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怠惰な俺が最強になる証明  作者: 風野唄
1章 巡り合う1学期編
36/123

第035話 バラバラのピース

誤字脱字や文章の下手さについてはご了承下さい。投稿予定時間になるべく投稿できるようにします。

よければ、評価とブクマ等していただければ幸いです。

「まずは分断されるのを防ぐぞ!歩、足場に水を引け!結鈴は結界でこっちの足場を確保しろ!」


普段は少しうざいと思う白太のリーダーシップも今回に限っては頼もしい。

冷静な判断とさっきの経験から情報を修正して適応する能力も高い。

俺の仕事をしっかりこなしておこう。


「”錬金術師 元素錬成”」

「”結界術師 結界移動(けっかいいどう)”」


相手は少し戸惑いながらも白太と小鳥の攻撃に備えている。


「”鋼質化 アームドアームズ”止められるものなら止めてみろや。」


俺も援護したいが遠距離技で味方の巻き込むことは控えたい。

それに白太の能力と小鳥のサポートがあれば充分戦える。

こっちは、もしもの時に備えておこう。


「まともに勝負するわけないだろ。”鋭利な侵略者(エッジエイリアン) マシンガンピック”」


爪楊枝を取り出した高鋭が天井に向かって投げる。

爪楊枝だけでどうにかなるのかと思っていたのだが、天井を切り裂いていく。

そして、上の通路が崩壊してしまった。あっちには敵の4人と白太、小鳥がいてチームをまた分断されてしまう。

地形を活用した分断方法も考えてあって洗礼されている。


感心している場合じゃないな。一気に2人ももっていかれたらそこから先は一方的に敗北する試合になる。


「”錬金術師 知識の錬成”!結鈴、瓦礫どかすから床に結界貼っといてくれ。」

「言われなくても終わってるわよ。」


俺の錬成した瞬間にしたいことを把握してサポートに回っている。

常に周りに気を配っている証拠だ。チームメイトであることが本当に頼もしい限りだ。


ドガーンッ!


爆風とともに粉々になる瓦礫。

そこから見えるのは捕まえられている月野となんとか攻撃を防いでいる鋼江。


「”結界術師 封護障壁”。私が2人を守るからアンタは退路を用意して!」

「了解!”錬金術師 知識の錬成”!意外と久しぶりの得意技だ!」


ここでスモークグレネードを投げ視界を奪う。

しかし、結構な広さがあるから効果時間は短いだろうから急いで2人を回収をする。




なんとか逃げ切ることはできたがこちらは戦力的にではなく精神的に多くのダメージを与えられた。


「おい、どういうことだよ。相手のチームとしての完成度が高すぎないか。まだ、2日目だぞ。」

「そんなことはどうでも良いのよ。危うく2人とも捕まるところだったのよ。2人とも攻撃の要なんだからしっかりしてよ。」

「すみませんでした。私がもっと上手に立ち回れれば。」


まだ試合が終わってもいないのに自分の意見ばかり主張している。

元より心が1つというわけではなかったが最近は上手くいっていると思っていた。

上手くハマったピースがバラバラになっていく。


「上手くいかなかったので降参しますとでも言いにいくのか。こっちは作戦も連携も何もなくとりあえずでここできたんだろ。思いついたこと全部やってそれでダメなら課題にすればいいだけのことだろ。弱音吐くのは全力を尽くしてからでいい。」


俺の言葉が届かなくてもいい。ただ、せっかくの貰った時間を潰すのは面倒だ。


「当たり前だ!わざわざ負けに来たわけじゃないぞ俺達は。もう1回対面して今度はこっちから1対1を仕掛ける。負けたままじゃ終われないからな。」

「それもそうね。てか、歩の作戦ですらまともにすることもなかったわね。私が結界で分断するから各自任せたわ。」

「まだ、2日目ですからね。勝ち負けより過程の経験が重要ですよね!」


俺達は取り戻したやる気をもってモール内を探す。

さっきとは打って変わって今度は敵の方から迎えてくれた。


「やっと見てけたぞ。練習だからもっとぶつかってきたほしいんだけどな。」

「文句は言っちゃいけないですよ土井さん。」


あっちは最初が好調だったのでテンションが高いようだが、2度目はないからな。

俺は嫌だといったがいつものやつを任されたので仕方ないが接近する。

本当に毎回面倒な立ち回りを押し付けられるもんだ。


「おいおい、1回雑魚狩ったくらいで楽しんでるとは随分とヌルいことしてんだな。それともあれか中間試験の結果が気に食わないから腹いせかよ。サードの人間は気が小さい奴が多いのか?」

