第037話 ファースト・ファースト
誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。
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「1年生の生徒が全員集まったのでこれより期末試験を始める。日程に関しては1回戦、2回戦は1日目。3回戦、準決勝、決勝を2日目に行われる。何せ、1試合の制限時間は20分掛かるからな。ちなみに1日目にして敗退が決まったとしても反逆者探しをするのは2日目。じっくり考える時間があると言えば聞こえはいいな。それでは時間もないので初めていこうと思う。」
今回の期末試験はクラス・サードの新島先生と言う人物が注意事項を1年全体に話している。
「1試合目がいきなり私達の試合になりますね。」
「それについては俺のせいかもしれないな。なんか悪いな。」
毎回、毎回俺が最初になるのは神の悪戯なのか。
こればかりは学校が決めたことなのでどうしようもないのか。
時間がないとのことで配置につくことを急かされる。いずれ自分の番になることは分かっているが最初となると嫌でも緊張してしまうものだな。
「よし!この初戦で1番大事だから気合い入れていくぞ!」
「その気合いを入れるのは大事だけど空回ることのないようにしてよ。」
「結鈴の言うこともわかるが、俺はどちらと言えば緊張しているから白太の言葉を聞いて切り替えできたからな。」
「歩君も緊張しているんですね。私だけじゃなかったんだ。よかったー。」
1日目には考えられないほど仲になったことはこの試験における絶対的な財産と言える。
それが最後まで崩壊することにならないことを切に願うのが他の3人も同じだといいが。
[それでは第1回戦1試合目を開始します 始め]
どこからともなく聞こえてくるアナウンス。
開始したあと深呼吸をして集中することに頭を切り替える。
なるべく始めは4人で固まって動くことは俺達の中で決まったルール。
そこに加えて接敵するまでは物音をなるべく立てず会話はここまでの期間で決めたハンドサインですることにした。
こちらには気付いていないのかあちらが4人固まって周りの様子を伺っているのを見つけた。
どこかぎこちなく4人それぞれの距離が空いている。
それはよく観察していなければ気付かないかもしれないが、同じ立場にいるからこそわかる。
反逆者に気を取られているのが丸分かりだ。
「相手・こちら・分からない・攻撃、か。相手はこちらの気付いてないから仕掛けるって感じか。」
こちらも分かったとだけ返事をした。攻撃の準備をする。
3・2・1・0
「”錬金術師 知識の錬成”」
捕獲用のネットを相手に向けて発射する。
「おい、敵がいるじゃねーか!」
「そんなこと言っている場合じゃないぞ!避けろ!」
飛び交う怒号。まるで足を引っ張るなよと牽制しあうように声を上げている。
「逃しませんよ!”憑依する魂核 乗り移る魂”」
「おい!相田どうしたんだ!避けないと捕まるぞ。」
呼びかけるようにしてその場に止まる俺と同じクラスの風渡。
確かに捕獲用ネットの範囲内ではないがそこも充分危ない範囲だということに気付いていない。
他の2人は気付いているようでその場からかなり距離を取っている。
「”結界術師 封護障壁” 」
これで相手は完全に身動きが取れなくなる。
これは連携ミスで起こったラッキーでしかないのだが、それでも最初から2人も確保できるのは嬉しい。
逆を言えば咄嗟にこの場から逃げ切った2人はある程度の身体能力や判断能力があるとも言えるのだがな。
その後、俺が睡眠ガスを結界の中に放り投げる。
このガスは、ここから檻まで眠らせておくためにかなり強力になっているが、効力を発揮させるためには少し長い時間を吸引させる必要がある。
つまり、最初からこれを使えばいいというわけではないのだから連携と言えば連携だったのかもしれないな。
俺達が4人で運んで檻の中に相田、風渡の入れると時間を確認した。
