9話
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こよいは夜這いと添い寝を同じ意味として捉えていたらしい。
よってあの問題発言を訂正すると「えっとね何て言うんだっけ……添い寝?」となる訳だ。
まぁこんな事教える奴も居ないから間違えたままってのはあり得る話だった。
なんとなく似てるもんな、最終的に。
しかしこよいはここで寝る気だ。どうしようか
あぁ~いや、どうせ抗っても無駄だ。だったら被害を最小限に抑えるのが良策だろう
「じゃあ隣はダメだけどせめて同じ部屋だったら良いぞ」
「えへへーそんなこと言われてもこよいは行くんだけどねー」
「少しは兄の言うことを聞け……」
被害を抑えるとかいう話じゃなくなった…
「話は聞くけど提案までは聞かないよー」
「要するに自分のやりたいようにやるんだな?」
そう言うとこよいは縦に首を振った。
もう何言っても聞かないんだな…兄としての権力が発揮できないとは……
「分かった、もうこっち来るなり寝るなり好きにしろっ」
「ホント!?」
「おう、なんか暴行を受けて気絶させられるよりかはいいからな」
咲月さんのときを思い出しながらそう言った。
「じゃあもうこれいらないね」
するとこよいは何かを取り出した。
「―――ちょ!それ、バット!?」
「……見れば分かるじゃんー」
「いや…見ればってかそれで殴る気だったのか!?」
こよいは縦に首を振った…最悪の場合…死ぬぞ俺…!
「抵抗したらねー、でもお兄ちゃんは好きにしろって言ったからもう必要ないよ」
そう言うとこよいはバットをベッドの下に押し込んだ…お兄ちゃんはあなたの未来が不安でなりません。
その頃、咲月はというと・・・
「はぁー今日は楽しかったなー」
ベッドの上で仰向けに大の字になって今日の事を振り返っていた。
「あれが有ちゃんの妹か…全然似てないよねーまぁ男と女だから仕方ないんだけど~」
それにしてもあの子は有ちゃんが好きなのか、じゃああたしは今、こよいちゃんの恋敵って訳なのかな?
はぁー妹ねぇ……そういえばあの子元気でやっているかな?…まぁ気にしててもしょうがないよねー
「あっそうだ」
咲月は思い出したようにケータイを取り出した。
そして誰かへのメールを製作し始めた。
ゆうじとこよいはしばらく話した、こよい的に今日の女《咲月》が気になっていたようだ。
「じゃおやすみ」
「おやすみー、後でそっち行くね」
「・・・・・・・・・」
宣言したぞ、おい………まぁ気にしてても仕方ない…寝よう。
数十分後ホントにこよいは来た。
あったけぇーとか言いながら入ってきた。
何故それが分かるか?俺がまだ寝ていないからさ。
さっきは寝たと言ったが実は寝ていない。…寝られるわけねえだろ!気になるんだから。
それからこよいはすぅすぅと音を立てて寝た。
別に何をするわけでもなく寝た。意外だった。
「何もしてこない…?」
へぇー何かしてくると思ったけど別に何か悪さをするわけじゃないんだなー。
……じゃあ別にここで寝て…いや、こんな調子だとこよいはいつになっても成長できないぞ…だから本当は止めた方が…あーもう!どうすりゃいいんだ…これを許しても良いのか?
これを許したとしてこよいは幸せな道を歩くことができるののか?
いやいや待てよ、おい。そもそもこよいの幸せってなんなんだ?
そんなことを考えていると睡魔が襲ってきた。俺はしばらくもしない内に眠りについた。
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同時進行中の『恋する少年と2人の居候。』もよろしくお願いします。