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異世界生活-2

「それで、これからどうするんだ」

「何かいきなりタメ口なのね」

「当たり前だ!人を罠に嵌めて、騙した奴に敬意なんて必要ない!」

「まっ、別に良いけどー、先ずはお約束の魔法の使い方教えるわね」

「おっ、待ってました。夢の魔法、ファンタジー」

「結局楽しんでんじゃん!嬉しそうですねー」

「そ、そんな事ない。俺は怒ってるんだ!」

「ハイハイ。それじゃ…先ずは魔法を使う時はイメージね!例えば…指先にローソクの火くらいの炎をイメージして、口に出して唱えてもいいし、頭の中で唱えてもいいから、炎よ!カッモ~ンヌって唱えるの、そしたらほら、こんな感じー、はい。やってみて」

『こいつにしては分かり易い説明だな。それにしてもカッモ~ンヌって…』

「炎よ!カッモ~ンヌ」

「キャハハハ」

「何笑ってんだよ!ちゃんと一発で出来たぞ!スゲーだろう。俺って才能あるのかも」

「べつに」

「なんだなんだ、当てが外れたって顔だな」

「あのねー、そんなの五歳児から出来るレベルなの」

「そうですか!魔法の無い世界で生まれ育ったんだから喜んだって良いじゃねーかよ。で、これだと指がライターになっただけだけど、攻撃とかはどうやんだ!」

「アンタバッカじゃないの、五歳児に攻撃の仕方教えるかっ!イタズラに攻撃されて大変な事になるわ!次はその炎を大きくするのよ。そうね…バスケットボールくらいの大きさにしてみて」

