第028話 隠された憎悪
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中間試験が終わったぐらいからランクファイトが頻繁に行われているのを見る。
それも1年生だけじゃなく各学年が溢れかっている。
基本的には個別訓練場を使っての戦いになるのでモニターで観戦できるようになっている。
俺もたまに情報集めと訓練をするという意味で放課後や休日に顔を出すことがある。
今日もその情報収集のために訓練場までやってきた。
ワイワイガヤガヤ
放課後だというのに意外にも人が多いんだな。
半分以上は訓練するわけでもなく雑談をしているだけなのだがな。
俺はそんな時間もないのでルームの中に入っていく。
とりあえず、ホログラくんを出して自分の使える技の練度を向上させることにした。
これはランクファイトではないので映像が流出することがないので安心して全力で練習できる。
[これより訓練モードを開始します。難易度プロフェッショナル スタート]
1ヶ月前には苦戦していた難易度も今は難なく攻略することができている。
散々弱点とされていた近接戦闘も悪くはないといった程度にまで成長してきている。
ただ、これまで通り距離を保ちつつ知恵を使った戦術勝負に持ち込みたいのは正直な感想である。
そのためにあれを練習しておくか。
トレーニングモードをホログラくんからターゲットモードに変える。
動く的が数個出現している。
これは映像には残らないが30秒間で当てたターゲットの枚数がランキングが残ってしまうのでほどほどにはしておきたい。
今のランキングの1位は、999枚で表示枚数をカンストしている。そして、その横にカンストしたことのある人数が書いてある。
[これよりターゲットランキングモードを開始します。 スタート]
まずは、修行の成果を発揮するか。
「”錬金術師 元素錬成”」
火の玉の数を限界まで増やすとコントロールが難しく、集中力もかなり使うのでとりあえず今回は限定して100個生み出す。
数は申し分ないのだが、これを動く的に当てるとなると案外難しいものがあるな。
特訓の時は動かない的だったしな。
ちなみに、水の玉を錬成するのは数は同じだがコントロールがなぜかしやすい。
技自体は完成しているが、これを物にするためにはまだまだ考えることが多そうだ。
「”錬金術師 二重元素錬成”」
2つ違うものを錬成するのは、かなり難易度が上昇する。
脳のリソースはほとんど維持するのにもっていかれてしまうので、これを素早く発射させる必要があるな。
制限時間はとっくに過ぎているが、練習を続けよう。
二重元素錬成の命中率は7割といった感じなので上出来だろうとは思っている。
最後の練習はこれしかないだろう。
すみません生徒会長、この間みたいな無理な錬成はしないので許してください。
「”錬金術師 融合爆発”」
今回はとりあえず火と水の玉を1つずつ錬成しているのでそこまで身体に影響はないだろう。
ポンッ
やはりこの量では、人を驚かすことぐらいしかできないだろうな。
威力を確認しているとズキッとした痛さが頭の中に表れる。
今回はこれだけで済んだが威力と代償が見合ってないな。
前回が気絶だけなのが不思議なくらいだな。
とりあえず休憩してから自分用の記録データを確認して、改良の余地がありそうなところを探した。
そのあとは、修行の時のように錬成を大量にして速度をあげる訓練やランニングをして体力をあげる訓練をした。
日が半分沈み切っている時間になってきた。
俺も今日はこの辺にして寮に戻ろうとしたが、俺の名前を呼ぶ声が聞こえる。
「おい、お前が 霧道 歩 だな。ランク最下位のクセに随分と熱心に練習するんだな。」
おっと、これは随分と好戦敵なやつが話し掛けてきたな。
「悪いな、俺のことを知っているようだが俺はお前を知らないみたいだ。それと中間試験の結果が思っていた以上に良くて最下位じゃなくて下から3番目だ。」
先に仕掛けてきたのだからこれくらいの挑発は問題ないだろう。
しかし、相手の方は顔を真っ赤にしながら怒っているようだ。
「クラス・フォースの分際で俺、1年クラス・ファースト 糸繰 葉樹 を知らないとは随分余裕そうなものだな。これだから名も無い庶民と同じ学園に来るのは嫌だったんだ。」
こいつ用件があるならさっさと言えよ。俺だって敵意剥き出しのお前を一緒にいるのは嫌なんだけど。
面倒だから勝手に帰ってもいいのだが、同じ学園だし学年も同じなのでクラスの方まで来られたら嫌だしな。
「おい、さっさと用件を言えよ葉っぱ野郎。脳みそまで薄っぺらなのか。」
「好き勝手いいやがって、あのお方が自らお前に用件があると俺に連絡してくださらなければ殺してしまうんだがな。この電話に出ろ。我々、 高貴なる騎士団 の創設者様からだ。」
なんだその組織は、今まで耳にしたことすらない。
そもそもこんなやつが団員ならまともな人間はいないだろう。
『やっと出たか、霧道歩。俺のこと待たせるなんていい度胸じゃねーか。』
「それで、俺のことを調べ上げてなんの用だ。それに名前ぐらい名乗るのが礼儀ってもんだろう。」
こいつがどれだけ偉いのかは知ったことではないが性格がいいようには思えないな。
『カッカッカァー!俺を前にその態度とは面白いやつだな。ますます、欲しい駒だぜ。だが、残念だがお前に名乗る名前はないんでな。用件は、俺達 高貴なる騎士団 に入ってその学園。いや、この世界に蔓延る雑魚を掃除しようぜ。本来なら名のある家系の者しか入れないがお前は特別だ。俺が気に入ったからな。』
「それは断らせてもらおうか。活動がイマイチよくわからない組織に入るつもりはないしな。」
話しを横で聞いている糸繰が怒りを抑えられなくなり怒鳴りだす。
「お前!創設者様から直々のスカウトを『おい、誰がお前は喋っていいと言った。黙れ。』
この電話の相手の言葉で一言も話さなくなる糸繰。ますます入りたくねぇーよ。
『何をするかは入ればいずれ分かる話しだ。それに階級だって俺が一言言えば好きなもんをやる。なんせお前の能力は世界を変える力を持っているからな。』
世界か。前にも生徒会長が言っていた言葉に似ている。
なぜ、そこまでハッキリと断言できるのか不明だ。
この能力のことをもっと知っておく必要があるな。
『今日はお前の口から結論を聞きにきたわけじゃないからな。いずれその時がきたら答えを聞こう。』
電話が切れた音がする。
どこまでも自由なやつだ。
「話しは終わったようだから俺は帰る。」
帰り際に、なぜお前が。などと呟いていたが俺の方が知りたい。
願いが叶うのであれば、この謎の集団とは2度と関わりたくはないな。
データベース
名前:糸繰 葉樹
年齢:16歳 1/10生まれ
趣味:情報収集、釣り
備考:高貴なる騎士団の一員であるクラス・ファーストの生徒。組織内では、情報収集を主な担当に活動している。創設者と名乗る男を狂信しており、今までに数々の悪行をおこなってきたようだ。ちなみに、釣り上げた中で1番大きい魚はクロマグロである。




