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五回目の天国  作者: マルキ
1章 記憶喪失〜仲間加入
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ゾンビとは。

「まああんなこと言った手前あれだけど

能力ゲットするには準備がいるからなぁ」


イロンさんが呟く


なんでも能力を手に入れるために協力者と顔合わせをするためだと言われて、俺らはエレベーターに乗せられていた。


一度外に出て街を一望した感じだと、窓から外を見た時と同じく、全ての家が木造であまり発展した文明を感じない雰囲気だったけど、まさかエレベーターがあるとは...


「エレベーターまで用意して、わざわざ地下を作った理由とかあるんですか?」


俺はイロンさんに聞いてみる


「前よりはマシだが、

今、世界は大変なことになってる。

世界中にはウイルスが蔓延しててな、人間以外の動物間で空気感染してるんだ。

ここはそのためのシェルターってわけだな。」


イロンさんが説明してくれる


ウイルス?人間に感染しないなら特段気にする必要は...

いやでもウイルスは突然変異によって急に人間に牙を向くケースもあるらしいし油断はできない。


でも、それなら今からシェルターを造るほどの問題になるか?それとも動物の致死率が高いから動植物を保護なんかをするため?


「ん?ヒサト、何か引っかかってんのか?」


俺があからさまに考え込んでいるからかタイシが顔を覗いてくる


「あ、いや、そのウイルスってどんなウイルス

なのかなぁーって思ってて。」


答えが俺の考察だけで出るわけないし、普通にイロンさんに聞いてみよう。


「ああ、原因不明のウイルスでな、罹った動物は凶暴化し、そして人間を襲うんだ。

通称としてゾンビって言われてる。

多分お前らが思ってるゾンビとほとんど同じ感じだと思うぞ。」


ゾンビ?そんなファンタジーみたいな...

いやそもそも能力もファンタジーだったわ


「動物が凶暴化するだけでも厄介なんだが人間も血液にウイルスが混入すると人間は即死する」


は?サラッととんでもないこと言ったぞこの人。


「それじゃ凶暴化した動物に噛まれたらしたら

即死ってわけですか!?」


「そうだな」


イロンさんが俺の言葉を肯定する


「...エグいな。」


タイシがつぶやいた


恐ろしい、それなら万が一に備えてシェルターを造るのも納得。


「そのゾンビに対抗するために発足したのが

対ゾンビ委員会だ。


...ここら辺についても詳しく話しとくか

委員会について話そう。


『委員会』

公的な力が強くて基本一国に一支部はある組織だ。

中央国とかの委員会がない国もあるがな。

大きく三つの委員会がある。

対ゾンビ委員会、対人委員会、対異常現象委員会だ。

対ゾンビ委員会は何となくわかると思うが

対人委員会はほとんどそっちで言う警察のようなものだ。

対異常現象委員会については、重要な委員会ではあるんだが、調べていくと人の能力が原因が多いから

対人委員会に仕事が回ることが多いな。

そのせいでほとんどオカルトチックな委員会になってる。


まぁこんな話はいい。ゾンビの詳細について...