「バスケ知ってるのか!ホッシーナの世界にもバスケあるのか?」

「無いよー、直人が住んでた世界、地球にはよく遊びに行くから知ってるだけ。てっ、そんな事いいから早くやりなさい!」

『こいつなら遊んでそう。寧ろそっちのイメージしか無いな』

「直ぐにクリアしてやるから待ってろよ。………はぁはぁ、デカクならね…」

「じゃ、アタシはあっちで寝てるから出来たら呼んでねー。あっ、それと大きくした状態で10分くらいは維持出来るようにねー。あとー、寝てるアタシに興奮してイタズラ」

「はい。しません」

「ちょっとー、何食い込みぎみに否定すんのよー、まぁいいわ!暗くなる前には完成させてねー」

それから何時間経ったのか…


「空の感じから夕方かな?何とか暗くなる前に出来たか…ホッシーナ起こすかな」

「スー、スー」

『こいつマジで寝てんのか』

「おーい。起きろー」

「んにゃ!出来たのー」

「あー、出来たぞ!」

「どれどれ、じゃあ見せてみて」

「炎よ!カッモ~ンヌ」

ボオッ

「ほいほい、ごうかーく」

「だいぶ暗くなってきたけどこの後どうすんだ」

「そうねー、この近くに小さな町が有るからそこに行きましょう」

「おっ!いいね」

「openthedoor」


「またこの瞬間移動か…これってどうなってんだ?」

「あーこれね。一度行った事ある場所、目視できてる場所に移動出来る魔法よ!」

「スゲー便利だな。俺も使えるのか?」

「今は無理だけどその内に使えるんじゃない」

「何だよ他人事みたいに言いやがって」

「だってそんなの直人の努力次第だからアタシにはわっかんないもーん。ほらほら、そんな事より早く町に入るわよ」

「じゃあ最初からそう言ってくれ!」

「ハイハイ、ごめんねごめんね~」

『この言い方は…いや、突っ込むのは止めよう。面倒だ』

「おー、これが異世界の町か!何か古い西部映画で観るような町なんだな」

「王都から離れた町や村は何処もこんな感じよ」

「王都の町並みはどんな感じなんだ?」

「王都や王都に近い町は立派よ!町並みは見てのお楽しみー」

「そうだな。楽しみは取っておこう!所でホッシーナはこの世界に良く来るのか?」

「最近になってから調査で何回か来てるだけだよー」

「調査って…?」

「まぁまぁ、そう言うのは明日に今後の事も含めて説明するから、食事にしましょう」

「分かった!異世界の飯かぁ楽しみだな」

「美味しいわよー、確か…この辺りにあったはず…あったあった!このお店の料理美味しいのよ」

『ナニゲ飯店…変わった店名だな…異世界だしな』

「いらっしゃいまーしー」

『マーシー?』

「アタシは何時もの食べよっと」

「直人は何にする?って言ったって初めてだから分からないわよね」

「そうだな…どんな料理があるのか分からないから、今日はホッシーナと同じの食べるよ」

「それが良いわね。注文お願いしまーす」

「はいしー」

『ハイシー?もう考えるのは止めよう。ここは異世界だしな」

「トンズラサンドとバフン生搾りジュースとボヨヨンプリンを2人分お願いしまーす」

『はっ?いや、ここは異世界だ…考えないと決めたんだ!だけど、バフン生搾りって…まさか馬糞じゃないよな…異世界ではスタンダードな飲み物だったりしないよな…このジュースすごく美味しいのよねー。とか言って馬糞でも飲みそうな奴だしな…』

「承った」

『えっ?武士っぽい言い方だけど、しーは?しーはどこ行ったの?』

「早く来ないかなー」

『こいつ気にならないのか?ダメだ!考えるな考えるな』

「どうしたのー、あっ、初めての異世界料理にそわそわが止まんない感じかなー」

「ま、まあな。ホッシーナ聞いていいか?」

「なぁにー?スリーサイズなら教えないわよー」

「違うわ!バフン生搾り何だけど…ほら何て言ういの、馬の糞で馬糞じゃないよな」

「アンタこれから食事するって時に何て事言うのよ!それも女の子に、最低ね!だから彼女が出来ないのよ」

「ご、ごめん…異世界だからそうゆー食べ物や飲み物もあるのかなって…ハハハ」

「バッカじゃないの!異世界だろうと何だろうと、何処の世界に馬のクソ片手で搾って飲む奴が居るのよ!」

「いや、そこまで言ってないよね」

『ハッキリ言っちゃてるよこの人、しかも話し大きくなってるし、声でかいし…』

「あのね、名前だけで食べ物勝手に想像しないこと!」

「はい。反省します」

「バフンは果物よ!因みにトンズラはトンズラ鳥って魔獣で、ボヨヨンプリンはスライムが原料のプリンよ」

『魔獣やスライムって食えるんだ…』

「スライムをどう調理するんだ?」

「そんなのアタシが知るわけないでしょう!料理人じゃないんだから、それにお店の人に聞いたって教えてくれないわよ!直人が居た地球にだって何が原料か分からない食べ物ぐらいあったでしょう?お店の人に作り方教えてって言ったって教えてくれないでしょう?異世界だって同じなの、わかった?」

