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大異世界プロレス予選敗退

「つまり、どういうことなんですか?」

「私たちの最高戦力が参戦出来なくなったわ?」

「リーン。それってマズくない?」

「マズいわ?」

「ダメじゃん!!」


 放課後のヴァルハリエ家、関係者を集めての緊急会議………というか集会。

 事情を知っていたナナやお嬢様はともかく、他の皆様はかなり混乱していた。

 対抗戦は、選手6名にくわえて、不測の事態に備えた補欠1名の7人で1チームとして参加することになる。

 俺、お嬢様、カティア様、アサカ様、ミカ様、留学生───シーザー様───の6名が戦い、ナナが補欠になる予定だったのだが、突如として俺の参加禁止が言い渡されたわけだ。

 元々俺一人しか盾役(タンク)がいなかったチームでその盾役が抜けるのは、痛手が過ぎる。

 後衛の防御というよりは前線で暴れることに特化したお嬢様とナナに、一対一が本領のアサカ様。

 唯一接近戦もこなせるミカ様も、近接戦闘がからっきしのカティア様の()()()までは期待できない。

 シーザー様は防御魔術らしきものを使用していたが、戦闘スタイル的に、小範囲の防御と自己強化、対個人用の大技が専門だろう。

 なんともまぁ、攻撃特化の尖ったパーティーだ。

 普通の生徒相手ならそれでも瞬殺できるだろうが、問題は。


「アルトリア大公爵家令嬢、クラリス・フォン・アルトリアとその妹、アマナ・フォン・アルトリア。この2人には注意が必要ね?」


 特権区………閥族貴族(ブルーブラッド)を牛耳る、3つの大公爵家の中でも最大勢力を誇る大貴族の長女と次女。

 姉が軽装の短槍使い、妹は重装備の刺突剣使いだったはず。


「現生徒会長とその妹、ですか…………どちらも希代の才媛と聞きますが」

「妹ちゃんの方はまだマシだけど、問題はお姉ちゃん………クラリス先輩の方だね。どんな種類の物かは知らないけど、リーンと同じ異能(ユニークスキル)を使うって話だよ」

「まさか、人修羅と死合う羽目になるとはな」

「アサカ君。殺しちゃダメだからね?」

「問題ないわ。私の英雄的蛮行(ヒロイッシュバーバリ)で一撃よ?」

「いや、無理でしょ」

「………それでも一撃よ?」


 そっぽを向いたお嬢様がそんな事をのたまうが、破壊や殺傷によって自らの能力を底上げするお嬢様の異能と殺害が禁止されている対抗戦は相性が悪い。

 というか、ぶっちゃけ不利すぎる。

 広範囲を駆けまわりながら高威力の無差別攻撃を放つお嬢様の戦闘スタイルは、限られたエリアでチーム同士のバトルを行うのに向いていない。

 相手の異能次第では、一方的に蹂躙されて終わるだろう。


「お嬢様、僭越ながら申し上げます。相性が悪すぎるかと」

「………なら、別の奥の手を使うわ?」

「そもそも、自分もリーン女史もミカも、相手を殺さないように全力で戦うというのは不可能だ。殺し合いならともかく、試合となれば相手が有利すぎる」

「アサカ君の錆び腐れ(サビアザレ)も鞘で叩くくらいしかできませんし、私も実弾が使えないんじゃあまり戦えませんね」

「言っとくけど、あまりボクに期待しないでよ?人形兵も殺しちゃいそうな武装は積めないし、ボク自体はか弱い女の子なんだからさ」

「誰もカティに期待してないわよ?」

「酷いッ!?」

「あの、クロ兄さん。私は」

「隙をつかれて負けるか、調子に乗って場外へ突っ込んで自滅するか、2つに1つでしょうね」

「そんな~………」


