3月15日 生きる理由
僕らの活躍によって国全体を巻き込む
大惨事は免れた。
なぜ、このような事件が起きたのかは原因不明
秩序の神は、
「こんなケースは前に一度もなかった。
だから可能性があるとするならつまり、
運命の神の仕業だ」
といっていた。
この事件の爪痕は決して浅くはなかった
特に、ある一人の男にとっては。
昼間にとんでもないことに巻き込まれて
寝付けずにいた。
色々な考えが脳を刺激してどんどん
眠れなくなっていく
その時、ヒサトが突然僕の部屋に入ってきた
「ヤワラ!頼む、ついてきてくれ!」
ヒサトは僕の腕を掴むとどこかに走り出した
しばらく走った後、とある廃ビルについた。
ヒサトは近くにあったブルーシートを広げてながら
建物の中庭に走った
今日は満月の日、中庭は月の光に照らされていた
「ブルーシートの片方を持って、広げてくれ!」
自分の中の疑問を飲み込み
言われるままにブルーシートを持つ
「人が落ちてくる!支える準備をして!」
ヒサトに言われて身構えながら
上を見上げると
影が降ってくる
もう何かを考えてる暇なんてない
全身全霊でその影を受け止める。
「...何で、生きてるの?僕。」
その影の正体はアユタだった。
「やっぱり、アユタだったか。俺の夢の中で
見覚えのある場所で見た、落ちていく人影は」
夢?夢を頼りにここにきたの?
いやでも結果的にアユタが上から落ちてきたし...
「前もあったんだ、あの例の女の子と戦った
時に、その子が死ぬときの様子が見えたんだ。
だから今回もそれかと思ってきてみれば
正解だったみたいだな」
「何で僕を助けたの?僕は死ぬことを望んでたのに!
こんな救いのない世の中じゃ、
生きてる意味がない!」
ストレートに死にたいと言われて
ヒサトは面食らっている
僕は、その考えも分からなくもないけど。
昔の僕なら。
「死にたいのか...
アユタにそれだけの強い意志があるなら
俺は止めることはできない。
死ぬっていうのは相当な覚悟がいることだから。
...でも、これは俺自身のわがままでいいから...
死なないでいてくれよ。
俺の自己中でいいから生きていてくれよ!
アユタが死んだらさ、俺が、
皆んなが、悲しむんだよ。
お願いだから、みんなの心を救う気持ちで
まだ逝かないでよ...
俺だって、一度世界に絶望したよ。
でも、もう一度信じようと思ったんだ。この世界を。
だから、アユタもさ。」
「そうだよ、アユタ君もまだ諦めるのは早いよ」
「そっか。ありがとう...
ははっ。せっかくなるべく大人っぽい喋り方してたのに、ただの子供だってバレちゃったね」
そのまま、三人は寝床に帰り、
このことは三人の秘密になった。




