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終わりのお話

「ルイ、ルイーー!!!」


ディは今まで見た事が無いぐらい泣いていた。そして、ルイの元へと向かった。

空は青々と輝いている。時空のヒビは直った。ルイによって。しかし、そのルイはもういない。


ナイトはゆっくり歩きながら下を向いていた。ポタポタと涙が零れ落ちていた。


華僑はその場に膝を付き、座り込んだ。彼のヒザにはどんどん涙が落ちていった。


コリュはボゥッとルイを見つめていた。フェルは大空へと羽ばたいてしまった。


ディはただの人形となったルイを抱きしめた。ルイの傍にはまだ魔力を帯びている魔方陣。そこには彼女が最後に伝えたかったメッセージがあった。

ディはそれに気がつき、読んだ。そして、叫んで叫んで大粒の涙を流した。


ナイトも魔法陣を見た。そのままルイの頬を撫で傍の木にもたれ掛かった。

と、バサッバサッとフェルが戻ってきた。その背中にはサラとアーマが居た。二人は笑顔だったが、ルイを見た途端全てを察したのかサラは崩れ落ち、アーマはルイのそばへ駆け寄った。


「え、あ、ど、どうしたんだよぅ……」

「……ルイは、空のヒビを直すために命を捨てた。それだけだ」


アーマの問いにディは静かに答えた。

華僑は傍にいたコリュに聞いた。


「なぁ、お前はルイを洗脳してこうしようとしたのか?」

「えぇ。正確には洗脳はしていないわ。こちらに来たのは彼女の意思よ。まぁ、まさか本当に命を捨てるとは思わなかったけどね」

「……!お前がルイと出会わなければ――」

「あたしと会わなくても、こうなる運命だったのよ。怨むなら怨みなさい。彼女がそれを見てどう思うかは分からないけどね。じゃ、あたしは旅にでも出るわ。ルイの冥福を祈る。テレポート!」


コリュはどこかへ行ってしまった。華僑は地面をこぶしで叩いた。とても、悔しそうに。

その後、丸一日全員泣いていた。

+++++

「なぁ、こんなんで良いのかよ?」

「わかりませんよ。でも、お嬢様の本にはこう書いておりましたが」


あれからどれだけの月日が経ったのだろうか。もう俺達は立ち直った。

いま、俺の首にはルイの魔石がある。普通、死んだ魔道人形の魔石は消えてなくなる筈だ。だけど、ルイのだけは何故か残った。


俺とナイトはルイの魔法について書かれた本を見た。その本の最後のページには、まだ人形になる直前に使った魔法が書かれていた。

そう、異世界を作る魔法。扉が出来て、その向こう側に新しい世界が出来るらしい。今から俺とナイトでやってみようとしている。


「出来るのか、俺達に」

「やってみないとわかりませんよ。では、いきますよ」


ナイトが詠唱する。と、魔法陣が光り始めた。いけるか……!?

しかし、何がいけなかったのか扉が出来ないまま俺達は新世界へと飛び立たされようとしている。

そのとき、運が良いのか悪いのか華僑が入ってきた。華僑は状況が理解できないまま巻き込まれた。

今度は死なせねぇ。守って見せる……!

俺の意識はもうなくなった。

+++++


知識、感情を持つ者は大切な人を守るために全てを捨ててしまう。

そして、全てを巻き込み、時には大事になる。

彼らも例外ではなかった。友達を巻き込み、世界を巻き込み……。

彼らは新しい世界でも同じことをするであろう。しかし、それは、叶わない。

次で最後。もう、世界を作る力は彼らには無い。

彼らは罪深き者。新世界を作りすぎた。

彼らは罪深き者。彼らは他人を愛することの出来る者。彼らは――

これにて完結です。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

まだまだ未熟なので、色々読みにくかったと思います。

これからも頑張っていこうと思います!

では、これにて失礼。

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