第040話 勝ち上がるための条件
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今日は2日目。
昨日の疲れが取れたかと言えばまだなのだが、それを負けた時の言い訳にできるほど甘い世界ではないのが辛い。
どうやら、昨日の時点で負けた生徒は今日の試合を観戦できるようで学園側が用意した特別巨大モニターの前には多くの生徒が集まっているらしい。
俺達の番は2試合目らしい。ここまでに残っているのは8組。昨日の第2回戦前には15チームで偶数だったが、氷室がいるチームを200pt確定で勝ち上がりにしている。
必然的に氷室と当たる可能性が高くなってきたのだが、幸運なことに今回は氷室が相手ではないらしい。
この試験を勝ち上げるために必ず必要になる条件が氷室に勝つこと。
これほど、単純で難しい条件があるのだろうか。
今は目の前のことに集中しないといけないのでその辺を軽くランニングしながら身体を作ってまっておくことにした。
そこで蛍と偶然遭遇した。
「おーい!歩じゃないか!今日は試合までなのか?」
「俺の試合が2試合目からなんだよ。じっと待っておくのももったいないと思ってとりあえずランニングして待ってたんだよ。」
「お前も変わってきてるんだな。入学前だったら面倒だとか言ってそこら辺で寝てたと思うぜ。」
「失礼な奴だな。俺はやらないといけないことはしっかりこなすタイプなんだよ。」
「確かにそうだったな。俺の分まで3回戦頼んだぞ。俺はモニター越しに応援してるからな。」
そのまま蛍はランニングに戻っていく。アイツが応援していればモニターからでも声が届いてきそうだ。
蛍にしては短い会話のやりとりだったが、この後試合を控えている俺への配慮だろうな。
その後はランニングを済ませ、チームメンバーと合流して相手の情報を共有し作戦会議の時間を設けた。
ここまでの俺達の獲得ptは700。
上出来といえば上出来だが、ここまで来たら勝ち上がること以外の選択肢は出てこなかった。
◇◆◇
[それでは第3回戦第2試合目を開始します 始め]
聞き慣れたスタートの合図が響く。
今回のチームは、知っている人物が2人いる。音橋と増本だ。
増本に関しては顔見知りなだけで詳細な能力までは知らなかったが、こっちには小鳥がいるので情報の共有はできている。音橋に関しても中間試験の際に同じチームだったこともあり能力については知っている。
俺はチーム戦闘においての音橋の能力はかなり厄介だと評価している。充分に注意して対策をする必要があるだろう。
今回もこちらから攻めることはせず、相手の出方を伺う。
しかし、今回は身を潜めておくのは難しいだろうな。
「”七色の音色 エコースキャン” この近くに相手のチームがいます。数は3人です。」
近くにいるのは増本か。その後に永水と羽鷹がいるようだ。
ここは相手のチームを分散させるしかないようだな。
俺はわざと相手に自分の姿を認識させて移動を開始した。
俺の方についてきたのは増本か。
できれば音橋が良かったが、簡単には手の内がわかっている人間には当ててこないか。
「1度くらいアンタとも勝負してみたかったのよ。最近は小鳥のこと名前で呼ぶようになったらしいじゃない。」
ここで日常会話をするほど俺に余裕はないのだが、ここは受け答えをして時間を作ろう。
「俺のことなんて眼中にないほど強いのによく言うよ。それと名前ぐらい他の人も読んでるし、なんなら増本も名前で呼んでやろうか。」
「そう言う冗談は嫌いなの、よく覚えておいて。”限りなき才能 分身”」
これが増本の能力。簡単に言えば増殖させることができる。これが単純に強い。
今見ただけでも10人はいるからな。これが1人1人の身体能力が低ければ楽だったのだろうけど、恐らくそんなこともないだろう。
出し惜しみしているのは良くないか。俺も頭数を増やしておこう。
「数増やすのは俺も得意だぜ。 ”錬金術師 血の代償”」
ライオンや烏といった動物達を錬成する。あくまでも目的は俺の負担を最小限にするためだから時間を稼いでくれよ。
「”錬金術師 知識の錬成”」
追加で短剣と拳銃を錬成。最近こっそり試してきたことを発揮する場面がきたか。
「アンタが近距離戦を苦手としていることぐらい把握済みよ。」
「あいにく、それは過去の情報なので当てにならないぞ。」
増本の武器はレイピア。近距離に接近しながら長いリーチで相手を圧倒することができる武器。
「これでアンタも八つ裂きになるわね。”限りなき才能 止まらぬ衝撃”」
1つの突きからいくつのも攻撃が発生している。
能力でそんなことまで増やせるのかよ。
俺はなんとか受けようとしているが、何箇所か掠ってしまい所々に傷ができてしまう。
「やっぱり強いなアンタ。ここは逃げ出すしかないようだな。」
俺は増本を視界に捉えながら後ろに後退しようとする。
もちろん、それを許してもらえるはずもなく増本が追撃をしようと近付いてくる。
「俺は騙すことも専売特許なんでな。 ”錬金術師 元素錬成”」
直ぐに拳銃を構えて攻撃を放つ。
何もないところからの”元素錬成”が負担がかかるということは把握した。
だから、それを補助する為に拳銃を使う。
これならかなりの回数打っても問題無く使えて、威力や速度も上がっている。
増本も自分の勢いを急には止めることが出来ず、直撃こそ免れたものの攻撃をくらってしまう。
「随分と卑怯な戦い方をするのね、アンタ。それぐらいで勝った気にならないことね。”限りなき才能 無限分身”」
先ほどの分身よりも比較にならないほどの分身をだしてきた。
これでは錬成して動物達も相手ではないだろうな。
「数が多いと余計に動きにくいと思うぜ。”錬金術師 知識の錬成”」
まずはスモークを張って相手の行動を妨害する。
これだけ数を増やしてしまったのだから簡単には身動きが取れないようになってしまっている。
後はまとめて倒すのみだな。
「”錬金術師 二重元素錬成”」
二丁拳銃で放つ火の弾。これなら使いやすくて攻撃力もある。分身はほとんど倒し切ったのであとは本体のみ。
バァン!
足元を狙い発砲。
見事にヒットして、増本はその場から動けなくなる。
ここで抵抗する増本をなんとか捕獲し檻の方まで運ぶ。
このことをチーム内で共有しないとな。
「こちら霧道。相手の増本を捕獲成功。見張っておく。」
『歩か!鋼江だ!こっちは月野が相手に捕まっちまったぞ!一旦体制を整えるためにそっちに戻るから待ってろ!』
月野が捕まっただと。
ここから試合が大きく動きそうだ。
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次回は、明日投稿予定です。
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