呼び鈴
今はもうお忍びで外界を視察(家から脱走)することもなくなったので、首輪もつけていないですが、以前は首輪に鈴を付けていました。
鈴の音でどこにいらっしゃるのか分かりやすく、重宝です。
……と、最初の頃は思っていました。
鈴を鳴らさず歩く方法を会得したようで、不意に足元にいて蹴りそうになります。
どこにも居なくて、さてはお忍びでお出かけになられたか、と焦って探していると、いつの間にか静かに猫ベッドに戻っていたりもします。
鈴をほとんど鳴らさず冷蔵庫の上に飛び乗った時は、どうやってるの!? と驚きました。
ドアを開けてほしい時だけ、ドアの前で軽く首を振り、チリンチリン、と鈴を鳴らします。
人間がキッチンに居る時は、静かに後ろに立ち、おもむろに鈴を鳴らしておやつを要求します。
……人間を呼ぶ手段として、鈴を使うようになりました。
鈴はネコの耳にうるさいから可哀想、とあとからどこかで聞いて、それもそうだ、と鈴を外してあげたのですが、首を振ったり首輪を足で掻いたりして、えらく困惑した上で、鈴が無い! とニャンニャン文句を言いに来たので、またつけてやったら落ち着きました。
呼び鈴がないとご不便なようです、女王陛下。




