47話
テスト終わった!別な意味で終わった気がするけど・・・思い込みだと信じて連載を再開します!ってか残念なことに文章力衰えました。あとキャラの崩壊があるかもしれませんので注意して読んでいってください。
なお、今回は約一週間分の文章量でお送りしますゆえ、瞬間的に終わってクスッと笑える小説にはなっておりませんのでってどうでも良いですよね。では、作者も久しぶりすぎて自身で書いたのに内容が把握できていない本編の続きをどうぞ!
ピンポーン、その音を聞き、3人は玄関に集まった。
そう、今日は善人がお泊りに来ることになっている。なのでさっきまでそれぞれ役割を分担して家事をしていたのだった。
しかし、集まって早々こよいが嫌そうに、
「やっぱり今日はお兄ちゃんと眠れないんだねー」
と嫌そうに言った。それを聞いた有二は、
「まだ言うかこよい」
とこよいの頭をわしゃわしゃと撫で回した。
「怖い人だったらどうしよう」
次にそうこよいが言うと、
「善人は怖い人じゃないから大丈夫だよこよいちゃん」
と、咲月は補足した。そんなやり取りをしていると有二があることに気づいた。
「ってかさ、いつまで開けないつもり?放置プレイがお好きなの?」
そう有二が言うと咲月は
あ。と思い出したかのようにどうぞ!入って!とドアの向こうにいる人物に言った。
ガチャと音がし、通学鞄を肩に下げた、それはもう有二と咲月のよく知る人物が現れた。そう、今日はこの少年の為に『牛肉』を焼いたんだと咲月は改めて意気込んだ。
彼が3人の前に姿を現すと、
「こんばんは、今日はお世話になります、よろしくお願いします」
と、とても礼儀正しく挨拶をした。
それはいつもの彼からはありえない礼儀正しさだった、思わずあれ?この人誰だ?と苦笑しつつ有二は、
「おう、善人今日はよろしくな、早速だけどこっち来て」
と居間へと善人を案内した。とは言ってもすぐ近くなので手招きといったほうが正しいのかもしれない。
対して善人はどうぞ、と言われたが、どうしてもこよいが目に留まってしまう、ちょっと不機嫌だな、もしかして俺が来たからかな、と申し訳なさそうにこよいに、
「こよいちゃん嫌そうな顔してるな、ごめんな、こよいちゃん」
と言ってから中に入った。
靴を脱ぎ、手招きされるまま居間へと行く。そこへ入った瞬間、目に映った豪華な夕食に善人はうわ、すげぇな、と声を漏らした。
善人がソファーへ荷物を置くとそれを見て咲月が、
「んじゃ早速夕食にしようか、ほら善人はここに座りな」
とイスを引き、善人の背中を押してそこに座らせ、自分は善人の隣に座った旦那の目の前に座る。……つもりだった。
「こよいの先取りっ!お兄ちゃんの正面はこよいが貰ったぁ!」
と、嬉しそうに笑顔を咲月に向けるこよい、咲月は旦那を見た、その旦那もあははと仕方ないよと笑っていた、なので咲月も一緒に笑った。
「まぁいっか、この間キスしたからね。正面に座れなくったって別にだいじょーぶ」
そう咲月が言い放つと、
「「キ、キスぅ!?」」
と、こよいと善人がキスという単語に反応し、そして二人は咲月をじっと見つめた。
一方、二人にじっと見つめられている咲月はニヤリと笑い、
「ねー有ちゃん」
と旦那に言い掛けた。同意を求められた旦那はあはは、と笑うしか他ならなかった。
(あれ?キスしたっけか……?記憶にないんだけど?え?この間って何時?)
まぁ、それもそのはず、さっきの言葉は咲月の見栄を張った言葉であり実際のところ最近はキスなどしていないのだから。
とにかくこちらを見つめてくる男女二人を無視し、善人の正面に座り、手を合わせた。
咲月が手を合わせるのを見ると有二とこよいも慌てるように手を合わせた、それを見て普段そんなことをしない善人は懐かしいな、とそれをしていた頃を懐かしみつつ同じように手を合わせた。
「せーの、『いただき』「「「あっ!水っ!!」」」
わざとらしく慌てて席を立ち有二と咲月はそれぞれコップと水を。
それを見る善人は少しの間をおいて
「引っかかったぁあああくそー!お前らぁぁ!」
と善人は自分の太ももをパンパン叩いた。
そんな善人を見て、
「美咲もね、同じようなリアクションだったよー!あはは、これ楽しい!『あれ?違う?ってかこれ恥ずかしーっ!!』って表情にこよいは笑っちゃった」
と、こよいが笑い始めた。
「ふはは、見たか善人、これが平沢家のおもてなしだぜ、まんまと引っかかったな」
「あぁ、引っかかったぜ。はぁーお前ら楽しそうで良いよなぁ」
少し寂しげな顔でそう呟く善人を見て意外なことにこよいがぽつりと、
「やっぱり、ずっと一緒にいた人が急に居なくなるのは寂しい?」
と訊いた。ずっといた人というのは恐らく綾乃ではなく、美咲のことだろう。
「あぁ、すっごく寂しい、当たり前が当たり前じゃなくなるんだ、不安になることもあるしつまらなくなることもある。近すぎて気づかなかったのかねー俺にとってどれだけ大切な存在だったのかが」
そっか、そう呟くこよいは有二が居ない家庭を想像していた、この家に一人で住むことになる、炊事洗濯、家事全般を自分一人でしないといけなくなる。しかし不思議なことに兄が居ない家庭を想像できない、そう、居ること自体が当たり前なのだから。そんなこと想像できるはずがない、想像したとしてもきっとそれは実際のものとは何か違っているのだろう。
急に二人が静かに考え事をし始め、それを見た有二と咲月は慌てて、
「よっしゃ食べようよ!咲月さん、今日は豪華だねー」
「そうだよー!今日は腕によりをかけたってやつだもんねー!ささ、お二方食べようじゃないか!」
と目の前の夕食に注目させた。
んじゃ今度こそいただきます、と呟く善人は咲月とこよいの手料理を口に頬張った。
善人がそれを口に頬張るのを見てこよいは、
「多分善兄のお母さんには負けるけどこれでもこよいも結構長い主婦だからね。で、お味はどうっすか?」
と、タメ口なのか敬語なのかそこはスルーする。
ともかく、お味は?と訊かれた善人は間髪入れず、
「うんウマいよ! 正直毎日こんな美味しいもの食べられる有二が羨ましいぜ」
とニコニコしながら答えた。その顔を見て咲月はさっきまでの悲しそうな人は何処へいったのやら。と正直ホッとした。
その後もどんどん箸が進み、3杯もおかわりした善人は今ソファーに腰を据わらせ、ふー。とお腹を落ち着かせている、そんな彼の表情を見る限り満足したようだった。そしてこよいと二人、食器洗いをしている咲月はどこか嬉しそうだった。
「良かったね、善兄満足してるみたいだよ」
そうこよいが咲月に言う。
「うん、そうみたい。良かった、安心した」
それからも善人のお泊りはまだまだ続くのであった。
今回とある文庫本を参考に文章を書いてみました。表現技法を真似たのでなく、あくまで文章を参考にしましたので、表現技法が上手くなったとかはありません。むしろ見栄えが悪くなったり、よくなったりするのかな?とにかく、また自身で確認します。 ではまた月曜に。お相手は投稿日を決めたのに待ちきれずに投稿した柴わんこでした!