6話
ここら辺から多分、物語が動き出すんじゃないかと思います
それにしても5日で3000PVです皆さんありがとうございます
では本編をどうぞ
「お~い…こよい、夜だぞ起きてくれー」
歌い疲れた有二は家に帰りこよいを起こそうとしていた。
しばらくするとこよいがあれ?いつの間に帰ったの?と言いながら
ベッドから出てきた。それを見て有二はこよいに背を向け居間へと戻ろうとした。
しかし背を向けた瞬間、背中に衝撃が来た…!
……どうやらこよいが飛び乗ってきたらしい、仕方なくそのまま居間へと移動し
テーブルについた。もう降りるだろうと思っていたのだがこよいはなかなか降りてくれない。
「こよい?もう降りても良いんじゃないか?」
「ダメ~これは昨日の分も合わせてるんだから」
いやいや昨日も今日も背中に乗るつもりだったのか?
しかしこのままだと夕食が来ない……ってかこよいはいつから食べてないんだ?
とか考えているとグ~~という音が背中から聞こえた。
「お、お、お兄ちゃんがお腹空いているようだから特別によそってあげる」
と何故か焦りながらこよいが言った。
恥ずかしかったのだろうか?少々ツンデレが混じっている。
……素直にお腹が減ったと言えばいいのにな。それにしてもボケたのかよく分からない。
「まぁいっか」
◆
そしてこよいは両手にお鍋を持ってきた。
いただきまーすと言ってすき焼きに手を伸ばす有二。
するとちょっと待ったーと受け皿とお玉を両手に持ったこよいがそれを制した。
こよいは有二の分をそよいはじめた。
……その時から有二は何故かこよいが怒らないことを疑問に思っていた。
こよいは見た感じいつもどうり……。おかしい……昨日どうしたの?とか聞いてきてもおかしくないのに……でもこれはこれで良いのか?むしろ怒られないで済むからな~…ってかその理由が
咲月さんのところでお泊りしてたって事になると…こよいは何をやらかすか分からないぞ。
……多分、話を付けに行くんだろうな~こよいの事だし。
そう考えていたら突然ケータイが鳴った。相手は咲月さんだった。
「もしもし?」
俺は少しこよいの視線を気にしつつ電話に出た。
「あっそうなんだ、えっ?じゃ今は1人暮らしなんだ~」
こよいは何を話しているか分からない、もちろん誰と話しているかも分からない。
ちなみに電話の内容は咲月の【知ってて欲しい事】という内容だった。
「えっ…?じゃあ咲月さんって…」
不意に出た咲月という言葉にこよいがピクッと反応した、そしてこよいは推測する……。
咲月…多分女の子の名前だよね、咲月って言う男っていないよね
つまり?お兄ちゃんは今女の子と電話してるって言うの?…それにしてもお兄ちゃん嬉しそう。
…どっから見ても怪しい、こよいの勘が正しければこれは友達って言うレベルじゃないよね……あぁ~もうっ!
そんな有二を見てこよいは今まで我慢してきたその我慢が出来なくなった。
◆
「あっ、うん分かったじゃあね」
そう言って有二はケータイを切った。
するとこよいが近寄ってきた。それに対し有二はちょっと警戒した。
「何?こよい?」
…お兄ちゃん、探りいれてるね。
「お兄ちゃん?今の誰?どんな関係?もしかして彼女?そんな訳ないよねー
だってお兄ちゃんにはこよいがいるもんねー?」
「え?」
おいおい……いきなりなんなんだこの光景。どっかで見たぞ…あぁそうだ昼ドラで見たんだ。
奥さんがいるのにもかかわらず男が浮気をしてそれがバレる寸前の光景だ…って
おかしいぞ?なんでこよいが俺に突っかかる?それに「こよいがいるもんねー?」って。
これじゃ俺がその浮気男の立場じゃねえか。俺は何にも悪いことしてないよな?
「こよい?言葉の意味が分からない。でもこよいが不機嫌なのはなんとなく分かった。
でも何で不機嫌なのかが分からない。教えてくれるか?」
「や~だ、教えない」
「教えてくれよ」
「やだ、絶対教えない」
「絶対に?」
「うん、どうしても」
いきなりどうしたんだよこよい…
「やっぱ教えてくれないのか?」
「絶対教えない」
「ひざの上に来て良いからさ」
そう言うと何も言わずにこよいは四つん這いでこっちへ来た。俺のあぐらをしている所へすっぽりと入って来た。入るや否やこんなことをこよいは言った。
「お兄ちゃんだって気づいてるくせに…」
「ん?気づいてるって…?」
すると少しの間を置いてこよいは話し出した。
「お兄ちゃんはこよいの事好き?」
「うん好きだよ」
「こよいもね、お兄ちゃんの事好きなんだよ?」
「はは、嬉しいな」
「でもね……」
こよいの表情が一変した。
「でも?」
こよいは下を向きながら小さな声で言った。
「お兄ちゃんの思っている『好き』とは違うんだよ?」
「―――え?」
俺の思ってる好きとは違うって……?
