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五回目の天国  作者: マルキ
2.5章 港町〜軍事国家
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3月19日 能力の制約

二試合目、タイシ対イチヒサの戦いが始まった


タイシは手に専用グローブをはめ、

イチヒサはヒサトと同じ短剣を持っている


心配は同じく秩序の神だ


「レディー?ファイ!」


早速タイシはイチヒサに向かって走り出した


「って言ったら試合始めてね」


タイシはズッコケた


「通例のネタじゃねえか」


「わざわざ二試合目でやるあたり

ただの嫌がらせだね」


イチヒサが冷静に分析する


「それでは〜、レディー?ファイ!」


タイシはさっきと変わらずイチヒサに向かって

一直線に走り出す。

そのままタックルの姿勢になり、

突っ込んでいく。


それを見てイチヒサは


「さあ、来い!」


と、どっしりとした構えで待ち構えている

イチヒサにあのとんでもフィジカルタックルを

止められるのだろうか


タイシのタックルがイチヒサに命中する

すんでのところで、パチンと音が鳴り

イチヒサはその場から消えた


「えっ」


タイシから情けない声が出る

その速度をつけたタックルは目標を見失い、

場外へ向かっていた


タイシはギリギリで踏みとどまり、

イチヒサに文句を言う


「あっぶねぇ!お前、卑怯だぞ!」


「闘牛かよ、一直線に突っ込んできやがって」


イチヒサはタイシを煽る


「って言うか能力は放棄

したんじゃなかったのかよ!」


「もちろん、放棄したさ。

だから新しい能力として、この能力を

法則の神に作ってもらったんだ


そのせいで能力を使うたびに指を鳴らさなきゃ

いけない制約ができちゃったけど」


結局、ヒサトと同じ能力だった

まぁあれ使い勝手良さそうだし

現在の五周目に至るまで使ってたなら

そりゃその能力にするよね


「ふん!お前がそんな卑劣な手を使うなら

こっちにだって考えがあるぞ!」


「へぇ、どんな?」


「お前の体力がなくなるまで能力を使わせてやる」


ゴリ押しだけど理にはかなっている

体力勝負では明らかにタイシに分がある

能力の有無の差を埋めるならそこだろう


...と言うかタイシも能力はあるんだけどね...

まだ子供だからここで使っちゃいけないんだ

イチヒサは、五周目だから丁度20になって

堂々と能力を使えるってわけ


タイシはまたイチヒサに向かっていった

タイシの猛攻が続き、イチヒサは二回能力を使った。

そこで一度タイシは攻撃をやめた

タイシは疲れてはいないがイチヒサが

全然疲弊していないところを見て一度

立ち止まって策を考えているようだ


「どうした?全然疲れてない俺が不思議か?」


「ヒサトからは十回くらいが限界って

聞いてたからな」


「そうだな、『前まで』ならそうだったな」


どうやら能力に条件がついている代わりに

メリットも増えているようだ

能力での体力消費が少なくなるとか

その辺だろうか、

シンプルにこの一年を五周目している

イチヒサの体力が増えている可能性はあるけど

あのヒサトに限って、自らトレーニングを

するわけはないのであまりそれは関係ないだろう


「そんなのどうしろってんだよ...

クソッ、今思いついたヤツ適当にやってやらぁ!」


そう言うとタイシは地面を抉って

いくつもの壁を立てて

自らのフィールドを作り上げた


「こうして俺がどこから現れるか分からなければ

お前だって能力で避けようがないだろ?」


っていうか、何でタイシは素で

地面を抉って壁を作れるの?

おかしくない?

...今更か。


「なるほどね、なかなか考えたみたいだ」


「ほらそこぉ!ガラ空きだぜ!」


タイシの高速の攻撃がイチヒサに命中する。

イチヒサはその衝撃で宙に打ち上げられた


本来の専用武器の使い方はゾンビを倒すことや

人の体力を奪って鎮圧することで

人に外傷を与えることはできないはずだけど

あの勢いで殴られたら関係ない気がする


宙に飛ばされたイチヒサはそのまま地面に

叩き落とされた

それでも、イチヒサは立ち上がる


「立ち上がるか、ヒサトにしては

根性あるじゃねぇか」


「混同するからイチヒサって呼べって

まぁとは言え、今ので体力をほとんど持ってかれた

能力は使えてあと一回だろうね


じゃあ、全力でぶつかり合おうか!」


「おう、やってやろうじゃねぇか!」


ふたりは全力で互いにぶつかり合いに行き、

イチヒサはまた直前のところで能力を使って

タイシの後ろに回り込んで短剣を刺そうとしていた


が、タイシはそれをよんでいて

その短剣を躱す。


しかしイチヒサは連続で能力を使い、

崩れたタイシの体に短剣を刺した


「ちっ、また嘘かよ」


「嘘と言ったら最初から嘘だけどね

指を鳴らすのが条件なのも嘘だし。

本当の能力の制約は一日五回しか能力を

使えないことだから。

その代わり体力を消費しないけど」


「はぁ、お前ってやつはよぉ...」


タイシは倒れ込んで不満を漏らす


「相手の能力はこれだ、こう言う条件だ

って信じ込んじゃダメっていう教訓だよ

ちゃんと生かしな」


僕はなんとなくわざわざイチヒサが

ブラフをしたのか分かった気がした


多分そういった敵が出てくるのだ。

直接伝えればまた、因果に触れて

同じ結末を辿ってしまうが故にイチヒサも

深いことまでは言えないけどそういうことなのだろう


ヒサトはわざわざそんなことするやつじゃないし

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