あ、着いちまったか、

続きはその対ゾンビ委員会支部の建物中で話すぞ」


エレベーターの着いた先は街だった

とても広い地下の街。

何軒も並ぶ家、道を通る人々が目に入る。

しかし普通の街と違い、道路も街の果ての壁も鉄でできているような見た目。

そして人工で光源が提供されているような太陽がある。



「広っ」


「これは...すごいね」


「こりゃ予想以上だな」


思わず三人とも声に出る

シェルターと聞いて街サイズの広さを想像できる奴なんていない。

て言うか上の街より広いし人口も多そうだぞこれ。

しかもみんな当然のように能力を使ってる。

修理屋に壊れた物を出せば能力でみるみるうちに直り、レストランでは火や刃物の能力を使って調理して料理は能力で浮きながら届き、畑では作物が一瞬で育っている。

他にも様々なものが能力で補われており、

もしかしたら水やら電気やらも能力によるものかもしれないと思えるほど、能力と生活が密接に結びついていて不思議な感じだ。

しかも稀に自分たちの国ではなかったような能力ならではの店まである。

物を小さくできる圧縮屋や物を何でもくっつける接続屋、いろんな物を混ぜて瞬時に物を作れる合成屋など、本当に活気付いている町だ。


「何呆けてんだ、行くぞ」


今の衝撃でイロンさんの話を忘れるところだった

いや、イロンさんの話も衝撃なんだけど

やっぱり実際に見た方の衝撃が勝っちゃう。


イロンさんに連れられてその対ゾンビ委員会支部

の建物の前に来た


「これがさっき言ってた対ゾンビ委員会ってとこか。

めっちゃでけえ建物だな」


タイシが感想を口にする。


確かに、この町の中でも一番の大きさだ。


「そうだね、まぁさっきのゾンビの概要からしても

深刻な問題だし、これくらいはあって然るべきじゃない?」


ヤワラの言葉に俺も納得する


俺たちは建物の中に入り、小さな会議室のような部屋に連れて来られた。

その部屋の椅子に俺ら三人は腰掛ける。


イロンさんは俺たちのために飲み物を取りに行ってくれて、それにヤワラも自分も手伝うとついていった。


その間に壁に貼ってある資料を見る。


____________________________________


委員会規定の階級

職員の階級

鎮圧職員のみⅠからⅩという区分がされる。


組織の危険度

五つの観点

武力、統率力、知力、規模、凶暴さ


武力 一般級 精鋭級 将軍級

統率力 サークル級 軍隊級 洗脳級

知力 猿級 人間級 クレバー級

規模  団体級 村町級 一国級

凶暴さ 平和主義 冷静的 あらくれ


さらに総合評価としてⅠからⅤの評価をする。


ゾンビの階級

雑兵

核を2個所持

中兵

核を3から4個

将軍

核を5個から9個

災害

核を10個以上保持している個体

____________________________________


へー、ちゃんと階級があるんだ。

なんかこういうのが可視化されてるのってワクワクするよなぁ。


タイシとその話で盛り上がっていると、イロンさんとヤワラが戻って来た。


そしてイロンさんは話を再開する。


「ウイルスって言っても今の技術ならワクチンくらいはある。それを今からお前らに接種してもらう。

ただ、条件としてこちらが要請したらお前らもゾンビと戦うこと。

ワクチンは貴重だからな。」


なんでそんな良くしてくれるのか分からないまま、俺達はワクチンの接種を済ませた。


「さて、奴が来るまで事前知識としてゾンビについて基本的な情報を大きく四つに分けて話しておこう


一つ目は人間という本当に特定の一種類の生物

にのみ空気感染しないと言うこと。

体液感染はするがな。


二つ目はその感染した人間は10秒経ったのち

全身が破裂し、跡形も残さず死ぬという

ウイルスが起こすとしては異常な症状。


三つ目は感染した動物のなかでウイルスとしても

異常な早さでウイルスが増殖していること。


四つ目は凶暴化した動物は人間しか襲わないこと。」


ちなみにさっきからタイシが眠そうにしている

アイツは人の長い話を聞くのが得意じゃない。

一応腕のメモにだけ書き留めてはいるけど。


ヤワラは話をちゃんと聞いているが、あまりに現実離れした内容に理解しかねているようだった。


俺も話を聞くだけじゃあ具体的なビジョンは

見えてきてないし、現実感もない。


まぁ、現実感は記憶を三人同時に失った

時点で割ともうなかったけど。


「そんなゾンビはこの地域でよく発生する。

その脅威から住民を守るために俺の兄貴が

このシェルターをつくったんだ」


「その「兄貴」ってのはどんな人なんですか?」


俺が質問する


「ああ、言ってなかったな、俺の兄はあの子供に

なっちまったゴルディーだよ。

四人兄弟でな、一番上がゴルディー

次がシルヴィー、隣の国にいて最近連絡がついていない。

アイツは元軍人だからよっぽどのことがないと死なないし、あんまり心配はしてない。

あとは俺の三人兄弟だ。」


あれ?四人兄弟って...いや、触れないでおこう。


その会話が終わるか終わらないくらいに

若い人の声が聞こえる


「やぁ、今回のご指名は何用で?」


20代前半くらいに見える少し気だるそうな雰囲気を醸し出している男が部屋に入ってくる。


「それっぽいことを言いたいからって適当言うなよ

友人のよしみで呼んだだけだろ」


イロンさんはコレまでの俺らへの誠実な態度と

異なってその男に悪態をついた


「おや、俺の実力は買ってくれていないのか?」


「実力だけは買ってるさ

対ゾンビ委員会全体でTOP3に入るの実力だけはな。

でも信頼はしてないぞ。


そもそも、おまえの部隊は遠征に行ってるだろ、

何を当然のようにサボってんだ。」


イロンさんは目の前の男に叱責した後、こちらに向き直る


「ああ、すまない。

遠征にさえ行ってなければコイツより信用できる

適任がいたんだが...

許してくれ、さっきも言ったが実力だけは確かだ」


イロンさんはこちらに謝罪する


「あの部隊の皆は俺のこと嫌っている。

そんなやつら遠征に行くメリットなんて俺には考えつかないがね。」


「それはお前が部下と信頼関係を作ろうとしてないからだろ!」


「あちらが一方的に嫌っているんだ。俺にどうしろという?」


「嫌われるにはそれ相応の理由があるだろ。それを考えたらどうだ?」


「考えたさ。だが何も心当たりがない。

俺にあいつらの考えを理解するのは不可能のようだ。」


「不可能なんて言葉を気安く使うな。

それにたとえ不可能だったとして、お前に何か出来ることはまだ残ってるんじゃないのか?

不可能を言い訳に何もしないようじゃあ変わらないぞ。」


「...そういう意味で言ったわけじゃないんだが...」


リュウさんは小声で反論して言葉を続けた。


「はぁ説教は飽きた。俺の事が気に食わないと言うのなら、さっさと解雇してしまえばいいのでは?」


「ちっ、コイツ...」


口論がひと段落つくとその男はこちらを向く


「おや、緊張させてしまったかな?

なに、特別因縁のない君らにわざわざ悪態をつくような真似はしないさ。」


「よろしくお願いします...」


ヤワラはその態度が苦手なのか、少したじろいていた


「はぁ、この調子では警戒を解いてもらうのは難しそうだな。

やはり、人前であからさまな態度を取るのはよろしくないな。反省しておくことにしよう。


そうだ、自己紹介がまだだったな、俺はリュウだ。」


リュウさんが名乗ったのでこちらも

一人一人自己紹介していく


「ヒサトです」


「ヤワラっていいます。」


「タメ語でもいいか?俺はタイシだ」


「ああ、構わない。むしろその方が俺的には話しやすい。」


タメ語でいいんだ。

でもちょっと苦手なタイプだから

敬語使っちゃいそうだなぁ。


「今日はとりあえずの顔合わせだ、今からは明日の登山のため準備するぞ」

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