異世界生活-6
「ジャーン!此方が剣術指南担当のホッシーヌちゃんです」
「5番星担当のホッシーヌです。直人さんよろしくお願いします」
『おぉー、まともそうだし、美人さんだね』
「は、初めまして、ホッシーヌさん。此方こそ、よろしくお願いします」
「ちょっとアンタ、何鼻の下伸ばして」
「の、伸ばしてねーし」
「ホッシーヌ!直人はハーレムを願った変態だから気を付けるのよ」
「だからハーレムなんて言ってないだろう!」
「あらあら、仲が宜しいんですね」
「良く無いわよ!」「全っ然っ、良く無いです!」
「そうかしら。フフフ。それでは直人さん、時間が余り無い様ですので、直ぐに特訓を始めて宜しいですか?」
「はい!よろしくお願いします」
「私も余り時間が無いので、最初から飛ばして行きます。とは言っても直人さんは剣なんて扱った事は無いですわよね?」
「持ったことも無いです…」
「分かりました。それでは今日は剣の扱い方からで、明日から本格的に特訓しましょう」
「お願いします」
「それでは此方に5本の剣を用意しましたので、実際に持ったり振ってみたりして自分に合う剣をお探し下さい」
言われた通り1本ずつ手に取り、振ってみたりしながら感触を確かめていく。
『ん~此れと此がいい感じだな!さてどっちにするかな?』
「悩んでいる様ですね?」
「はい。この2本が気になるんですけど…ん…」
「でしたらその2本で今日は扱い方を教えます。実際に扱えばどちらが合うか分かると思います」
「成る程!それじゃあお願いします」
「お話し中ごめんなさーい。アタシはちょっと町に行くから2人でヨロシクやっててねー」
「ヨロシクってなぁ…全く」
「ホッシーヌで妄想してる~」
「してねーよ!早く行け」
「じゃあねー」
「すいません」
「直人さんが謝る事無いですわよ。それでは始めて宜しいですか?」
「はい!よろしくお願いします」
ホッシーヌさんの剣術指南が始まった。
剣の握り方や振り方。
色々な角度から斬りつける振り方や、剣での防御の仕方、それに伴った動作、剣の握る位置等様々な動きを教えてくれる。
それを2本の剣で交互に行った。
『もう腕がパンパンで上がらねー』
運動とは無縁だったオレは、始まってから1時間ちょっとでもう限界が来た…
「ハァハァ」
「少し休憩に致しましょうか」
「す、すいません…」
「直人さんはちょっと…。体力も筋力も足りない様ですわね…」
「正直、もう何十年も運動とかしてなくて…ホントすいません…」
『う~情けない』
「謝る事は無いですわよ。どうしましょう…?あっ、そうだ!少しお待ち下さい」
ホッシーヌさんが額に指を当てて何かしている。
『何してんだろう?考え事か』
「ホッシーナに戻る様に連絡しました」
「そんな事が出来るんですか?」
「私達星の巫女は、どんなに離れていてもテレパシーで会話が出来るんです」
「凄いですね!てか、便利ですね」
「ホッシーヌ!どうしたの?直人ー」
「な、なんだよ」
「アンタ、ホッシーヌに何したの!」
「なんもしてねーよ!」
「ホッシーナ落ち着いて。私は何もされていないわよ」
「そうよねー。変なことしたって直人なんか簡単に消せるもんねー」
「そんな事しませんわよ」
『簡単に消せるとか…怖いんですけど』
「それでどうしたのー?」
「直人さん何ですけど、体力と筋力が足りない様ですわね」
「アンタってホントにヘタレネ!」
「おい、酷くねーか」
「だってホントの事じゃん!それで良く"特訓が終わったら瞬間移動で魔人倒しに行けばいい"なんて言えたわよねー」
『事実だけどさ、はっきり言い過ぎなんだよ』
「そんなハッキリ言ったら直人さんが可哀想ですわよ」
『ホッシーヌさんまで…フォローになってませんから』
「それでどうするのー」
「うーん。そうですわね…。あっ!あの子にお願いしましょうか?」
「げっ、あの子って…あの子だよね?」
「えー、そうよ。次いでに体術も教えて貰いましょう」
「う…会いたくないなぁ」
「そんな事言ってられませんわよ」
「うぅ…」
『なんだ?ホッシーナが会いたくない人?ちょっと興味あるな!』
「もー、会いたくないのにー。アンタのせいよ」
「何でだよ」
「アンタがヘタレだからでしょー」
『ホッシーナの天敵様。どうかこいつをとっちめて下さい』
「まあまあ。会いたくないのはホッシーナがいけないだけでしょう。直人さんのせいにしたら可哀想ですわよ」
『ホッシーヌさん…。貴女は女神様だ!いや、巫女だったか』
「そうと決まれば、私は一度戻って話をしてきますわね」
「お願い…それからアタシは反省してるって言っといてね」
「分かりましたわ。あの子と話をしたら連絡するわね」
「わかった…」
「ホッシーヌさんも瞬間移動出来るんだな…」
「当たり前でしょう」
『ホッシーナが動揺してるぞ!ケッケッケ』
「オドオドしてるみたいだけど、どうしたー」
「うるさいわよ」
『おー、こわっ』
読んで頂きありがとうございます(^o^)/
ホッシーナが会いたくない巫女様とは…
次なる星の巫女はどんな人物何でしょうか?