森1
迷宮で扉が開き、1面に光が溢れて真っ白になった。
そして、、、光が消えた時、そこは、、森?のようだった。
周りには誰もいない。9PTで入ったはず、、、。
360度ぐるりと見渡しても、木、木、木。かろうじて自分の周りだけは若干空間が空いている。
「んん、、?中の情報は地下神殿MAPと聞いたけ、、、????」
あれ?画面越しじゃないぞ、、、、風も感じる、、、草木の匂いも。
俺、背丈180チョイあったはずだが、、、何か違和感が、、、、。
対象比較無いからか、、、、?いや、なんかスースーするし、、、。
周りを見た後、真下を見る。
「見えない。なんだこ、、、、」目の前の紫色したものを触る。
ぽよんとして弾力がある。
「手が細い、、、白い、、、」
手をジッと見る。動かす。思い通りに動く、、、。
真下の物体をもう1度触る。
ピクリと体が反応する、、、、、。
そっと左足を見る。太ももから足先まで、、というより太ももの途中、かなり上までの長さしか布が無い。
右足も同じ。
横から下を覗く。小学生がつけるようなミニ前掛けエプロンが腰の所でベルト1本でかろうじて前と後ろがくっついている。
「デスシャドウチェーニック??、、え?俺が着てる、、、え、声が高い?」
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・
「女声で体も女になってるうううううううう」
森に大声が響き渡り、鳥が一斉に飛び立った。
「情報収集・・・情報判断・・・情報最適化・・・・・」
当然、口で言っているだけで何も出来ていない。
おちつけ、落ち着け俺!
ここが本当に森だったら、、、今大声を出した。そうすると、、、、、
「マップサーチ」
ゲームでの索敵魔法を唱える。
目の前のちょっと下に半透明の薄い板が出る。
魔物、敵は赤マーク
味方、は青マーク
アイテムは緑マーク
敵意の無い生き物は黄色マーク、、、、。
敵は、、、、、近くにはいない。
頭の中でラッシュと思い浮かべる。一瞬黄色く体が光る。
「無詠唱でも発動する、、」
詠唱時間短縮魔法。40%詠唱速度と発動が早くなる。
「クンピモカシエミルマツンパ バイト!」
「マタズミモカシエミルマツンパ アーク!」
「カアモカシエミルマツンパ ハイム!」
攻撃力上昇バイト、防御力上昇アーク、攻撃速度上昇ハイムを唱える。
体がピンク、水色、赤色と一瞬光る。
魔法はいける、、、、十六夜を持つ手に力を入れる。
変化なし。
十六夜に魔力を流すような感覚、、、黒い刀身が銀色に変わる。
「魔力の流し方が分かる?魔力、扱った事無いはずなのに?」
マップに赤い光点出現!!
距離後方100メートル!
「近い!」
後ろに向きを変え刀を構える!
茂みから茶色く丸い物体がジャンプしてくる!!
体を入れ替え、突撃をかわしつつ右手で切り上げる。
『プギィィィ!!』ドサリと血しぶきをあげながら落ちる。
「い、いのしし、、、、、?」
それは30cm位しかない猪?だった。