第019話 勝者と敗者
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「それでは結果発表を始める。」
先生が結果発表を始めようとしているが、多くの生徒が疲れ切ったような顔をしている。
俺もその1人であるが、結果は気になるものまた事実。
他のクラスがどれほどの活躍をしているのだろうか。
「1位 1010pt 氷室、重富、界チーム。」
圧倒的な結果。他の生徒との差は明らかである。
そして、忘れてはいけないのがそれを氷室が1人で獲得したものであるということ。
俺達と同学年にこれほどの逸材がいるとすれば、卒業までに超えるのも一苦労だろうな。
様々な生徒の結果が発表されるが知っている人の結果だけよく覚えている。
日朝兄妹はどうやら同じチームだったらしい。
2人のチームが獲得したptは、720ptはかなりの高得点である。
クラス・セカンドになったのもただの運ではないことがわかる。
道中遭遇した京極チームは530pt。これは、同じフォースの中では最高ptになる。
京極と犬飼は案外相性がよくガツガツ攻めていったらしい。
俺の方を見て、何か言いたそうだが無視しておこう。
大柏チームは100pt。状況はわからないが1つのリングは守りきることができたらしい。
大柏はリバイブが発動していたということらしいので、意外にも悔しそうな表情を見せていた。
そして、来井と遭遇したという王馬、秋鹿のチームは0pt。
俺と音橋が秋鹿から110ptを奪う結果になったが、ほとんどが来井の功績である。
50pt持った灰化と王馬のダウン、それと王馬に託されて110pt持っていた秋鹿はダメージを負っていた。
俺的には、偽物のリングを渡して逃げ回ってくれれば満足だったのだが、良い意味で裏切ってくれた結果になった。
最後に俺達は270pt。自分達のリングもしっかり守り切り、王馬達から2つのリングを獲得した俺達は計画よりも多くのptになった。
来井に持たせたリングは偽物、そして俺達の持っていたリングも京極に持っていかれたはず。
しかし、それは全部俺が複製した偽物。
というよりは、俺達がこれまで多くの生徒に狙われていたのに生存できたのは、偽リングの交渉がほとんどである。
では、本物はどこにあったのかと言うと、種を明かせば簡単な話である。
俺や音橋でも、来井でもない存在にリングを渡していた。
試験の最後に自分達の手元にリングがあればいいので、ルール的には禁止されていない。
そいつは、開始直後に大空に飛んでいって森を抜け悠々自適に空の旅を楽しむようにいってある。
ちゃんと90分の前にはちゃんと俺のところに戻ってくるようにも指示していたけど。
森の外に出れないのは生徒のみで、俺が血の代償で錬成した烏は使役扱いらしくどこでなにしようと咎められないらしい。
そのことを事前に倉谷先生に確認しに行った時に、何をするのか聞かれたのでリングを持たせると答えたらグレーゾーンだから他の先生には内緒にしといてやるとのことだった。
なんで、結婚できないんだよアンタ。
こうして、俺の初試験は満足のいく結果になったと言える。
試験後、京極と犬飼が真っ先に話しかけてくる。
「お疲れ様、霧道。あのリングがまさか偽物だったとは気付かなかったぜ。次の試験があったらちゃんと決着をつけにくるからな。今回はおめでとう。じゃあな。」
言いたいことだけ言って去る京極。
「今回も俺はお前に負けたぜ。俺はお前に勝つのが当分の目標だ。首洗って待っとけ!」
俺なんてすぐに超えているだろう犬飼の宣告。
2人とも負けず嫌いなやつらだな。
今回はリングの数が勝敗に繋がった。
だから、俺の強さなんて実際関係なかったからこの結果になった。
今後も戦略が重要な試験ならなんとかなるかもしれないが、そんなことはない。シンプルな力と力のぶつかり合いもありえる。
その時までに俺がどれだけ成長できているのだろうか。
次は、俺のことを睨みながら来井が来た。
偽物のリングを渡したのは悪かったが、元々参加の意思を示さない人間に本物を渡すはずがないのにな。
「あれはどういうことだ霧道。リングは偽物だった。最初から俺を囮にする予定だったのか。」
このままだと音橋にまで飛び火してしまいそうだな。
「1人がいいと駄々をこねるお子様に、オモチャを渡して機嫌を取っただけだろ。そんなに怒るな。」
それを聞いて更に怒りが増す来井。
「俺はお前も許さない。いつか必ず復讐しにくる。必ずだ。」
なんて怖い奴だ。
自分から蒔いた種だと言うのに気付いていなかったのか。
あいつの今回の試験の正解は、能力を使わずにチームの後ろを付いてくるだった。
そうすれば、変ないざこざも生まれず済んだだろうに。
「ポイント獲得おめでとうございます霧道さん。」
試験終了後だというのに、俺に用があるやつが多すぎるな。
いつから俺は人気になったのだろうか。
「氷室か。お前だけで1010ptも獲得したんだったな。あの時、戦いになっていなく本当に助かった。」
「あなたみたいに面白い人は見てて飽きないですからね。本当は、あの後もお話ししたかったのだけれどもリングを集めるようチームメイトに言われていたので。」
あの能力を見せられた後だと、この普通の優しそうな生徒なのか疑ってしまうな。
学年で1番の実力者。
とんでもないやつと知り合いになってしまったものだ。
「わざわざ挨拶をするためにここまで来たのか?」
「そうですね。今後も仲良くしていただければ嬉しいと思ってお話に来ました。」
ここで繋がりをもっていた方が今後の役に立つかもしれない。
「悪いが俺は5つの希望を目指してるからお前も倒す覚悟でいる。」
半分冗談、半分本気の言葉。
どう捉えたか分からないが、笑いながら答えられる。
「ふふ、それは楽しみでなりませんね。待っていますよ。それでは、これで。」
この学園で知り合った人が多くなってきた。
この出会いが、良い経験に繋がっていくだろう。
考えに耽ていると、王馬と大柏が近くにやってくる。
「お疲れ様でござる。拙者達のチームは、霧道殿チームに完敗だったでござるよ。あんな隠し玉があったなんてズルいでござる。」
意外にもなんともなさそうな顔をして王馬がやってきた。
「俺も知らなかった嬉しい誤算だったからな。しかも、たまたま俺達の方に秋鹿が逃げてきたんだよ。」
「そうでござったか。勝ちたかった。勝ちたかったでござるなやっぱり。」
俺に気を遣っていたらしく、少しずつ本音を出してくれる。
やはり、この最初の試験は何よりも成功という最高の形でスタートを切りたい者が多い。
王馬もその1人であるのは言うまでもない。
「むぅーはもう完全に体力使いきたよぉー。霧道君でいいから寮まで運んでぇー。」
こいつは本当にいつも通りだな。エネルギー使いすぎて変なことまで言い出してやがる。
「バカいうな。女子寮に男が入れるわけないだろうが、それに見る限り元気そうだ。1人で立って歩け。」
「大柏殿、拙者がダッシュで運んであげるでござるよ!」
「王馬君は、ガサツそうかもぉー。」
そんな下らない話をしながら、3人で寮まで帰った。
1週間、いつもとは違うメンバーで新鮮な空気が楽しめたが、こっちの雰囲気も悪くないと思ってきた今日この頃だった。
1年生1学期編も半分を突破しました。
最初は勢いで投稿を始めましたのでどうしようかと迷っていました。
ですが、とりあえずは1年生編の構想をある程度固めてきたので内容をより具体的に練っていけるよう頑張ります。
今後も未熟な私の応援をお願いいたします。