 大げさな悲鳴を上げたカティア様が泣き崩れるが、本職の戦闘員でない人間に期待する方が間違っている気がする。

 潜在能力だけ見ればバケモノ並みのナナも、あまり使い物になるとは思えない。

 最悪、味方全員を巻き込んで自滅しかねない危うさがある。

 それに何より。


「対抗戦では夢喰い狼(ドリームイーター)の権能は使えません。まさかとは思いますが、権能任せの広範囲攻撃でケリをつけよう、なんて甘い考えはしていませんよね?」

「そっ、そんなこと考えるわけないじゃないですか!!」


 片方が潰れた視界をナナに向けて、慌てたように弁明する狼少女。

 相性不利の半吸血鬼に、抜刀できないサムライと実弾を撃てないガンナー。

 駄狼が一匹と貧弱装甲の技術者に、そもそも参戦出来ない龍が一体。

 希望があるとすれば。


「シーザーちゃんがどこまで戦えるか、だね」

「私も、本職は後衛ですよ?安全地帯から他者強化(バフ)を撒いた後はチマチマ遠くから攻撃するくらいしか能がないですし」

「………ダメじゃん。いよいよダメじゃん」


 希望が無くなったな。

 だが、おとなしく諦めるわけにもいかない。

 ありとあらゆる手を尽くして主の望みを叶えるのが、奴隷の役目だ。

 最大の問題は、パーティーの盾がいないことに尽きる。

 逆に、それさえどうにかしてしまえば持ち前の超火力でどうにでも蹂躙できるはずだ。

 つまり。


「ナナが盾になればいいのか………?」

「私ですか!?ムリですムリムリ!!できっこないですよそんなの!!」

「他に適役もいませんし、なにより貴女は俺の妹です。やればできますよ」

「血縁ないですよ!?」

「大丈夫です、対抗戦まであと3週間あります。それまでに使えるようにするので」

「そんな無茶な」

「まぁ、仕方ないか。ナナちゃんなら上手く相手の敵愾心(ヘイト)を集めながら逃げ回ってくれそうだし、なんとかなる…………でしょ。たぶん、きっと」

「何とかならなくても何とかすればいいのよ?簡単でしょう?」

「簡単じゃないです、リーンさん」

「いや、それは違うぞ、ミカ」


 呆れたように眉をひくつかせるミカ様の肩を、ポンと手が叩いた。

 悟りを得たような、あるいは仏のような清々しい顔で微笑むアサカ様。


「考えてみろ、ミカ。相手は6人、こっちも6人、頭数は同じだ」

「だからどうし」

「それぞれ1人ずつ倒せば、こっちの勝ちだ」

「バカっ!このおバカっ!!」


 ブンと振り回された拳を大げさなスウェーバックで回避したアサカ様が、俺の方を見て。


「ああ、そうだ。クロ殿、1つ頼みたいことがあるのだが………」

「なんでしょうか?」

「その、出来れば、刀を一振り造ってほしくてな。錆び腐れ以外の、普段使いに出来るようなものが欲しい」

「かしこまりました。明日、放課後に受け取りに来ていただければ、その時にお渡しいたします」

「…………頼んでおいてなんだが、そんなにすぐできるものなのか?」

「どうしても間に合わせにはなりますが可能です。ナナの武器も作ろうと思っていたので、ちょうどよい機会でしょう」

「あれ?そうだったんですか?」

「ええ。俺が直接参戦出来ない以上、最大限のフォローはしなければ。…………ナナ。対抗戦までに使いこなせるよう、しばらく特訓でもしましょうか?」

「お断りです!クロ兄さん、すっごい悪い顔になってます!!」


 少々特殊な武器を作る予定なので、俺のリハビリを兼ねて訓練でもしようと思っていたのだが、断られてしまった。

 とはいえ、初見であの武器を使いこなすのは無理がある。

 ………飴で釣るか?

