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第11話 いざ迷宮

朝から協会に顔を出す。


今日はついに初仕事だ。


予定よりもかなり早く協会についてしまった。


ここに今回の俺のパートナーが来ることになっている。


受付の2人に挨拶する。


今日はレミアムさんとプレルさんだな。


受付は全員で3人いて、交代で勤務をしているそうだ。


「コータさん、おはようございます。」


「おはようございます。

俺の依頼人は流石にまだ来てないですよね?」


「そうですね。

ですが、あまり遅れる方はいらっしゃらないので、そんなに待たれることはないと思いますよ。」


しばらく世間話をする。


2人と話していると、まだ少し昂ぶっていた気持ちが落ち着いてくる。


「なんだ、もう来てたのか。

ずいぶん早いじゃないか。」


コローネさんが出勤してきた。


俺達は挨拶を交わすと、レミアムさんは飲み物を淹れにいったようだ。


俺とコローネさんは入口近くにある待機室に移って話をする。


「まぁ初仕事だからね。

昨日から少し落ち着かないよ。

ギルマスもかなり気を遣ってくれてるみたいで、昨日はわざわざ迎えに来てくれて食事を誘ってくれたよ。」


「ははは、あいつらしいな。

まぁあいつのあれは性格だからな。

昔からああだから、もう変わらんだろうね。」


コローネさんとギルマスは、昔何度か依頼をこなしたらしい。


旧知の仲らしくて、少し(からか)ったら、射殺さんばかりの視線で睨まれた。


コローネさんは見た目の割に、ものすごく怖い。


そうこうしていると、入り口が開く。


「こんちわー。

依頼してたもんですけどー。」


「お待ちしておりました。

右手の待機室にてお待ち下さい。」


いよいよだ。


コローネさんは俺の顔を見ながらニヤニヤしている。


そんな顔しなくてもわかってますよ。


「失礼しま…、おぉ!

お前だったのか!」


声でわかっていたが、俺の依頼人はヒース達だった。


俺たちは簡単な挨拶を交わして本題に入る。


「今回の目的地は王都大迷宮の30階層以上を目指したい。

俺達だけでも20階層まではなんとかなるけど、そこから先はまだ未経験なんだ。

魔物の強さもトラップも跳ね上がるからな。

よろしく頼む!」


なるほど、30階層か。


たしかに15階層までは地図もあるし、初〜中級冒険者達の狩り場になってるみたいだけど、30階近くになるとシルバーランクでも苦労すると言われている。


まぁそれもポーターを連れていけば、荷物の管理や周囲警戒など、パーティーにかかる負担が減って、成功率もぐんと上がると言われている。


つまり、ポーターに成否がかかってるってことだな。


俺はヒースたちの荷物を収納スキルに入れておき、リストアップしておいた荷物の確認をしてもらう。


これで各自必要なもの以外は荷物にもならないし、俺の経験不足で、必要なものが足りなかったということもないはずだ。


「足りないものか…。

見た感じだと思いつかないな。

というか必要なさそうなものも入ってるけど、お前の魔力の方は大丈夫なのか?」


「あぁ、それなら心配いらないぞ。

それにまだ増やしても大丈夫だ。

もし何か必要なものがあったら追加してくれ。」


「そうか。

じゃあ行きながら町で揃えるとするか。

ミリーとシャオもなにかあるか?」


シャオさんの方は問題ないと一言だけ。


ミリーさんはリストを見ながら、小さい声で食料の事をヒースに言っているみたいだ。


まだ警戒されてるのかな?


「あぁ、食料は材料を入れてあるし、現地で作るから大丈夫だと思う。

俺は調理のスキルも持ってるから、味も心配ないと思うぞ。

あとは昨日のうちに出来合いのものも作って入れてあるから、時間がないときはそっちを出すよ。」


食事が美味しくないのはつらいからな。


その後細々とした打ち合わせを行い、ようやく出立となった。


「ご存知のこととは思いますが、今回担当いたしますコータ氏は本件が初めての依頼となっております。

不慣れな点もあるかと思いますが、それに関してはサポートをお願い致します。

なお、今回は慣例により、依頼料が幾分かお安くなっておりますのでご理解ください。」


そう、俺は今回が初の依頼なので、依頼料も通常よりかはかなりお安くなっている。


これは初依頼の時だけの慣例らしく、俺も納得している。


コローネさんは俺の実力なら適用されなくても大丈夫とも言ってくれたが、俺は慣習は大切だと思っているので異論はなかった。


「それでは皆様のご無事の帰還をお祈りします。」


レミアムさんとプレルさんが石を持ってきて、祈りを捧げたあとに俺たちの背中に向かって石を打ち合わせる。


これは切り火かな?


時代劇とかで見た覚えがある。


これも風習らしく、昔勇者様が魔王討伐に出る際に行った儀式を真似ているらしい。


同郷だからわかるけど、こっちの人は意味がわからないだろうな。


俺もドラマで見たことはあるけど、詳しい理由とかは知らないし。


協会を出たあとは、必要なものを少しだけ買い揃えて、いよいよ町の外に出る。


王都大迷宮はここから少し行ったところにある。


雑談や近況を話しながら進んでいくと、森の中を小路が通っている場所につく。


(そうか、ここから始まったのか。)


あのときの俺は何がなんだか分からずに、この3人に助けてもらえたから今ここにいる。


これからは俺がこの3人を助ける番だ。


少し感慨深く見回すと、ヒース達も同じことを思っていたみたいだ。


「そういや、コータと初めて会ったのもここら辺だったな。

あんときは驚いたぜ。

変な格好のやつが挙動不審に周りを見ながら近寄ってきたんだ。

完全に野盗だと思って、危うく斬りかかるところだったぞ。」


そう…か。


そんなに怪しい感じだったのか。


まぁそれも仕方ないことではあるよな。


シスターやギルマスから地球でのこと、転移者であることは伏せておくよう言われているので、所々ボカしながら話をしていく。


ヒース達も見当はついているのだろうけど、聞いてくることもない。


そうこうしていると、森の中に地下へと降りる階段が現れる。


入り口には数人の冒険者らしき人たちが立っていた。


「登録者証を出してくれ。」


ここが入り口で、この人たちは受付みたいなものか。


ヒース達は冒険者証を、俺はポーター証を提示する。


「確認した。

今回はどこからどこまでの予定だ?」


「今回は30階が目標だ。

前の15階までは記録してあるはずだけど、今回は新人がいるから1階からやらせてもらう。

もし予定よりも早ければそこよりも深くまで行くかもしれないが、一度30階で戻る予定にしている。

期間はだいたい7日くらいだと思う。」


「わかった。

今のところ20を越えているパーティーは4つ入っている。

鉢合わせにはならないと思うが、ルールは守ってくれ。

それと最近は質の悪い奴らもいるから充分気をつけてくれ。

もし10日を越えて連絡がない場合は捜索隊を出すことになるから注意しろよ。

じゃあ健闘を祈る。」


そう言うと受付の人はゲートを開く。


さぁ、こっからが本番だな。


俺はスキルと気持ちのスイッチを入れて、階段を降りていく。

九州でも雪で高速が不通になってるみたいです。

山間の道は雪もそうですが、風が強いので通行の際は十分お気をつけください。


誤字、脱字、表現の問題等ありましたら、ご連絡をお願い致します。

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