襲撃
~~~~魔界~~~~~「ふん……小僧がはしゃぎおって」
不機嫌そうに水晶を眺めながらそう言った
「暗黒皇帝と恐れられている帝がなぜこんな小僧にいらついているのですか??」
「どうでも良かろう暗黒王者よ私の気持ちがわかるならあの小僧にお灸を据えてきてやれ貴様はできる奴だろう」
「これは恐縮です」
暗黒王者は苦笑した
「うむ…では行って参れ」
「かしこまりました」
暗黒王者はお辞儀すると暗黒王者を黒い煙がつつみ姿を消した
~~~~人間界~~~~
「ではだれか生徒会選挙に立候補してくれませんか?」
入学式を終えた次の日俺たちはクラスのHRで委員会や生徒会選挙について話していた
「おや?誰もいないのですか?」
先生が困り果てていると
「はい!」
困った先生を見かねたのかカルミンが挙手した
「カルミン生徒会選挙に立候補してくれるんですか?」
「誰もいないならやります!新しい事にもチャレンジしてみたいですし」
「ありがとうございます、しかしもう一人立候補者を決めなくてはいけませんカルミンの他にやってくれる人いませんか??」
先生がそう言うと隣の席のカルミンが囁いた
「ちょと…!リュートも立候補しなよ!」
えー……なんで俺なんだよ
「いやいや俺はこういうの向いてないから……」
「えー……なんでよ」
「とりあえずやりたくないんだよ!!」
「むー……」
カルミンは頬を膨らませてこちらを見てきた、その視線に耐えられず窓の外に目線を移した
するとさっきまで晴れていた空が曇り始めやがて空が漆黒に染まった
「ねぇ……リュート…空の色がおかしくない?」
「ああ……確かに気味悪いな」
リュートは気がついた漆黒の空が広がっているのはカストア学園の上だけだという事に
「リュート君どうしたのですか?外なんてじっと見て…………あ…あの空は」
先生の顔が恐怖に染まった
「一体どうしたんですか先生?」ゲイナーがそう聞くと
「皆さん落ち着いてください…この空の色はーー」と話始めた瞬間落雷が目の前の外に落ちた「ッッ……!!皆さん!伏せていてください!指示があるまで動かないように!!」
先生が教室から出ていくのを見送りリュートは急いで窓を開け外を確認した
「なんだあいつら……??」
窓の外を確認すると得体の知れない三匹の化物がいた
一匹目は頭が鶏・身体が熊・手足が百足・尻尾が蛇という合成獣のようなもの
二匹目は巨大な蝙蝠、しかし羽は四枚あり激しい風圧を起こしている
三匹目はカブトムシのような姿で角は数えきれない程生えており全てが嫌な光沢を放ち六本の手にはそれぞれ鋭い剣が握られている
「こんな学校襲って意味あんのかよ!死甲虫??」
合成獣がいきなり喋り始めた
「ギギギッッ!!ギチギチギチ!」
あのカブトムシはどうやら死甲虫というらしい
「まったく……騒がしいな」
と蝙蝠が溜め息をついた
「ああ??お前の風圧の風圧の方がうぜーよ!糞蝙蝠!!」
「君の大声に意味はない、だが私の起こす風圧は飛ぶために仕方ない現象だ……後私の名前は糞蝙蝠ではない!ちゃんと死蝙蝠と言う名前がある》
など会話を続けていると先生が五人くらい化物の前に現れた
「ここはお前達が来る所じゃない!帰れ!」
と一人の先生が言うと一斉にウェポンを出現させ化物に突進していった
「ああ……めんどくせーな……死蝙蝠頼んだ」
「黒煙風」
死蝙蝠がそう言い羽を羽ばたくと先生達を黒い煙が包んだ
「く……煙幕……」
「じゃあまず一人!」
合成獣が黒煙に包まれている先生達の一人を死角から殴り飛ばした
「ぐはっ!!」
吹き飛ばされた先生は地面をすって壁に当たると動かなくなった
何とか黒煙から脱出した一人の先生は死甲虫の死角から近づき剣を突き刺した……と思ったが剣は刺さらずに弾かれた
「な……弾かれただと?」
「キキキキキ!シャアアア!」
先生の存在に気がついた死甲虫は躊躇する事無く光沢のある数えきれない角で先生の腹を突き刺した
「ぎゃああああああああ!!」
腹から血を吹き出し先生の断末魔が響き渡った
「キキッキキキ!」
次に動いたのは死蝙蝠だ
「こ……このっ!」
弓矢で応戦する先生の攻撃を軽々かわし一気に距離を詰め足の鋭い爪を使い先生を空に連れ去った
「うわああああああ!!」
「攻撃の仕方が甘いですねぇ……」
死蝙蝠は遥か上空まで上昇するとそこから一気に降下した
「自由落下!」
思いきり地面に叩きつけられた先生は見るも無惨な姿になった
「ひ……ひいいいい!」
残った二人は死にもの狂いで校舎に駆け出した
「二重火炎」
合成獣の口から発射された火球は二人に直撃し丸焦げにした
「さぁて……行くか」
三匹は校舎に向かって歩き出した