草原のうさぎ戦
まともな初めてのPvM
「よし、行くぞ。」
俺が堕ちた森とは違う方向から街からでると、そこには草原が広がっていた。
「確か、うさぎだっけ。ここに出るの。」
「そ。角が頭に生えているうさぎ。」
「跳ねるんだっけ、突っ込んでくるんだっけ」
「跳ねるのが普通、突っ込んでくるのが特殊個体」
「あれだっけ。特殊個体の中で○○の[種族名]がボスモンスだっけ。そして、○○の~~がユニークモンス。」
「そうそう。ユニークの中でも体力バーがボスと同じように5本以上あるのがレア・ボス・エネミー。」
「あれ、モンスターじゃないんだ。」
「そう。なんだよ…」
TACから暗い空気が溢れ出るように見えるが、気のせいだろう。
「βの頃に…クエストクリアしたら…RBEになって…いろんなやつが湧いた」
「討伐しようとするやつとか?」
「それもあるけど、なぜか夫婦になってたり、狂信者とか。」
あぁ〜嫌なやつだな、それは。
「狂信者ってハカンが決闘で爆散させた子とか?」
「くまのニンジンさんだっけ。TAC至上主義みたいで嫌だったなぁ。」
「掲示板で中継見てたけど、あの子βのときの決闘でもシンタクの布教をしながら魔法を撃ってたっていう人たちがいたね」
そう言いながら街から離れるように歩いていると、
⦅ボスエリア“草原の競技場”に入りました⦆
アレッ
「あれれ。モンスターに合わなかったのはなんでだろーな」
「さあ、しらね。知らねーけど、たぶん俺らが一番乗りだろ。」
ソーデスケドー。
そうこう話していると、ボスが突っ込んできた。ボスはその前のエリアのモンスターと同じ種類になるらしいが、
「攻撃パターンがわからないんだ…けどー!」
ボスのウサギの突進を躱しながら、RU1が叫ぶ。既に木の棍棒を構えて攻撃準備に移ったTACがリーダーのように指示を飛ばす。
「とりあえず、カウンターだ!HKNは魔法の準備!属性は火!」
「無…茶…言うねえ。」
「ラジャー。」