 懐に手を入れて、歩みより。


「ナナ?」

「ご主人様も、なんか言ってやってくださ」

「対抗戦で優勝出来たら頭を撫でてあげるわ?」

「粉骨砕身頑張ります!!!」

「マジかよ」


 お嬢様に呼びかけられたナナが、ご褒美(頭なでなで)に見事に釣られた。

 ふさふさの尾が千切れないか心配なくらいに振り回される光景に、「バカな犬ほどかわいい」という言葉を思い出してしまった、

 本当に狼なのかとか将来悪い大人に騙されたりしないかとか、色々沸き上がるのを気合で押さえつけて。


「…………とりあえず、写真撮るか」


 リーンお嬢様の膝の上で融けるナナをフレームに納めて、シャッターを切った。


























「これは、また…………凄まじいな」


 翌日、ヴァルハリエ家地下訓練場。

 まさしく絶句といった様子のアサカ様の前で、森鋼(ミスリル)塊が、音も無くズレて真っ二つになった。


「ご満足いただけましたでしょうか?」

「ああ。いや、なんと礼を言えばいいのか………」

「下位龍の牙から削り出して作成した代物です。風塵系統の龍でしたので、同系統の魔術の触媒としても機能するかと」


 腰のところで深くそり返った独特の形状の、刃渡り一メートルほどの太刀。

 うっすらと翡翠色の燐光を帯びた刀身が、室内灯の白光を受けて濡れたように輝いている。

 牙をガリゴリ削って刀の形にしただけの粗品だが、そんじょそこらの武器よりは優秀だろう。


「………マジか。ワンコ君、龍殺してきたのか」

「この程度なら造作もない事です」

「そっか~造作もないのか~」

「あら大変。カティが壊れたわ?」

「誰のせいだ!!」

「落ち着いてくださいカティアさん!たぶん、悪気はないんです!!」

「悪意100パーセントよ?」

「あぁぁあぁぁぁ!?」

「うわっ!?ちょっと、待って」


 ケタケタと笑い声をあげたカティア様がお嬢様にあおられてブチ切れた。

 後ろから組みついて止めようとしたミカ様が振り払われ、とうとう人語も解さなくなったらしく、歯を剥き出しに突撃するカティア様。

 場が混沌としだす中、肩を叩かれて振り返り。


「あの、クロ兄さん。コレは一体」

「鎧です」

「そうじゃなくて!!なんなんですかこれは!!」


 目の前でブンブン振り回された()()()()()を躱し、ズバンと音を鳴らして床にめりこんだ。

 身長2メートル、黒壇に似た質感の、当世具足と呼ばれる類の大鎧。

 俺の甲殻を撓めて作った兜と、鱗から剥ぎ取った繊維で編んだ小板片をつないで形成した胴丸鎧。

 多重構造に仕上げた高硬度の装甲は並大抵の攻撃など容易く弾き、龍素材故に、魔術にも高い耐性を持つ。

 籠手と脚甲の打撃部にはスパイクを仕込んだ。

 機動力も防御力もそれなりにはあるし、俺の代わりに盾役をこなすくらいはできるだろう。


「特殊なギミックこそ組み込んでいませんが、殴る蹴る投げるで十分戦えるかと」

「私はプロレスラーか何かですか!?」