するとこよいは急にこっちを向いたかと思ったら俺の肩に手やり、俺をそのまま押し倒した。
「こよい…?」
「…お兄ちゃんは何も分かってない!今までこよいがどんなことをしてもお兄ちゃんはまったく気づいてくれなかった!こよいがお兄ちゃんの事【好き】だって気づいてくれなかった!」
「………………」
「こよいはずっとお兄ちゃんのお嫁さんになりたかった!!だってこよいはお兄ちゃんの事が大好きなんだから!ずっと傍に居たいんだから!でも……兄妹なんだよ…こよいはお兄ちゃんのお嫁さんにはなれない…」
するとこよいは声をあげて泣きはじめた。
俺は何も言わずにごめんという気持ちを込め、こよいを抱きしめてやった。
しばらくするとこよいは泣き疲れてそのまま寝てしまった。
俺はよいしょと体を起こしこよいを俺の部屋にあるベッドへ寝かせ付けた。
どうせこよいの部屋に運んでも俺の部屋へ来るんだ。ならいっそのことこっちへ連れて来ておこう。
ベッドを背もたれに座り、俺は考えた。
今までこよいが何をしてくれたかを振り返った。気づいていたはずだった……。
「……昔は俺もこよいみたいな時期があったんだぞ?」
◆
2人が引き取られてそれから保育所に入園して何年か経った時だった。
『さぁみんなーお昼寝の時間だよー』
との号令で園児達は自由に布団を敷き、そこに寝る事になっている。
有二は善人と一緒に寝るつもりだった。2人は布団を合わせそこに寝そべった。
「なぁゆうじー」
「なに?よしひとくん」
「ゆうじってだれがすきなの?」
「ぼくがすきなのはこよいだけだよ」
「ええーふたりは【きょうだい】だからけっこんできないんだよ~?とうさんがいってたもん」
「できるよ、このまえながれぼしにおねがいしたもーん」
「でもふたりは【きょうだい】じゃん」
「うるさいなーもうそのはなしはおしまい」
「おっけー」
俺はそのときのことを懐かしく思い返した。
「懐かしいなーこんなことあったんだよな~そういやこの後にさ」
有二と善人がお話をしていた頃。
『ゆうじくーん、こよいちゃんがきたよー』
先生にそう言われた。
「えっ?」
俺はいろんな意味でドキッとした。
「あー!おにいちゃんだぁ」
俺を見つけるとこよいは足をぺたぺたと鳴らし俺達の布団へとやってきた。
「どうしたの?こよい」
「おにいちゃんといっしょじゃないとやだ」
こよいはそれだけを言うと俺の隣に潜り込んだ。
「…そっかしかたないなぁじゃあいっしょにねような~」
仕方なくは無かった。それはただの照れ隠しの言葉に過ぎなかった。
この日から毎日のようにこよいは俺の隣で昼寝をするようになった。
…その日だ、俺とこよいはばあちゃんのと所へ帰ってきて
こよいは歩きに疲れて寝ちゃったんだけどその時に俺が聞いたんだ。
「ばあちゃん、【きょうだい】ってけっこんできないの?」
「あぁ、そうだよ?確かばあちゃんの記憶が正しければ【いとこ】はセーフだった気がするねぇ」
「【いとこ】って何?」
「生きてりゃそのうち分かるさ」
「………………」
それから何年か経って、俺はこよいと結婚できないと自覚した。
それからこよいのことを【妹】として見て来たんだ。でもこよいは俺の事を【男】として見ている。
俺、昔はこよいのことが【好き】だったんだよ。
それにもし俺がこよいの事が嫌いなら抱きつかせたりなどしないって。
やっぱこよいが好きだったんだよ。
でも今はやっぱり咲月さんが好き。…ごめんなこよい。
◆
「はぁーあ、【兄妹】ねぇ…」
誰が言い出したのか分からないが『恋愛に年の差なんて関係ない。』という言葉がある。
確かに年の差がどれだけあっても愛し合ってさえいれば良いという意味だと俺は思っている。
年の差は良いのに兄妹はダメなのか……?もし俺達が兄妹じゃなかったらもしかして――――――
なんか考えるにつれ寂しくなってきた。
ちょっとトイレに行こうとして立ち上がると、何かに引っ張られるような感触が背中にあった。
首を後ろにやり見てみるとこよいが右手で俺のシャツをぎゅっと握っていた。
俺はトイレに行くのを諦めそのまま座り込んだ。
これから俺はこよいにどうやって接してやればいいんだ?
しばらく考えた……でも時間が過ぎるだけで何の解決策も見つからなかった。
過ぎるのは時間だけ……迫るのは我慢だけ。
「―――ごめんやっぱ限界!」
とりあえず俺はこよいの手を放して急いでトイレへ駆け込んだ……。
高校入ったとたんに就職というワードを聞かされました
と同時に小説家になりたいな…とか思っている今日この頃
どなたかスカウトしてくださる人は居ないのかな??
良ければ感想書いてください。お気に入りへ入れてくださるとありがたいです
ではこの辺で