影と光のメイストーム
まぶしいほどの陽射し
丸いヤカンがカンカンと照らされて
軒先に置かれている
真昼にみる満月だね
夏雲を運ぶメイストーム
心が飛ばされるほど薄っすらした日に
わざわざつよく吹く風に日傘が煽られ
少しふらふらしながら
やめてよ、と少し恨んで、笑えて日傘を閉じた
茂みが揺れるはっきりとしてきた影と光が乱舞する
あーあ、
好きは好きなのだから
影ばかりみないよ
好きな気持ちを大切にするよ
半陰のバルコニーから洗濯物の
軽やかなシャツかゆれる
陽射しを避けた木陰から見る光が好きだ
きみをみつけたくて
空に白月をさがした
風が汗を素肌からさらって
わたしの一部が、光に消えていく
木陰からサラリサラリと
初夏への光たちが眩しい