ここまで10分。半分も過ぎてしまったということはそろそろ相手が動いてくる可能性があっても不思議ではない。
俺達はこれで試合が終了してしまえば200ptは確定する。
仮に反逆者がいたとしても−100ptが考えうる減少ptだ。他とは差がつくとはいえ合計100ptはプラスになる。
守り切れればだがな。
チームとしてのこの後の動きとしては、俺の錬成した小型通信機を渡して結鈴、白太がモール内を散策しに行く。そして、俺と小鳥が檻の監視をする。
何故こうなったのかというと、結鈴、白太のペアは接近戦を主体として戦える。
それとは反対に俺、小鳥ペアは遠距離主体。小鳥は相手の身体を乗っ取る時に自分の身体をガラ空きにしてしまう。
2人を見送ったあと、しばらくしてから睡眠ガスの効力が切れた相手チームの相田、風渡。
「くそ、だから足を引っ張るなと言ったんだ俺は。」
「何よ、私はそもそも相手の能力で身動きが取れなかったんだから仕方ないじゃない。それで言えば何も妨害されなかったのに捕まってるお前が1番怪しいのよ。」
まだ試合が終わったわけでも無いのに口論を始める2人。
どうやらこのチームは最初から最後まで仲を深めるず、それだけでなく期間中に口論ばかりだとしたら試合開始の相手の動きは納得できる。
「大丈夫かな。あの2人すごく言い争いになっているけど。」
「どうやら今はそれどころではないらしい。お客様が来たようだ。」
相手のチームの2人が捕まった2人を迎えに来たようだ。
通信機には短くこっちに来たとだけ伝える。
捜索隊の2人を上手く躱してこちらの檻に辿り着いてしまうなんて面倒なことになった。
俺のできることは時間を稼ぐことだな。
自分に与えられた仕事もこなせなくて最強にはなれないな。
「本当に最初の方から思ってたけど足でまといな奴らばかり。気持ちがブルーよ。」
「そんなことを言ってはいけませんよ、色廻嬢。”張貼天井 ポインターゲット”」
何かを飛ばしてくるのは張津の能力か。
「”錬金術師 元素錬成”」
ここは試合の終盤に近づいている。
火の玉を錬成して対抗する。
「張津は私のレッド。つまり、お気に入りってことだから安心して。”輝く色の踊り 魅了する色彩”」
俺の技はしっかり狙ったはずなのに色廻の能力によって的が外れる。
間に合わないが、避けることはできるかもしれない。
シュッ
足元に着弾して広がる謎の物体。避けようとしたが思いの他着弾地点が広く捕まる。
う、動かねぇー!
これが人数差が付く前に使われなくて本当に良かった。
なんて呑気なことを考えていると小鳥からサポートに入る。
「”憑依する魂核 乗り移る魂”」
憑依したのは張津の方。色廻の方は能力について不鮮明すぎる。そんな相手の能力は、憑依できても能力が使えない。
ならば、能力が使えて捕縛力もあるのは強い。
「今からあの2人を捕らえましょう色廻お嬢。”張貼天井 ポインターゲット”」
色廻に向けて発射する。
「お前は私のレッドじゃない。見れば私は分かるのよ、お前の色はグレーだから。」
簡単に避けられてしまう。これを避けられてしまったらまずい。距離が近過ぎて反撃を止められない。
憑依したあとにすぐは解除できない。
これは負けてしまうのか。
「”輝く色の踊り 黒の衝動”」
黒色の斬撃が迫る。
くそっ!両手両足を拘束されていて助けれない。
「2人とも私達がいないと本当にダメね。”結界術師 封護衝動”」
「ナイスタイミングだろ!小鳥、歩、助けに来た!”鋼質化 アームドアームズ”」
[試合終了 勝者 第16チーム]
これは俺も予想していなかった結果だ。
初日の最初の試合がこちらは最終的に1人も欠けることなく、そして相手を完全に捕らえ切った。
400ptのMAX。ここまでだと反逆者がいるようには思えないな。
といっても最後の2人の援護が少しでも遅れたら俺が敗因になっていただろうがな。
1番大事な初戦を最高の形で終了した。
チーム12
クラス・フォース 風渡 涼
クラス・サード 張津 健
クラス・セカンド 相田 知音
クラス・ファースト 色廻 彩
最終獲得pt 0pt
反逆者有無 無




