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過去と未来

 学校に行くと、楓に会うと決まってこの話題になる。


 優希似の早苗


 綾音にも教えて、今度、逢いに行く事になった。


 ちなみに、綾音は楓の彼女です。


 楓は、今でも言う。


『マジ、優希に似てたんだよ!』


 綾音も、その話を聞いて凄く逢いたがっていた。


 でも、俺はなんだか微妙な気持ちだった…。


 優希には似てるけど、やっぱり優希ではなくて…。もし、早苗ちゃんの事、好きになっちゃったら優希が寂しいだろうなって……。


 俺は、このまま逢わない方が良いと思っていた。


 楓には、綾音がいていいな…。


 昨日の喧嘩で怪我をした楓。綾音に手当てしてもらっていた。


 優希がいたらな〜…。ちょっと寂しいな…。


 学校が終わり、そのままショップに向かう裕也。


 正直、早苗ちゃんの事が気になっていた。裕也は、勇気を出してマスターに聞いてみた。


『マスター?昨日の早苗ちゃんでしたっけ?どうしたんすか?』


 裕也は、少し遠回しに聞いてみた。


『どうしたって…。常連客の妹さんだよ。』


『そうっすか…。ふ〜ん。』


『裕也。そう言えば、お前、K高校だったよな?』


『そうっすよ?それがなにか?』


『早苗!同じ高校だぞ!』


『マジで!』


 俺は、かなり驚いた。K高校は、マンモス高で学年のクラスだけでも11クラスあった。同い年でも、案外知らない人は結構多かった。


 同じ学校かよ…。


 裕也は、ますます不安になってきた。


『マスター…!あ!いらっしゃいませ…。』


 タイミング悪く、お客さんが来てしまった…。トホホっ


 明日、早苗ちゃん探してみるか…。


 そう言えば、楓、今日休みか?


 楓の事すら忘れてしまう位、動揺していた。

 営業が終わったらマスターに聞いてみよ。


 でも、マスターはいつものように、営業中でも外に行ってしまう人だった…。


 何で?何で戻ってこないかな〜…。


『こんばんわ〜!』


『いらっしゃいませ……!げっ!』


 ショップに入って来たお客さんは早苗だった。


『あ!昨日の人!怪我、大丈夫ですか?』


 心配そうに俺の事見る顔、優希に瓜二つ…。


『昨日はどうも…。お陰様で腫れは引きました。』


 少し苦笑いの裕也


『ココで働いてたんですか〜。ショップのお客さんかと思ってました。クスッ。』


 くそっ!笑顔まで似てる…。


『お姉ちゃんに、ココの場所聞いて…。早苗、波乗りする事にしたんです。にっ。…どうしたんですか?』


 はっ!俺は、思わず見とれてしまっていた。


『あ!はいはい、良かったら見てって下さいね。』


『は〜い。』


 早苗は、ヒョコヒョコ歩くアヒルみたあな歩き方で店内に入っていった。


『わぁ!これ可愛い!…でも、上だけだ…。』


『それは、ラッシュガードって言って、夏着るものなんすよ?今は、まだ無理っすね。』


『へへへっ!早苗は、まず形から入るんですよ!にっ。お兄さん、さすがですね。』


 おいおい…、俺、一応波乗りしてるしココの店員なんだけど…。


『何でそんなに詳しいんですか?』


 ………。


『早苗ちゃんって、もしかして…天然?』


 あれ?どっかで聞いたような…


 早苗は、裕也の事をジッと見つめ…


『天然って言わないで下さい!気にしてるんですから…。』

 俺は、ドキッとした。優希の時と全く同じだった!


『スミマセン…。深い意味はなかったのですが。』


 早苗ちゃんは、お客さんであり怒らせる訳にはいかなかった。でも、ダブって見えた。



 俺には、優希にしか見えなかった。



『ただいま!悪いな、裕也!お?早苗じゃんか。』


『こんばんわ。お姉ちゃんに聞いて来てみました!にっ。』


『そう言えば、早苗、K高校だよな?』


『はぃ。』


『コイツもそうだぞ!な!裕也。』


 おいおいおいおい!余計な事言うなよな〜。それも、いつも帰ってこないのに、今日に限って…


『そうなんですか?』


 目をパチクリさせてホントに驚いていた。


 学校の話をし、波乗りの話をし、ショップ。夜が更けるまで話していた。



 俺は、自分でも気付かぬうちに早苗と優希を比べていた。


 そして……



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