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これからゆるーく、趣味全開?で更新予定です!
宜しくお願いします!
「一ノ瀬さん。これ食べない?」
「瑠衣はこっち食べるよね?」
「………」
どっちもいらないんですけど。
あぁ、現在地は学食内にあるとあるテーブルの皐月くんと逢瀬に挟まれた席にいます。はい。
郁也くんは私の正面の席で可哀想な子を見る目をしておられます。助けてくれ。
で、両サイドから料理がフォークに刺された状態で差し出されていますの。
これが世に言う「あーん」て言うやつですのね。生で見られるなんて瑠衣感激☆
………じゃねーよ。
私が、あーんされても嬉しくねぇんだよ。
逢瀬は郁也くんに、皐月くんは弥生にしてよ。そしたら私は壁になって見てるから。
あ、壁じゃ遠いかな。じゃあテーブルで。
なんて思ってたら私達のテーブルの前で足音が一つ止まったので、誰だと思って視線を上に上げると弥生がいた。
………すごい顔でこちらを見ておられます。
違うんです。これは浮気現場ではないのですよ。
まぁ、未だに両サイドからフォーク突きつけられているのですが。
ちなみに逢瀬のフォークには美味しそうな真っ赤なイチゴ。
皐月くんのフォークにはこれまた美味しそうなローストビーフ。
………出来れば統一して欲しかったよね。
ちなみに郁也くんの口元に運ばれたフォークにもイチゴ。
相思相愛かよ。
「……皐月?一ノ瀬困ってるだろ?」
おふ。さりげなく呼び捨てされたん。
一ノ瀬呼び悪くないね。好きですわ。
……瑠衣って呼び捨ては好きじゃないね。
一ノ瀬は一ノ瀬くんって変換して脳内妄想……。いや、私は夢女子…夢腐女子?じゃないからな。自分を相手には考えらんないな。男だとしても。
うん。話がズレた。
弥生はそう皐月くんを見ると皐月くんの前の席に腰を下ろした。
正面!カップルですね。
ちなみに私は4人席に隣同士で座るカップルよりも2人席に正面で座るカップルの方が好きですね。
また、ズレたな。うん。
いいじゃん。現実逃避させてよ。
だって顔がいい男子4人に女子1人だよ?
どこのヒロインだよ。
…私ヒロインだったよ!!
あー。いやだなぁ。
やっぱり私は壁になりたい。
はぁ。とため息をついた口に、冷たいものが突っ込まれた。優しく。
思わず咀嚼したら甘酸っぱい味がした。
あ、これイチゴじゃんって…….え。
……隣を見たらニッコリ笑った逢瀬の笑顔が。
あれ、これ、あーんされちゃったやつじゃね?
「美味しい?」
「……………まぁ、美味しいよね。イチゴだし」
イチゴに罪は無いもんね。
てかめちゃくちゃ美味しい。
初めてこんな美味しいイチゴ食べた。
「……ずるい」
もう片方の隣から拗ねたような声がした。
……振り返ると皐月くんがむくれてました。
「友達なのに。私は一ノ瀬さんの友達なのに……」
硬派なのに、そんな顔するんですね萌えます。じゃなくて。
えーーー。
どうしよう。
どうするべきですかねこれ。
なんて考えていたら、皐月くんの口にもイチゴが突っ込まれていました。
……今日はイチゴを口に突っ込むデーなの?
「はい。イチゴ食ったか?じゃあもう行くぞ?皐月」
「………えぇ」
「生徒会の仕事があるよな?」
「うぐっ……うん」
「じゃ、邪魔したな一ノ瀬」
「え、あ、はい。仕事頑張ってください」
「あぁ。一ノ瀬も…色々がんばれよ」
「……はい?」
私は色々ってなんだと思いながら弥生に連れて行かれる皐月くんの背中を見つめていた。
これあれかな。
生徒会室で襲われるやつかな。
逢瀬は一度私の口に食べ物を突っ込んで満足したのかニコニコしながら続きのご飯を食べていた。
郁也くんもホッとした顔をした後にご飯を食べ始めていた。
……私もご飯食べよ。
後日、弥生と顔を合わせるたびに赤くなる皐月くんを見かけて、もしや…と思った後に弥生に「お前のおかげだ。ありがとう」と、言われたので、きっとそういうことなのだろうと思った。
初対面で弥生に赤面されたけど、私フラグぶち折れてたんだなと、安心したと同時にどっちが攻めでどっちが受けなんだろうと気になったけど、やっぱり皐月×弥生かな?と思って落ち着いた。
とりあえずいつか現場に鉢合わせたい。
というわけで、皐月と弥生は戦線離脱ですー。
きっとこの話を読んでいただいてる方は同族だよね…なんて思いながら書いてるわけですが、みなさんどっち派ですかね?皐月×弥生?弥生×皐月?まぁ、そんな掛け算するほど彼らの情報ねぇだろってな。はい。
次話で、新しい子を出したい……な。
ちなみに彼らの昼食は
瑠衣→逢瀬に奢られたオムライス(数量限定品)
逢瀬→イチゴのパンケーキ(女子力)
郁也→ハンバーグとフルーツ盛り合わせ
皐月→ローストビーフ(丼ではない高いやつ)
弥生→ブリの照り焼きとデザートのイチゴ
ちなみに弥生はご飯を食べ終わってイチゴいらないなー皐月どっかにいないなかなーって探して見つけました。