盗賊とのオハナシ 1
・・・・・・情報が欲しい。
この世界は本当にゲームインフィニティファンタジアなのか。それともゲームに似たインフィニティファンタジアという別の世界なのか。
クラン員が良く話をしていたラノベのように転移したのか。いや、ゲームのキャラになっているので転移ではなく、精神だけ飛ばされた?しかし、ゲームはバーチャルではなくキャラを動かすタイプだった。
そして、他にも此処に来ている人たちが居るのか。今のマップサーチは全マップの10分の1にも満たない程度しかサーチできない。いわゆる行った所だけマップ検索が出来る。行っていない場所は暗くなっており、何も操作できない。
ミレニアムのラナの街区画マップから、グラナダへの区画マップのみがサーチできるだけだ。
今、元の世界の人であろうと思われるLVを持つキャラが4人サーチに掛かった。
LVは83。でも私なら対応できる。他の人達は無理だ。手伝ってもらう事すら不可能である。
だが。
情報を聞きだした後どうするか。または、聞き出せるように生かしておくことが可能なのか。
連れて行くことはまず出来ないであろう、、、。私ですら、『天空の風』の厄介になっているのだ。しかも、向こうは盗賊。連行なら兎も角、、、、、、。
、、、、残念だが、、、聞き出したら始末するしかないか、、、。LV80越えを倒せると知られる事は今は未だ不味い。
全員に幻惑魔法を掛けて盗賊には足止め、護衛隊は先に行って貰う。この人数なら幻惑の杖に私の魔力を乗せれば簡単だ。
問題は、その後、馬で追いつけるかだ、、、、乗馬は、、、歩かせる事は出来るようになった、、、歩かせる事だけは、、。
「で、本当に1人で大丈夫なのか?いくらアルでもLV80相手じゃ勝ち目はない。相手は4人。幾ら今迄、人には危害を与えていないと言っても次もと言う保証も無いんだ。」
『天空の風』と『希望の剣』が集まっている。そしてジンさんが話している。
「その通りだ。幾ら何でも危険すぎる。迂回した方がイイ。」これはアトラスさんだ。
それに対し私はどうするかの案を話す。半分は本当で半分は嘘ではあるが、、。
「この幻惑の杖で皆さんに幻惑を掛けます。隊商を見た者達には領軍に見える幻惑をです。当然、盗賊達は襲ってこないでしょう。しかし、この魔法は有効範囲が若干狭いので、サーチも使える私が、盗賊が範囲に居続けるように移動しなくてはなりません。」
「でもそれならもう数人、、、、」「何人居てもあいつ等には無力です。逆に人数が居るとバレた時面倒なことになります。」
「む、、、う、、確かに杖を使うなら少ない人数の方が有利か、、。」アトラスさんは唸る。
「落ち合う場所は商隊から私が離れて20kmほど行った所で待機して居て下さい。2時間過ぎても合流しないようなら、、、次の街へ向かって下さい。
「ネクサスがうちのパーティーではサーチが使える。もし、、、」「いえ、奴らと剣を交えるようなら何人いようと無駄です。」
「・・・・・・・分かった、、、健闘を祈る、、、、。」
「いえ、戦いませんから。勝てる相手じゃないので。特徴などを覚えて、、、ギルドに売って御小遣いでも稼ぐ積もりです。」
「転んでも只では起きないか。分かった、お願いしよう。」
話は纏まった。私が商隊に幻惑魔法を掛け、盗賊が離れるまで残り、離れたら隊商との距離を見計らって私も商隊へ戻る。という案だ。・・・最も、商隊が離れたら、私は盗賊とオハナシするつもりである。
「では、掛けます。クャリカイイカニデノナトコナジイダイメクハツンパンジビイメクハツンパンジビ。」呪文を唱え、幻惑を掛ける。これで、はたからは領軍の小隊に見える。
この後は話をせず進みだす。軍がお喋りをしながら行軍するのも変だろう、、、。と話が出たからである。
サーチしていると、盗賊がこちらに動き始める、、、、。討伐に来たのか確認する為、もっと近くまで来るはず、、、。幻惑の魔法が掛かった相手をたとえ鑑定しても偽情報が見れるだけだが、、、。私自身には不可視の幻惑を掛けた。サーチでは検出されない。見えなくなるだけで歩けば足音は出るし匂いもそのままだが、、、。
「来ます、、、。そのまま進んでください。後で落ち合いましょう。」
「感謝する、、、。」
商隊は幻惑の魔法で領軍に見えながら進んで行く。
盗賊達がかなり近くまで来ている。どうやら確認して要る様だ、、、、、、。
やや後方を少し着いて来ていたが、、、止まった。
よし、、、オハナシタイムだ、、、、、。私はパピヨンの仮面を付ける。万が一逃げられても顔を知られなくて済し、この仮面を見ると話をしたくなる。
盗賊達は未だ動いていない。遠耳のスキルを使う。
「どうやら、違うようだな。」
「あぶないあぶない。」
周囲に人は、、、、いない。よし、、、。周囲に遮音と感知の結界を張る。これで音は外に漏れない。無色透明(地面のみ一筋の線がつく)の結界で通り抜けると私にだけ分かるアラートが出る。
私は少しだけ離れた所から盗賊達に声を掛けた。
「君達は何者かな?どうしてそこにいる?」ゆっくりとした口調で。
4人共こちらを向いた。仮面のスキルが発動する。4人共一瞬だけ体が紫色に光る。、、、、スキル発動成功。
もう一度聞く。
「君達は何者かな?どうしてそこにいる?」
盗賊達はこちらを向いたまま立ち上がる。
「俺達はクラン『英雄はかく語りき』の者だ。」
!! やはり、、同じゲームの参加者だ!
「何故ここにいるかは、金と食料が欲しいからだ。」
さあ、、、尋もじゃない、情報交換トイコウカ、、、。




