第022話 修行といえばここだよな
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その次の朝
「なんで俺はこんな朝早くに学園に集められたんですか。まだ登校時間じゃないですよ。」
俺を見つけて大きく手を振る向口先輩。
「おはよーキリミっちー!なぜって今日から修行するに決まってるじゃーん!」
俺はまだ寝ぼけているのだろうか。
今日から修行といった気がするのだが。
「えっと、向口先輩。俺にはあなたが今から修行するといったように聞こえたんですけど、恐らく間違いですよね。ちょっと疲れてるみたいなのでもう少し寮で寝ます。」
「間違ってないって。そういったからね!」
どうやら聞き間違いではないらしい。
この人に常識というものは通用しないのだろうか。
「あの、学校はどうするんですか?1週間も休むって言ったら担任に怒られますよ。」
「問題ないよ全先生には話しをつけてるから。それに響ちゃんに確認したら今週はそこまで授業は進めないから存分に使ってやってくれって。」
あの人に聞いたらそう言うだろう。
「わかりましたけど、ここで学園内でやるならもう少し遅めでもいいじゃないですか。」
実際にこの時間は欠伸がでるほど眠たい。
今から身体を動かすにしても体が重くてしんどいだろうし。
「何言ってるんだい。ここで修行なんてするわけないじゃーん!あ、それと奏ちゃんは普通に授業あるから来ないよ。でも、安心して。代わりに他の人呼んでおいたから。ほら、ちょうど来たみたいだよ!」
向口先輩が指を差している方から、なんだか見たことがある2人がやってくる。
「お待たせしてしまったでござる。朝早く起きるのって結構きついでござるな。」
「むぅーも朝は嫌いかもぉー。でも、このチャンスは逃すわけないよねぇー。」
王馬と大柏だった。
なぜこの2人がここにいるのだろうか。
「昨日、奏ちゃんがこれないから他にいい人いないか響ちゃんに相談したら、この2人を連れていくといいて言われてさ。」
「霧道殿だけ、修行に行こうとするなんてズルいでござる。強くなりたいのは拙者達も同じでござるよ。」
「ズルいも何も、俺も昨日いきなり言われたんだけどな。それに行く前には連絡するつもりだったし。」
何も黙っていたわけじゃない。俺もまさか昨日の今日で修行が行われるとは思っていなかったが、強くなりたいのは俺だけじゃないのも事実。
そう考えると俺はかなり恵まれているのかもしれない。
俺は入学当初は考えなれないほどの出会いがあり、それが俺の経験へと繋がってきた。
この修行もありがたさを少しずつ実感してきた。
「むぅー達も昨日教えてもらったけどぉーいきなりすぎてビックリしたよぉー。」
みんなで生徒会長を見つめると話を逸らし始めた。
「さぁー!迎えが来たみたいだ。乗って乗って!」
俺達を乗せるマイクロバスがやってきた。
生徒会長が急かすように乗車を促すので、持ち物を載せて席に座る。
「それじゃー出発!」
オォー!
みんなで元気よく掛け声をあげる。
俺も少し恥しかったが、一緒に声を出した。
◇◆◇
・・・5時間後
「生徒会長さーん。まだですかー、5時間も座りっぱなしでむぅー疲れたかもぉー。」
大柏も限界が来たらしい。
俺も少し長いなと思ったが口出してしまうと余計にそう感じてしまうから言わないようにしていた。
王馬もどこに向かっているのか気になっている様子だ。
「さっきから森の中をずっと移動しているでござるな。こんなところで修行する場所があるとは思えないでござるよ。」
「もうちょっとしたらつくから、我慢してねー。」
昨日までチャラい男だと思ったがこの2人と一緒にいるとまともに見えてきたな。
木を隠すなら森の中とはまさにこのことを言うのか。
そんなくだらないことを考えているとマイクロバスが停車した。
「やっと着いたな。俺も文句は言わないようにしたがなかなかキツいな。」
「さぁー紹介しよう。君達が1週間修行をする場所、命道寺だ!」
そんなに嬉しそうな顔にして紹介しているところ悪いですが、このすごく古い寺で修行とはなんなのですか。
口には出さないが、みんなそう思っているだろうところに寺の奥から住職らしき人物が出てきた。
「うるせーぞー!ガキども!って寿人じゃねーか。こんなガキ引き連れてどうしたってんだよ。」
筋肉質で身長がやや高めのおじいさん。
その住職が荒い言葉遣いで話しかけてくる。
「紹介するね。このちょっとだけ怖い感じのおじいさんがこの寺の住職さんの伊集院 信雄さん。これから1週間お世話になる人だからちゃんと挨拶してねー!」
すると、いきなり生徒会長に怒鳴り出す伊集院さん。
「バカヤロー!!! 1週間修行だぁー! 聞いてないぞ寿人。そういうことは早く言っておくもんだろうが!」
「ちょっと落ち着いてよー。俺と伊集院さんの仲じゃないか。この3人も強くなりたいって気持ちは嘘じゃないだし。」
これ以上はなにを言っても無駄だと諦めた表情の伊集院さんが1回ため息をついた。
「おめぇーら、本当に強くなりたいんだろうな。顔見りゃ言わなくてもわかる。ついてこい。」
そういって寝床に案内されて荷物を置くと俺達はすぐに庭に集合させられた。
男性陣とは違うところに案内されていた大柏も遅れてやってくる。
「それじゃーまずは基礎体力からだ。おーい、林場お前が教えてやれ!」
大きな声で誰かを呼ぶ伊集院さん。
恐らく弟子を呼んだのだろう。
「はーい。師匠は人使いが本当に荒いから困っちゃうよーっと。こんにちは、僕が林場 凛菜ですよ。よろしくお願いしちゃうですよ。」
なんか陽気な女の子が現れた。
身長からして中学生くらいだろうが、見た目で人を判断してはいけないと最近学んだので年齢には触れないでおこう。
「この子がさっきむぅーを部屋まで案内してくれたのー。小学生らしいのに寺のこといろいろ手伝ってるらしいよ偉いよねぇー。」
あ、あぶねぇー。この世の年齢と見た目は比例しないのだろうか。
「林場殿、拙者達はどのような訓練をするのでござるか。」
説明を待てずに王馬が聞いてきた。
「安心していいですよ。何にも難しことはしないですよ。僕が毎日やっている山走りをしてもらうですよ。ここから舗道された道にでるまで走るそれだけですよ!」
ここに辿りつくまではほとんど舗道などされていなかった。だいたい片道10キロといったところか。
それを往復すると考えると合計で20キロということになる。
俺は1週間生きていられるだろうか。
データベース
名前:伊集院 信雄
年齢:71歳 5/17生まれ
趣味:囲碁、農作、酒
備考:筋トレで鍛えているお寺の住職。能力は使えないが強い実力を持っている。向口とは、3年生の時に知り合い修行をつけたことがある。現在は弟子が1人いて、寺のことなどを一緒に行っている。ちなみに、山の下にある集落の人とは仲が良く農作物をあげたり貰ったりすることが多い。




