キャラクリ
仮ログインすると質素な白い部屋が目の前に広がった。目の前にはマネキンがあり、隣には燕尾服を着て片眼鏡をつけた壮年の男性が立っていた。
「ようこそ、『FreeSpecies‘LifeOnline』の世界へ。私はサポートAI、K-509です。貴方の名前をお教えください。」
そう男性が言うと目の前にキーボードが現れる。
「木村様ですね。本人確認を実施中…確認しました。ではこの世界での名前を教えてください。」俺は予め決めておいた名前を入力する。
「【ハカン】様ですね。それではこの世界での姿を設定します。」
「まず、種族からです。種族の選択はランダムもしくはプリセットから行います。ランダムは10回まで引くことができ、2つまで保存することができます。何が出るかはわかりませんのでもし合わないと感じたら、プリセットの種族から選ぶことができます」
この言い分とゲームの煽り文句的にランダムが推奨だな。
「ランダムで」
「分かりました。ではこれより引かせていただきます。」俺の目の前に抽選で使うあのガラガラが出てくる。
「1回目…エルフ(森・男)」
「2回目…ドワーフ(男)」
「3回目…獣人(犬・男)」
「4回目…ヒト(女)」
「5回目…ヒト(男)」
「6回目…魔術人形(人型)」「保存で」
「7回目…下級悪魔(男)
「8回目…下級吸血鬼(男)」
「9回目…妖精(幻)…」「保存で」「おやゴーレムと妖精でよろしいので?」
「はい。」「ではどちらになさいますか?」
正直なところ、ゴーレムにすれば自分好みのロボにできそうだが。それでも、「妖精で」
「分かりました。では姿の設定をしてください」
そうして出来上がった姿は妖精の中では身長が高い(30cm)の背中に白い二対の翅を生やしていた。
「では、スキルを設定してください。スキルはスキルポイントを使用してスキルツリーを解放し、熟練度に応じて取得できます。ここで設定するのはスキルツリーの5つです。」
ほんほん。まぁ、システム的には妥当だな。まずは事前に決めていた<錬金>と<鍛治>っと。あとは現地で取るかね。
「完了で」
「おやおや。【ハカン】様には驚かされますね。大概の方はスキルツリーを五つ取得するのですが。よろしいのですね?」
「はい」「…わかりました。では余剰分として、スキルポイントを差し上げます。」「ちなみに、【ハカン】様はこの世界で何をなされたいですか?」K-509は問う。
「特に何も。だけど、SAN値が削られそうなモノを見たいし、なりたいとは思います。」
「なるほど。では、これにてキャラクター設定を終了します。明日からのご利用お待ちしております。」