「はい。分かりました…ホント反省してます」

『もう考え過ぎはマジで止めよう…』

「おまんたー」

『止めてー、ダメダメ』

「待ってました!美味しそー」

『何だ見た目普通で美味そうじゃん!ホッシーナの言う通りだな』

「ホント、匂いも良いし美味そうだな!」

「だから言ったでしょう。いっただきまーす」

「いただきます」

『だけどちょっとだけ、ちょっとだけ抵抗あるな…バフン生搾り茶色なんだもんな』

「このトロッとしたチーズがまた堪らなく美味しいー、ん?ちょっとー、何アタシの口元ばっかり見てー、あっ、このトロッとしたチーズとアタシの口で変な事」

「はい。してません」


「あー、美味しかったー」

「マジで美味かった!」

「でしょー、アタシの舌は高級なのよねーフフン」

「それは別として、いくらだ?」

「何よーもう。直人お金あるのー?ここは異世界だよー」

「あっ、そうか」

「しょうがないわねー、払ってあげるわよ」

「ありがとう」

『優しいと逆に怖いな』

「おいくらでっすかー?」

「銀貨2枚と小銀貨4枚です」

「はーい」

「あんがトゥー」

『無心、無心』

「ごちそうさまー」

「ご馳走さまでした。ホッシーナご馳走さま」

「これくらい良いわよー」

「すっかり夜の町だな」

「また変なこと考えてるのー」

「何でだよ!すっかり夜の町だなって言っただけだろう」

「直人が言うとやらしく聞こえるのよねー」

「オマエだけだ!でっ、次は何すんだ」

「お次は宿屋さん」

「おっ、寝る場所は大事だもんな」

「また変な」

「はい。考えてません」

「返しがどんどん早くなるわね」

「ふん!」

「あー、何かムカつくー!てっ、直人なにキョロキョロしてんのよ。まさかハーレムの為の物色、キモイー」

「違うわ!いい加減にしろ!異世界だからって地球の人間と大して変わんないだなーって思ってさ」

「そうねー。違うのは髪の色は染めてなくてもピンク、紫、緑とかいろんな色がある事かなー」

「あれ地毛なんだ…」

「でも、地方によっては獣と人間のハーフとか色々居るわよ」

「獣と人のハーフか…」

「着いたわよ」

「宿屋にしては小さいんだな」

「王都や観光地じゃない所は何処もこんな感じかなー」

「観光地が有るのか?」

「あるわよー。でもその話しは今度ね」

「そうだな」

『おー、観光地か、早く行ってみたいな』

「すいませーん」

「らっしゃい!宿屋ジロリにようこそ。2名様泊まりで?それとも休憩で?」

『い、威勢がいい店主だな。てか、宿屋に休憩とかあるの?』

「1名だけ泊まりでお願いしまーす」

「泊まるのはお嬢ちゃんかい?彼氏かい?」

「嫌だおじさーん。彼氏じゃないけど、彼だけ泊まりねー」

「そうかいそうかい。すまねーな。ワハハハ」

「いいえーホホホ」

『何、このやり取り』

「じゃあにーちゃん!このノートに名前だけ書いてくれい」

「分かりました」

「直人だけで良いわよ」

ホッシーナが珍しくひそひそと言って来たので、言われた通りに性は書かず名前だけ書いた。

「にーちゃんナオトって言うのか、珍しい名前だな」

「この辺りの出身じゃないからねー、田舎ではナオト何て名前普通何だけどねー」

「そうかいそうかい!お客人に対してして詮索するような真似して悪かったな。ワハハハ」

『怪しんでる訳では無さそうだな』

「それで一泊おいくらなのー」

「おっと、悪い悪い、朝飯はどうする?」

「要らないわー」

「じゃあ、銀貨4枚だな」

「はい。これ」

「これ部屋の鍵な、部屋はそこの階段上がって左奥のジロリンの間な、朝の10時迄に鍵を返却してくれな、それと風呂はそこの食堂の奥に大浴場があるから使っていいぞ!時間は11時迄だから…後3時間だから入るなら早く入ってな」

『おー、風呂に入れるのか!』

「分かったわ!それとちょっとだけ話しがしたいからアタシも部屋に入っていいかなー」

「構わねーけど少しだけだぞ!」

「ありがとー」


「質素な部屋だな」

「田舎の宿屋さんなんてこんな感じよ」

「そう言えばさっき何で名前だけにしろって言ったんだ?」

「この世界は名前だけの人が殆どなのよ。性が有るのは王族と貴族と名の有る大きな商会くらいよ。性が有ると強盗や盗賊何かに狙われるしねー!宿屋さんが手引きする事もあるし」

「怖い世界だな」

「それも明日説明するから、今日はゆっくり休んで明日からは本格的に特訓よー!」

「ホッシーナはどうすんだ?何処に泊まるんだ?」

「アタシは帰るに決まってるでしょー!」

「えっ!自分だけ帰るのかよ!ずりーな」

「アンタ可愛い乙女にこんな所に泊まれって言うの!だから彼女が出来ないのよ」

「彼女が出来る出来ないは関係ないだろ!もういいよ自分だけ帰れば、さよならー」

「なに拗ねてんのー?アタシと離れるのがそんなに寂しいのー?だから」

「はい。寂しく無いですよ!風呂入って寝るから、ホッシーナも早く帰った方がいいよ」

「言われなくても帰りますよー!それと夜に出歩かないこと!わかった!」

「宿屋に居ても怖いのに…出るか」

「怖がりねー、じゃあまた明日ねーバイバーイ」

『瞬間移動出来る人はいいよな…さっ、風呂入って寝よう』















読んで頂きありがとうございます♪ヽ(´▽`)/

良かったらブクマ、感想、レビュー何かもお願いします!( ̄- ̄)ゞ

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