「いいじゃないですか。ちょうどマスクもありますし」

「わふっ!?」


 キャンキャン吠え立てるナナの側頭部に触れてつまみを捻り、面頬(バイザー)を落とした。

 目元と口元以外をすっぽりと覆う構造のコレは、鱗1枚を丸々使って削り出したものだ。

 顔面狙いの攻撃を受けても、相手の得物が砕ける程度には硬い。

 全身の装甲を含めるとかなりの超重量だが、ナナの身体能力なら十分に着こなせる。

 重装備の騎士の殴打は軽装歩兵にとって、それだけで致命傷になる。

 前線で敵を食い止めるなら、コレが最適解だろう。


「もういいです!やりますよ、やればいいんでしょう!?ギッタギタに叩きのめして、ハンバーグみたいな顔にしてやります!!」

「その調子です、ナナ」

「うにゃぁあぁぁ!!」


 暑苦しいのか兜をバシンと床に叩きつけ、ヤケクソ気味に叫ぶナナ。

 呆れたような視線も気にせず元気にジタバタ暴れるのを取り押さえて。


「そう、ですね…………都合よく人数も揃っていることですし、少し手合わせでもしましょうか?」

「えっ?」


























「なぁ、ペット。オレだって暇じゃないんだぞ?」

「ソファーに転がってタバコを吸う暇はあったのでしょう?」

「………すんませんした」


 さぼっていたところを連行してきたフィリアが棍棒を構えるのを他所に盾を検めた。

 ひん曲がっていたのをぶっ叩いて直し、闇市で売っていた一山いくらの斧槍(ハルバード)を担ぐ。

 鼻息荒く手甲(ガントレット)を打ち鳴らして俺を睨むナナと、抜き放った刀身を下段に構えるアサカ様。

 壁際で退屈そうに座り込んだカティア様があくびして、おろおろするミカ様と、どこから取り出したのかポップコーンを頬張るお嬢様。

 状況についていけないらしく呆けた顔で佇むシーザー様がお嬢様に頭を撫でられるのを見て嫉妬したのか、ナナが獣丸出しの咆哮を上げた。

 じっとりとべたつくような殺気を受けて、盾を突き出し。


「試合開始ッ!!」

「うっ、にゃぁあああ!!!」


 可愛らしい気勢を上げたナナが跳躍し、可愛らしくない一撃が鉄盾を粉微塵に打ち砕いた。

 暴風じみた回し蹴りを躱し、軸足をワイヤーで絡めとられたナナが盛大にすっ転ぶ。

 右掌から発射したソレを、ウィンチを巻くように操作するフィリア。

 奇妙な悲鳴を上げて引きずられていくナナが、スパイクで叩き潰すようにワイヤーを引き千切った。

 そのままフィリアに向かって突撃していくナナに、斧槍を振りかぶって。


飛燕(ヒエン)

「がっ!?」


 ゴォンと実にいい音がして、後頭部に衝撃。

 振り返って、首元に迫る濡刃。

 咄嗟にソレをつかみ取り。


稲妻(イナズマ)


 脳天から股座まで一直線に叩き切る斬撃。

 落雷じみたソレを受け流し、横薙ぎの斧槍が掠りもせずに空を切る。

 下段から摺り上げ、大きく飛び退るアサカ様。

 踏み込み、一気に距離を詰めて。




「処刑流曲刀術、戯型(タワムレガタ)壁之花(オドラズ)



