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初戦 敗北

(車じゃケェ)

魔法の詠唱を開始する。緋系統魔法のレベル1で使えるファイアーボールという火の玉を飛ばす魔法だ。火力は少ないが動物は火を直感的に嫌うからこのうさぎも同じだろうと考えたんだろうな、TACは。

この場合の使える、というのは自分がこの魔法を使うという意識を表面に出したものを、システムが検知して魔法の詠唱を始められる状態のことだ。

つまり、詠唱を自分ではないものが自分のために行っているので詠唱中でも舌戦が繰り広げられるということだ。

ボスはその火の玉を回避しようとした。そこをTACは見逃さない。

「一つの方向のみ、防御していれば、必ず隙ができる!」

ボスに着弾。魔法によるものとはいえ、基本は火であるから毛に火をつけたらそのまま燃えるのは当たり前のこと。魔法が着弾したのを確認した後、タンクの役割を担っているRU1の後ろに隠れる。

後衛は何かしらの近接攻撃手段がないなら前衛の後ろに隠れた方がいいからね。だからRPGとかで聖職者がメイス持って一緒に戦っているんだよ。


「お、刺さった」

うさぎの角がRU1の棍棒を貫通したが貫通しただけで止まった。

TACが攻撃を一旦中断して合流。RU1はというと、ボスが角を抜こうとする動きに合わせて棍棒を動かして、首だけをコチラに向けている。


作戦会議たーいむ

「それ、どんな感覚なの?」

「セルフ首折り」

「うげえぇ…」

「それはともかく、今わかってるウサギの攻撃パターンは〈突進〉〈仲間を呼ぶ〉〈跳躍して突っ込む〉ぐらいかな。」

「アレ、今、突進しかしてないよな。ボスって。」

「ええっと予備動作はそれぞれ、〈頭を前にして足踏みをする〉〈特定の音で鳴き続ける〉〈前足を上げる〉だったか」

「えーコチラ現場。それらほとんどおまいらが封じてたよ。〈仲間を呼ぶ〉は泣き始めると同時にシンタクが殴ったし、跳躍しようと前足を上げたら鼻が燃え始めるからキャンセルするしかないよね。」

「そして突進の勢いでRU1の棍棒に突き刺さったと。」

「これは…殴るしかないな。」

「そうだな。」

魔法の詠唱を始める。今度はファイヤーボールを幻影で似せたものを放つ。ウサギは棍棒から抜け出そうと更にもがく。そして、


「「「あ」」」

うさぎのツノが根本から折れた。

与えたいダメージが明らかに少ないのにボスはRU1からタゲを俺へ向けた。…やっぱり、知能が低いな。…低いかぁ?

「おい!タンクの意味がねーじゃねーか」

「そこでなんとかするのがタンクだろう。」

「そーだねっと、残り75!」

ボスの体力が1/4削れ、ウサギは頭を上に向けて咆哮をあげた。「第二形態!何が来る……」

俺たちが警戒しているといきなり体が動かなくなった。

そしてどこからともなく現れた角のあるウサギなどの小動物に踏み潰された。


死に戻りだ。

ボスにろくに戦闘経験がない人が勝てるわけないじゃないですかぁ


いっつも思うんですけどなんで魔王が攻めて来たっていう世界観で主人公達が最初に戦うボスって弱いモンスターなんだろって思います。

物語の都合って言ったらそこまでだと思いますが。

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