第026話 最終日は突然に
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日が過ぎるというのは早いもので、新必殺技を考え出していたら今日が最終日になった。
朝の体力作りを終わらせるのも苦労しなくなってきたのが日数の経過をより印象付ける。
2人がどのようなことをしていたのかはあまり知らない。
たまに見かけることもあったが、俺も他の人に構ってあげられるほどの時間がなかった。
俺は面倒事が嫌いだから普段試行錯誤なんて滅多にしないのだが、今回やってみて意外にも楽しいなというのが素直な感想だった。
「それじゃあ、お前ら今日は最終日らしいから結果発表といこうじゃねーか。」
今は、全員集められて成果を発表するということになった。
今日は土曜日なので林場ちゃんも観戦するために参加している。
3日目の時は、生徒会長が手合わせしてくれたが今回は新必殺技発表ということで山に生えている木に発動することになった。
まずは王馬から始めるようだ。
緊張してはいるが深呼吸で精神を統一させる王馬。
「それでは、いくでござる。」
いつもより丁寧に構える。
どこか気圧されるような雰囲気が出ている。
「”竜王の時間 中級 桂変撃”」
この間見た時とは違う技。
予測するのが不可能な変則的な動きの攻撃。
一撃が当たると一瞬で木々を揺らす。
ただ、傷が付いていないことをみると何か衝撃を与えるだけのものだろう。
「これは偶然生まれた産物。ここからが本番でござるよ。”上級 成鳴剛風”」
これだ。これが、この間も練習しているのを見た新必殺技。
完成しているのだとしたら、王馬がもっている奥義ともいえる飛翔一撃と差し支えないほどの技になるだろう。
ボオォーーン!
周辺の枝が折れていくほどの風が生まれる。
それとは反対に飛び出した斬撃の周りは音1つしないほど静かだ。
その斬撃は木に当たったはずだが、貫通して後ろにある木にまで当たる。
2本とも切り口もなく倒れることもない。
これはどういう技なのかと思っていると風が吹く。
キィーーバタンッ
少しの風で倒れる木々。
相当綺麗に斬れたのだろう。
「見事な技だ!これを1週間で身につけるには相当な苦労と努力をしただろ。そしてそれは次の2人もそうだだろうな。ほら次は嬢ちゃんあんただ。」
今度は大柏の番らしい。
どんなお菓子を作ったのか楽しみだ。
マフィンを作っていたのは見たがその時には他のお菓子も机に並べられていた。
「それじゃあいくねぇー!”魔法のお菓子 レモンキャンディ”」
これは以前、王馬との戦いで見せた技。
その時にはかなりのスピードから繰り出される連打の数々だったのを覚えている。
今、これを見せているということは、お菓子作りの途中で改良したものができたのだろう。
シュンッ
その場から一瞬でいなくなる大柏。
そして、目前となった木に連打をお見舞いする。
以前よりも一撃が重く、そして速度と持続時間がかなり向上しているような気がする。
次第に攻撃によって削られた木は音を立てて倒れていく。
大柏は、その木をすごい勢いで蹴り上げる。
「これが編み出した必殺技だよぉー!”魔法のお菓子 マカロンフィーバー”」
次々と現れるカラフルなマカロン達を口いっぱいに頬張る大柏。
修行の成果なのかすぐに胃の中に消えていく。
ドゴッ
落ちてくる木に掌底で打ち込む。
しかし、大きな音はなっているが見た目の変化が見られない。
そのまま落下した木は、地面と衝突する。
その瞬間、木は折れて中身が見える。中は粉々になっていて空洞になっている。
外傷はなく、内部にかなりの衝撃を与える技なのか。
「これを今後俺達がくらう可能性があるのか。」
誰にも聞こえないように弱音を吐いておこう。
「す、すごいな。人は見かけによらないというしな。最後だ、最後。大トリだから気合いれろよ。」
王馬も大柏も俺の遥かに進化した必殺技を披露してくれた。
これもみんなで高め合い、仲が良いからこそ負けたくはないという気持ちになったからである。
俺も今出せる全力で応えよう。
いつものルーティンのように深呼吸。
目を瞑り、一点に集中を向ける。
ここまでは今までと同じだが、氷室からアドバイスをもらって気付いたことがある。
俺はアイツと同じような巨大な元素を生み出すことはできないということだ。
ならどうするかって、こうするんだよ!
「”錬金術師 元素錬成”」
パチッ!
指を鳴らすとともに数え切れないほどの火の玉を生み出す。
1つ1つは大きくないがこれだけの量を生み出せれば致命傷を与えられるだろう。
だが、これで終わるほど俺の修行は楽じゃなかったぞ。
「”錬金術師 二重元素錬成”」
チャポッン
右手で火の玉の錬成を維持しながら、もう片方の左手で水の玉をありったけ作る。
「これめっちゃ疲れるんでこれがフィニッシュ。”錬金術師 融合爆発”」
2つの技をぶつけて起こす爆発。
威力は俺の技の中でも最高クラスで周りの木々がなくなり見晴らしが良くなる。
「やばい、ちょっと神経を使いすぎた、、か、、、も。」
俺は徐々に意識を遠退かせていく。
その最中、みんなが俺の方に駆け寄ってきているのだけは確認した。
俺はかなり恵まれているらしいな。
◇◆◇
ガバッ
俺は意識を取り戻して飛び出るようにして布団から出た。
横には王馬と大柏がいた。
「起きたでござる!本当によかった。」
「無茶したらダメだよぉー!」
2人には心配を掛けてしまったらしい。
「すまないな。この副作用だけはどうしようもなかったが全力を見せないわけにもいかなくてな。」
素直に謝るとそれ以上はこのことについて言及されることはなかった、
そこに、生徒会長と伊集院さんがやってきた。
「確かに俺は新必殺技を作れと言ったがここまでしろとは言ってないぞ。でもな、よくやったおめでとう。」
褒められることがここまで嬉しいと感じたのはいつぶりだろうか。伊集院さんには感謝ばかりだな。
しかし、生徒会長は普段とは違い冷静だった。
「これは俺からの命令。融合爆発、あの技は封印だ。発動する毎に意識を失っていたら意味がないよ。それにまだ数回しか発動していないから気付いてないかもしれないが身体の負担が大きすぎる。」
そう言われるのも仕方がないことだろう。
その後は迎えがくるのを待ちながらお世話になったので清掃の手伝いをした。
数時間後
「1週間お世話になりました。最初は大丈夫なのかと思ったけどいい経験になりました。」
素直な感想を伝えると嬉しそうにしている伊集院さん。
「林場ちゃんもありがとうねぇー。色々助かったよぉー。」
林場ちゃんにもみんなで感謝の言葉を述べているとちょうど迎えがきたようだ。
みんなでもう1度挨拶をしてマイクロバスに乗り込もうとする。
「お前ら!馬鹿やるんじゃねーぞ!」
そう大声でいう伊集院さんに手を振って帰ることになった。
ご覧いただきありがとうございました!
次回は、明日投稿予定です。
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