表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

恋愛って孤独な戦いっていうけど敵は誰?

ドロケイ勝負から数時間後の給食タイム…


「なぁ、なんでキーズだけプリンがあるんだ?」

「知らね。ケイサツの誰かと言い争いでもして勝ったんだろ。」


と、ドロボウ組だったクラスメイトはキーズについてあれこれ妄想話をしている。

当の本人は幼馴染のユウと机をくっつけて御飯を食べていた。


「俺の話で教室が騒がしいな、あっはっは!」

「まぁ、ドロボウでプリン食べてるのキーズだけだもん。そりゃしょうがないよ。」

「なんなら、少し分けてやろうか、ユウだけにな。」

「え? いいの?」

「たりめぇよ! 俺と一緒に牢獄の仲間を助けようとした心意気の礼だ!」

「ありがとう、キーズ! じゃあもらうね。」


そんな二人の会話に乱入する足音が近づいてくる。…リリィだ。


「ちょっとキーズ、こっちきて!」

「んだよ、リリィ! 邪魔すんな!」

「少し話があるのよ。いいからこっちきてよ。あ、ユウ、少しこいつ借りるね。」

「俺はモノじゃねぇ‼」


リリィに手首を強引に掴まれ廊下へと姿を消していく二人。あっと言う間の出来事に状況が理解できないユウであった。


「…で? 何の用だ? ここまで引っ張りやがって。」


キーズが連れてこられたのはなんと女子トイレの個室だった。抵抗したもののリリィの力強い連行には無駄だったようだ。


「ご、ごめん。誰にも聞かれたくなくて…。」

「ごめん。で済むか! 誰かに出ていくとこ見られたらどうすんだよ!」

「…ホントごめんなさい。」

「考えなしかよ…。せめて屋上行こうぜ…。まぁもういいや。で、話って何だ?」


キーズは初めて現実から逃げたいと思った。女子トイレの個室にいるという現実から。


「あ、あのさ…。あたしってどんな風に見える?」

「…は?」

「だからさ、あたしの印象! シィクにはどんな風に見えてるのかなって…。」

「たかがそんだけでここまで連れてきたのか⁉」

「たかがって何よ! 女の子にとっては重要なの! いいから答えてよ!」

「怒鳴るな! 気付かれる!」


もはや二人とも大声だった。


「えっと、シィクにどう思われてるかを知りたいんだな?」


高速で頷くリリィ。


「分かった。俺がこっそり聞いてきてやる。だから解放してくれ。」


またも高速で頷くリリィ。


「あ、ありがと。後で教えて。」

「はいはい。」


やっと夢から帰ってこれたキーズ。幸い、誰にも気付かれずに済んだ。机に戻り、何も無かったかのように御飯を片付ける。


「あ、シィク! 今日、暇か? 魔法の特訓に付き合ってくれ!」

「珍しいな、キーズくんから誘ってくるなんて。いつもは面倒くさがるのに。」

「ちょっと聞きたいことがあるからな。そのついでだ。」


こっそりの意味を分かってないキーズだった。本人には悪気はないのだが…。


「分かった。それじゃ、特訓広場で待ってるね。」


特訓広場……そこは魔力が満ち溢れている広場のことである。幼い子供の魔法の練習に最適な場所でもあるため、いつの間にか、この名がついた。


…午後の授業が終わり、帰り支度をするキーズにリリィが話しかける。


「どうだった? 何て言ってた?」

「これから聞いてくる。ついてくるならきてもいいぞ。」

「え⁉ あ、いや、さすがに遠慮しとく。」

「はいよ。じゃあ明日の楽しみにしとけ。」


そう言ってキーズはシィクと一緒に特訓広場へと足を進める。

ユウは今日、一人さみしく帰路につくのであった。



「ボルトルーン!」


弱い電撃が広場の木に命中する。


「違うぞ、キーズ! ボルトルーンはもっとこう! 素早く円を描いて!」

「ホントにシィクはレクリエーションとか特訓になると人が変わるよな〜。」

「聞いてるのか、キーズ!」

「聞いちゃいねぇ。…なぁ、シィク。聞きたいことがあるんだけど。」


このタイミングでもう本題へ突入するキーズ。はやく終わらせて帰りたいのだ。


「なんだ?」

「お前ってリリィのこと、どう思ってる?」

「いきなり何だ? リリィって…リリィちゃんのこと?」

「そ。あのリリィ・クロウズちゃんだよ。優等生のシィク・ノーナックから見たらどんな風に見えてるのかなって思ってさ。」

「優等生って、そんなんじゃないよ。」


そんな会話を続けながら何とか聞き出せた。


「へぇ、成る程ね。面白い回答が得られたよ。」

「そうかい? それじゃ次はキーズの番だよ?」

「…え?」

「僕のばっかじゃ不公平だからね。」

「マジですか。」


なんやかんやで話が盛り上がった二人だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