「てめーらのほうから頼んどいてなんだその態度!お前はボコボコにしてやるよ。」


結鈴の言った通りコイツは頭に血が上りやすいらしい。

土井が俺に個人的な感情をもっているのも話したから俺が抜擢された。

チームから1つでもピースが欠けたらそこから徐々に崩壊していく。身を持って体感したことだ。


「バカ!そんなあからさまな挑発に乗るんじゃないよ!」


感情的になった人間にそんな言葉が聞こえるかよ。


「これでいいのか結鈴!引き剥がしたぞ。」

「こっちも準備できてるわよ。さっきは不意打ちにあったけど今度はこっちから仕掛ける。”結界術師 封護障壁”」


透明な壁が俺達を分断する。

今の俺にできることは他のやつを信じて、目の前のコイツに勝つしかない。

挑発してしまったから闘志剥きだしだよ、コワッ。


「”造られた泥塊 暴走する泥槍(ぼうそうするでいそう)”」


泥で作られた10本の槍が俺を捉えている。

確かにこれが俺を貫けば俺の体がバラバラになるんじゃないだろうか。

リバイブが発動したら–100ptなのを忘れてないだろうか。


「簡単に負けるわけがないんだけどな。”錬金術師 元素錬成”」


こいつの弱点は水だ。

最初の戦闘で水をぶつけた時に俺の予測が正しいことは確信していた。

爆発や火には滅法強いが水に当たると耐久性が著しく減少し、泥となって崩れる。

泥もまた活用法があるのだろうが、防御面に関しては心許ないのは確かだ。


「2度も3度も同じ手をくらうかよ。”造られた泥塊 泥人形(マッドゴーレム)”」


泥で作った完全自律型のゴーレムかよ。


「”錬金術師 元素錬成”」


とりあえず10個の水の玉をぶつける。

どこに当たっても崩れはするが、崩れ落ちた泥を吸収して修復しやがる。


「俺の自慢の人形だ!進化しているのが自分だけだと思うなよ。それにこれは1体だけじゃないぜ!”造られた泥塊 泥兵隊(マッドアーミー)”」


湧き出るように出るゴーレム達。数は20〜30体といったところか。


こいつのゴーレムを倒すのに一瞬で全てを吹き飛ばす以外ないだろう。

それにこれだけの量いればコントロールは難しいがありったけを出し切るのがベストだ。

俺が編み出した少し精度を上げる方法を試すか。


「”錬金術師 二重元素錬成”」


この二重元素錬成は右手と左手で違うものを錬成することで多彩な攻撃パターンを用意できるものだが、両手で同じものも錬成できる。そして、片手で大量に錬成するよりは意識を分散できてコントロールしやすい。


パンッ!


どうやらコアがあるらしくそれを破壊すればゴーレムも破壊されるらしい。

幸いショッピングモールの通路は狭いので、固まって配置されていたので狙いやすい。


「俺の自慢の人形達が!お前と俺は相性が悪いようだが俺は諦めたりしないぞ!ここで奥の手を使うのはよくないと分かっているが、お前が相手となれば話が違う。”造られた泥塊 泥地獄(マッドヘル)”」


どこからともなく現れる無数の泥の手。

掴まれたら一瞬でアウトだろうな。

そんなことも考えている暇もなく対処に追われる。


「”錬金術師 二重元素錬せ・・・」


くそっ!ここで使い過ぎた疲労がくる。

融合爆発より疲労感が少ないのは確かだがそれでも連発していれば疲労は来る。

その感覚はまだ掴めていない。


数を少なくしても頻繁に発動していれば限界が来るのを知れただけでも今日の成果か。

期末試験が始まる前に限界値を上げておく特訓もしておこう。

そう思いながら意識を手放した。


◇◆◇


目が覚めたのは練習が終わってあとのことだった。


小鳥がいうには時間制限がきて結果は2対2で引き分けたらしい。

捕まったのは気絶した俺とクラス・ファーストの物部と交戦した鋼江のらしい。

得られた情報は少ないようで意外と多い。


意見交換をしたあと、軽く挨拶を終わらせ解散することになった。

大柏のチームと別れたあとに疲れただろうということで、今日の意見や感想とかは各自まとめて明日のチーム会議で話し合おうということになった。


とりあえず、今日の経験は良いものになったな。このまま本番になっていたらと思うと恐ろしいな。

明日の話し合いは長くなりそうだ。


データベース


名前:高鋭 紗枝(たかえい さえ)

年齢:16歳 3/4生まれ

趣味:動画鑑賞、文房具集め


能力:鋭利な侵略者(エッジエイリアン)


効果:触れたものをかなり切れる鋭利な物体へと変えることができる。それが例え豆腐であっても凶器に変貌させられる。


備考:クラス・セカンドの色んな意味で切れ者の生徒。動画鑑賞を趣味としていて普段から暇があれば動画を探している。文房具を集めることも趣味だが、それを武器に使用しないのがポリシー。ちなみに1番好きな文房具は筆ペン。

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