第030話 期末試験の準備はお早めに
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ついにこの時期が来てしまった。
期末試験
1学期の締めくくりといえるこの試験は、中間とはまた違った難しさがあることだろう。
そろそろ担任から発表されても可笑しくはないだろう。
ちょうど倉谷先生が教室に入ってくる。
「お前達、そろそろ期末の時期だからって先生を睨みつけるな。きちんと今から期末試験の概要を発表するから。よく聞いておくように。中間試験でptの大事さを理解したと思うからな。」
中間試験の時はptに目が眩み、持っているptを結局失うというチームが多かった。
つまり、今回は消極的な戦法のチームが多くなる可能性があるということだ。
「えー、期末試験の内容は 反逆者ゲーム だ。」
名前からして物騒な名前だと思うがルールを聞いておこう。
まず、人数は1チーム4人らしい。
この間より人数が増えている。今回も連携は重要なのは知っているが、今回は各クラスから1人ずつ選出されるらしい。
知らない人が多いのにそこで組まされてしまうとは難しい話になってきた。
次に対戦形式なのだが、これは助け鬼が元になっており相手を行動不可にして捕まえ檻の中にいれる。それが攻守交代制ではなく同時に行われる。
ちなみに檻の破壊は内部・外部の両方から禁止。檻の内部から外部の助けなく脱走も禁止されている。
助け方は簡単で檻の内部と接触することで檻が解放される。
制限時間が来るか、全員捕まる又は戦闘不能状態になることで試合終了。
トーナメント方式で、勝ち取ったptの多い方が次に進むことができる。
ptに関しては捕まえた人数に100を掛けたptが貰えるらしい。しかし、相手の生徒のリバイブを発動させてしまえば−100ptになってしまう。武力行使では上手くいかないということか。
これだけで見ればMAXで2000ptということか。
期末だけあって多くのptが入手できるチャンスだな。
そして、これが反逆者ゲームと名づけられた所以がこのルールによる。
この期末試験には合計30チーム作られることになる。そのうちの半分15チームには反逆者と言われる存在が1人いる。
これはチームが負けることで追加のptが貰えるらしい。ptは負けた時点でチームが取得していたpt+300ptだ。
もちろんこれでは反逆者のみが有利の試験になってしまう。
反逆者になるデメリットは、試験終了後のトークタイムで自分が反逆者だと当てられてしまうことである。
反逆者と当てられてしまた人間は、負けた時点でチームが取得していたptから−300ptされてしまい、逆に当てたチームメイトは1人が+100ptが貰える。
反逆者を外してしまった場合は、反逆者以外が1人−100pt。
対戦では常に味方と敵の行動を監視しておく必要があるということだ。
これでは反逆者がいないチームはどうなるのかという疑問が残る。
もちろん、トークタイムはどのチームでも行う。
そこで反逆者のいないチームのために第3の選択肢がある。
それは投票で反逆者無しを選択すること。これでptは自分のチームが取得したそののままになる。
しかし、この選択をして反逆者がいるなら外した時と同じものが適用される。
普通の対戦に加えて、人狼ゲームのようなゲーム性もあるので一方だけ得意でもこの試験ではptが稼げないだろうな。
ましてや、口論で忖度などない他クラスの生徒がチームメイトであることがより難しさをあげている。
反逆者がいるかもしれない疑心暗鬼の中で上手くチームとして機能するのだろうか。
ルール説明の時点で課題がたくさんである。
「と、ルールの説明は以上だが何か質問あるか。」
一通り説明が終わり休憩したそうな倉持先生。
しかし、真面目な秋鹿から質問が飛んでくる。
「3つほど質問があるのですがよろしいでしょうか。まずは、今回のフィールドについてです。前回の中間試験のような広大なフィールドですと移動だけでも時間が掛かってしまいますし、やはり中規模程度のフィールドでしょうか。次にチーム分けについてですが、チーム練習の時間は設けていただけるのでしょうか。前回は生徒に一任しているようでしたが。」
確かに気になる要素だな。
フィールドを知っておけば予め準備をしておきやすいし、今回はクラスが違う生徒が一緒になるのだから先生方からサポートが欲しいのも確かだろう。
「フィールドは学園が買い取った廃墟のショッピングモールだ。どんだけ破壊してくれても修理屋を学園で手配しておくから問題はないぞ。チームメイトについても学園側からの発表後、決められた時間で強制的に集まってもらい話し合いをする時間を設けるから問題はないぞ。」
意外と強制的ってところが地味にありがたいな。
前回のように、どっかのバカが参加しないと言い出しても困るしな。
今回は自分より強いであろう他クラスの生徒と共に戦うのだから俺に発言力があるかどうかも怪しいな。
今日はまだチームについての発表はないらしい。
仕方がないので今日は個人練習をしておくことにしよう。
◇◆◇
毎度お馴染み個人訓練場にきた。
この間、糸繰に絡まれてから控えていたのでその時ぶりだな。
また、二重元素錬成と融合爆発の練習をしている。
二重元素錬成は疲労感も特になく着々と同時に発動できる個数も増えてきている。
しかし、融合爆発の方が問題である。
「”錬金術師 融合爆発”」
今のでも最高記録の各10個の火と水での錬成だが爆発力で言えば普通の手榴弾の方が上だろう。
しかも、これを使った後の代償がますます酷くなっている。
今日は、めまいまで追加されていた。生徒会長の言う通り当分の使用を控えた方がいいだろう。
ここで使いすぎて期末試験本番で使えないといったら本末転倒だからな。
とりあえず、動けなくなる前に特訓をやめて寮に帰ることにしようと思う。
訓練場を出るとまた誰かに後をつけられている。
俺はいつから人気者になったのだろうか。
考えられるのは、高貴なる騎士団の生徒だろう。
前回の接触場所や時間を考慮して張り込んでいた可能性が高い。
・・・・・・。
確かにこちらを監視してはいるようだが、接触してくることはない。
面倒だな。
ずっと見られていていい気分のするやつなんていないだろう。
俺は角を曲がって拳銃を錬成。
尾行してきた人間の頭につきつける。
「うわぁ!びっくりしたでござるよ。いきなり何をするでござるか。霧道殿。」
現れたのは、王馬だった。
「なんだ王馬かここでなにしてるんだ。それより。ここら辺で俺のことをつけてたやつを見なかったか。」
「拙者は部活が休みで個別訓練場に来ていたでござるよ。それと怪しい人は見なかったでござるな。拙者、寮でやらないといけないことがあるので早めに帰るでござるな。」
「そうか、気をつけて帰れよ。」
そういって帰る王馬。いや、王馬に変装している誰かだ。
今日は確かに部活はないらしいが、個別訓練場に誘っても新庄先輩に訓練を頼んだと言っていたので来なかった。
発言が食い違ったアイツはどこの誰でなんの為にこんなことをしたのだろう。
今は期末に考えること絞っておこうと思い、これ以上は深く考えないようにした。
ご覧いただきありがとうございました!
次回は、明日投稿予定です。
ルール設定に苦労しましたが、納得のいったものになりそうです!
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