形コレクションが趣味の不良のような見た目をした学生。1度熱くなるとどんどんヒートアップしてしまう性格であり、中学時代は喧嘩をしてこともないのに周りから恐れられていた。ちなみに、不良のようなファッションを好むのは少しでも周りから馬鹿にされないようにである。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