 両手足の関節に、ほぼ同時に衝撃が奔った。

 体を宙に打ち上げられ、首刈りの一閃。

 研ぎ澄まされた翡翠の刃が、首筋に食い込み。


波動掌(ショックキャノン)!!」

「うにゃっ!?」

「ぐっ!?」

「なるほど?」


 空間が揺れて、ナナとアサカ様が吹っ飛んだ。

 壁に叩きつけられて呻き声をあげたアサカ様の上にナナが落ちて、潰れたカエルのような悲鳴。

 後ろから重いものが落ちる音がして、両ひざをついて崩れ落ちるフィリア。


「………フィリア、何を」

「………新遺物の試運転したら、反動がえぐくて肩が外れた」

「大丈夫ですか?」

「ワリィ、ギブだ」

「なるほど」


 脂汗をダラダラ流してうずくまるフィリアとぐったり昏倒したアサカ様を担いで、壁際までもって行く。


「ミカ様。2人の介抱を頼みます」

「えっ、ああ、わかりました」

「ありがとうございます」


 一礼して戻り、拳を構えるナナ。

 牙を剥き出しに唸った狼が、跳躍し。


「やっ、ぁあぁぁ!!!」

「それなり、ですね」


 重く叩きのめすような拳を斧槍で受け、砕かれた。

 ゴミを投げ捨て、膝蹴りをもろに喰らい、そのまま側頭部に一撃。

 スパイク付きの拳を受け止めて、ぶん投げた。

 「ぎゃんっ!?」と悲鳴を上げて床にめりこんだナナが跳ねるように起き上がったのを掴んでまた投げる。

 懐に潜り込み、もう一発。

 逃れようと後ろに跳んだ勢いを利用して投げ飛ばし、渾身の一本背負いが決まった。

 フラフラのナナの肩を掴み、もう一回投げ。


「ふみぃぃいいい!!」


 ナナが奇妙な叫び声をあげて、俺を振り払った。

 俺をぶん殴りつつ後退したナナが、カッと目を見開き。


「クロ兄さん!さっきから投げすぎです!!」

「ナナ。接近戦では打撃技だけではなく関節技も有用な決戦手段になります。覚えておいて損はないかと」

「そうじゃなくて!そうじゃなくて!!」

「ナナ?」

「なんなんですか、この忙しいときに」

「ヒール系になりなさい?」

「………ッ!?」


 キャンキャン喚いていたナナが、お嬢様のセリフにがくぜんとしたように動きを止めた。

 回復魔術(ヒール)系………確かに、サポーターに必要とされる魔術だが、それが何を。


「思い出したようね?」

「ありがとうございます、ご主人様!私、やってみます!!」


 フンスッと鼻を鳴らしたナナが、両腕を交差させるように構えた。

 何をするつもりなのか分からないが、警戒するに越したことは無い。

 ガードを固めて。


リングに上がれ(ゴングを鳴らせ)ッ!!」


 世界が揺れた。

 空間が千切れ、引き伸ばされ、俺とナナを中心に四方へ突き出る白色の柱。

 互いをつなぐように赤色のロープが伸び、床が白く染まる。

 天井からぶら下がった無数の電光照明(ライト)が、蛍光色の光を放つ。

 ねじ切れるように空間が歪み、現れたのはパイプ椅子。

 折り畳まれたままのソレを担いだナナが、ナニカを確かめるように飛び跳ね。


「ゴゥッ!!!」

「っ!?」


 思いっ切りぶん殴られた。

 頭が割れたかと思うような激痛の中、つかつかと靴音を鳴らしてナナが歩み寄り。


「オッ、ラァ!!」











──────人体における主な急所は、脳天、額、鼻頭、アゴ、喉、みぞおち、腹部、金的、といった具合に、おおよそ正中線に沿って並んでいる。

 そこに強い衝撃を加えられると大抵の場合は行動不能に陥り、あたりどころが悪ければ死ぬ。

 まぁ、要するに。





「がっ…………はっ、きゅぅっ……………!?!?」






 大激痛。

 重装甲の鎧で覆われた靴で金的を蹴り上げられた場合、そのダメージは想像を絶する。

 局部で榴弾が炸裂したような、形容し難い激痛。

 前屈みにうずくまり、両膝をついて倒れ込む。

 股間にアレをぶら下げている以上回避不能な類の悶絶。

 絞り出すような苦悶。

 脳の奥で痛覚信号が明滅し、視界がチカチカと点滅する。

 涙に滲んだ視界を上にあげ。




「ぎっ、ぐふっ!?」



 脇腹を思いっきり蹴飛ばされた。

 強制的にあお向けになった俺の無防備な腹に、自由落下の威力を乗せた肘鉄が突き刺さる。

 肺の中身が一気に吐き出され、強制的な脱力。

 両足を掴まれ。


「おっりゃぁああ!!」


 グルングルンと世界が回り、ぶん投げられた。

 リングロープに叩きつけられ、反発で弾き出される。

 視界に、黒い装甲が迫り。


「どっせい!!」


 ラリアットボンバー。

 喉が潰れ、再び仰向けになり、腕を掴まれて体が宙に舞う。

 うつ伏せに叩き伏せられた俺の胴に、両腕が回された。

 上昇感と、視界を埋める金色の光。

 後頭部とマットの激突に、俺の意識は容易く刈り取られた。









ちなみに、俺はこれと同じことをイマジナリーシスターにされました。クッソ痛かったです。

というか、金的を強打されると男ってマジで動けないんですよね。






次回予告


妹の手により不能にされてしまった主人公!!

かくなる上は湯治しかないと、気合を入れて臨む対抗戦!!

そんな中、パーティーの頼みの綱(極細麵)だったナナが、まさかの出場停止処分に!!

悲嘆にくれる一同の前に現れたのは、例のあの人で──────!?




「あ、貴方は!?」

「何故ここに貴方がいるんだ!!」

「答えろ!」

「学院長!!」

「幻の8人目です。よろしく」




次回「炸裂!学院長スペシャルッ!!」


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