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五回目の天国 (能力ものの冒険もの)  作者: マルキ
1章 記憶喪失〜仲間加入
9/51

3月7日 出発?

洞窟を出たのち、みんなと一緒に宿に帰ってきた


ふと、俺は疑問を口にする。


「この柱を集めるのはいいけど、これってこの状態でも使えるの?」


ポケットから手のひらサイズの柱を取り出す。

俺以外の子供組は集める真の意味を知らない。

俺自身半信半疑だから伝える気もないし。


おじいちゃんが言っていた神とかの話は

クニヤさんに詳しくそれを聞こうとした時に、

「まだ話すのは早い、みんなにも内緒にしてくれ」といわれたので、とりあえず黙っておこう。


「一応、握るとなんかしらの効果はあるらしいぞ。」


クニヤさんが説明する。


それを聞き、ものは試しと俺に柱を持つ力を強める

すると、その柱はどんどん消えていく。


いや、柱だけじゃない。俺の全身と身につけているものが透明になっていく。


「すげぇ!完全に見えなくなった!」


タイシがはしゃいでいて、自分も使いたそうにしていた。


俺は一度その柱を手放してみる。すると、一瞬にして透明化は解除された。

これは使い勝手良さそう。


「すげぇすげぇ!俺が透明になってやがる!」


いつのまにか俺が手放した柱がタイシの手に渡っていた。


まぁ...でも...


「推定必要ないね。

ゾンビと正面から戦うんだし...」


俺の代わりにヤワラが忌憚のない感想を言ってくれた。


「分からないだろ?別に敵はゾンビだけじゃないんだ。目的は柱を集めることなんだから、人が持ってる可能性の方が高いぞ?

しかもこんな特殊なものだったら奪い合いが起きてもおかしくないしな。」


クニヤさんが恐ろしいことを言い出した。

そうならなきゃいいけど。


「そう言えば、記憶が戻ってもわからないんだけど

クニヤさんって何なの?」


まじで存在を忘れてかけてた。


「ああ、俺の説明をしてなかったな。

俺はお前らの案内役をヒサトの祖父から頼まれたんだ

大抵の疑問とかは俺が答えよう。

特に能力面で、役に立てるはずだ。

この体はヒサトの祖父から作られたから

全能力のデータが入ってる。

もし、能力を使う敵と出会ったら

俺の情報を見るといい」


「全情報入ってるっておじいちゃん本当に何者だよ」


タイシがツッコむ


クニヤさんはなんで自分から口を滑らせてるんだか








「んで、次の旅の予定は...

隣の国だったよな?」


タイシが言う


「そうそう。この柱を集めるためにね。」


俺が肯定する。

...そう言えば、この国に柱はないんだろうか?


「俺もその旅に同行していいか?」


リュウさんが部屋にはいってきてそう言ってきた。


「とうとう副隊長に実績で追いつかれてね、

もう俺が隊長についてる必要はないし

やっとやめることができそうなんだ。」


対ゾンビ会の人が来てくれるなら

心強い、何より唯一の大人だし


みんな、異存はないようだ。


「認めない!!!」


突然、軽い武装をした女性が部屋に入ってくる


「あんたが勝ち逃げして辞める?

そんなの私のメンツに関わるんだけど?

やめる前に私があんたを倒す、

そうしたらあとぐされなく私が隊長になれるから」


何やらめんどくさそうな展開になってきたな


「そうくると思ったよ、ハク。

イロンさんが決闘場を準備してくれてる」


リュウさんの雰囲気が変わる


「本気でかかってこい」






なんかよくわからない流れで決闘が始まった


リュウさんは日本刀を携え

かたや相手のハクさんは銃を持っている

フィールドはある程度整備された砂の上だ


現実的に見ればどう考えても

銃が有利だがそこに能力がどう関わってくるのか

能力者対能力者の戦いを見るのは初めてだし

ちょっと興奮している。


決闘が始まった

ハクさんは早速地面を蹴ってその後発砲する。


すると舞い散った砂が銃の玉とともに

リュウさんに向かっている


「あれは、ファイル名:並行移動か

ほれ、図鑑見てみろ」


そう言うとクニヤさんは何かを見せてきた


ファイル名:並行移動


何かを基点としてその周りの物に

同じ動きをさせられる能力

人やその人が身につけてる物を動かすことはできないが、人を基点にすることはできる。

あと、自分自身なら動かすことができる。




なるほどリュウさんのに続いて汎用的な能力だなぁ

ちょっと思ったけど能力って結構地味な感じなのか?この二つが特別地味なだけ?

俺の能力も瞬間移動だもんなそんな派手じゃないし

なんか思ってたんと違う...


「いきなり全力か?だがその能力のタネは割れてるぞ。

並行移動の能力が玉を基点としてるから

その玉の速度を落とせば

一緒に飛んできた砂も勢いを失うだろ?」


リュウさんは刀で玉をとめる

この時点で技量の精密性が伺えるし、

そんなものが飛んできても堂々としていて

戦闘慣れしているのが感じ取れる


「そんなわかりきった弱点、とうに克服してる!」


玉を止めてもなお、砂は向かっている


「なるほど、途中で能力を切って

感性をそのままにしたのか

エネルギーの節約にもなるし勢いも死なない

見ないうちに成長してるな。


ま、普通に避ければいいんだが。」


リュウさんは身を翻し、飛んでくるものを全て避け切った。


「あんたと私が戦ったのが何年前だと思ってるの?

こんなの初歩」


見るとハクさんはリュウさんにかなり近づいていた

並行移動で自分も接近していたのだ


「ああ、こっちが目的か、

拳銃が必ず当たる距離まで詰めるなんて、

らしくないな

前はもっと堅実な戦い方をしてただろ」


「私はこれ以上時間を浪費したくないの」


観戦をしているとイロンさんがやってきた


「あいつは昔、慎重すぎるせいで

救助者を助けられなかったことがあったんだ。


それは...」


「その話長いですか?」


「まあ聞け、

これはリュウとハクがまだちゃんと部隊として協力し合っていた頃、その時まではリュウが前に出て

援護をする形で討伐をしていたんだ。

だがそこから少し経ち、リュウは遠征に何度も駆り出され、部隊と一緒に行動をしないようになってしまった。


しかし、リュウが遠征中に

残った委員会の戦闘員が全員駆り出される

自体になった。

その戦闘ではいつも通りハクは

援護の形をとっていた。

しかし、その戦闘のなかで

ハクの目の前で人がなくなってしまったらしく

自分の無力感に打ちひしがれていた。


そして、この自分への怒りは、

こんな時にリュウがいないというところから

リュウに向かってしまう。


そこからあいつも前に出で戦うようになった

『自分の命ならリスクがあっても懸けて構わない。

自分で自分の守りたいものを守れるようになりたい』

ってな

だが、リュウは5年間も遠征に行っていた

その間に仲間からもリュウヘ不信感がつのった。


ハクもリュウが自分たちを見捨てたと思って

リュウと仲間たちの溝は深くなってしまった。

本人はそんな気すらないのにな。


決闘が終わったのち、あいつらには

互いの誤解をといてもらう

俺はあいつらが仲直りするまでリュウを

隊長にしておいたんだ」


昨日の初対面の様子からして訳ありそうだったし

やっぱりそう言う感じか


「やっぱり、ちゃんと言葉を交わすのって

重要ですよね。」


俺も気をつけてないとな。

どこまでいっても気持ちってのは言葉にしないと伝わらないんだから。


さて、試合を見るとかなり女性が優勢そうだ


「じゃあ見せちゃうか、俺の切り札」

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