NO.9 真亜弥 著「電話 『月光の見えないこんな日には』」
「飛行機が故障?」
『おう、だから今ロスにいる。乗り換えて帰るけど、かなり遅くなると思う』
「そっか…」
『ああ…ごめんな』
「ううん、いいの!気をつけて帰ってきて!」
『明日にはそっちに着くから』
「うん、待ってる」
電話を切る。何度目のため息だろう。
ワシントン発成田着の飛行機が故障し、ロサンゼルスに緊急着陸。別の飛行機で日本に戻る、と彼は言っていたが、こちらの日付は変わってしまうようだった。
「6時くらいには着くのかな。かなり遅くなるから寝ていいって言ってたし」
早めに寝て、早く起きて帰りを待つつもりだ。彼の言う「遅くなる」は、たいてい明け方に着くことを言う。かなりってことは、6時くらいに着くのだろう。
2時間前に夕飯はもう済ませたので、今からでも寝ていいけど。「…お洗濯、干そうかな」
*
最近のブームは夜干しだ。月や星を眺めながら選択を干すのは気持ちよかった。取り込むときは朝日をたっぷり浴びていて、着たときとてもふんわりとしているからだ。
「今日は新月かぁ…」
キラキラと光る空。月がないだけで、星のひとつひとつが綺麗に輝く。ひとつずつ、丁寧に干していく。
「帰ってきたら、一緒にお笑い番組見たいなぁ」
洗濯物は一人分なのですぐ済んだ。溜め込むのが嫌で毎日洗濯している。水道代が大変なことになっているが、気にしたら負けだと思っている。
洗濯カゴを持ってリビングに入ろうとすると、ポケットにある携帯が震えた。
「…もしもし?」
『お、まだ寝てなかったか』
「飛行機出ないの?」
『いいや、早いうちに寝るんだろうなと思って電話してみた。外出てみろ、今日は空が綺麗だぞ』
「星ならさっき見たわ。今日は新月でしょ?さっき洗濯干した」
『知ってる。いいから、外出てみろって』
「? うん……」
もう一度ベランダに出る。空は、さっきと同じように星が光っていた。
「何もないじゃない」
『よく見ろ。お前が見たいものがあるんじゃないのか?』
彼の言っていることが分からなかった。私の見たいもの?
「花火?」
『そんなもん見たかったのかよ…』
「そりゃそうよ!今年は2人で見れなかったから」
『来年2人見ればいいだろ』
「2人で見たかったの!去年もひとりだった…」
『とりあえず、お前の見たいもの探せよ。すぐあると思うぞ?』
見たいものって何よ。少しずつイラついてくる。
「星?」
『もっと、身近にある』
「洗濯物?」
『それより大切だと思う』
「じゃあ…何?」
『下見れば分かる』
ゆっくり視線を下に向ける。私の見たいもの。
どうして、彼はこんな意地悪をするんだろう。
「…こっちに帰ってるなら言ってよね」
「干してるときに気付かないお前が悪い」
「おかえり」
「おう…、ただいま」
END
何なんだこの否定できないグダグダ感…orz
帰ってきた彼は、主人公(私)に意地悪をして、一日前に帰り、家の前で観察してました。アメリカ在住の男の子が「ニコニコ生放送」というもので生放送をしているときに思い付きました。ロサンゼルスとワシントンはどっちが日本に近いかで分かんなくて、最初は【ロサンゼルス発成田着が故障を起こしてニューヨークに緊急着陸】って書いてました。逆に飛んでどうするんだ!
あ、どこに何の便があるとか知りません。というか空港に行ったことがありません。だから、その路線があることを前提です←
というか、今回も一つだけの投稿になっちゃうかもです。月まで手が出せそうにありません><




