19.みんなでご飯
Noxlunarisのバレンタイン配信はとても面白かった。
視聴者からアンケートを事前にとってチョコを貰いたいランキングや告白されたいランキングなどを決めたりみんなが実際に告白するシュチュエーションをやったりしていて普段とは違うみんなが見れてよかった。
視聴者の間では告白シュチュエーションのときにいつもは明るく告白も普通にしそうな琴莉が恥ずかしそうにしていて意外な一面を見れたと大きく盛り上がっていた。
あと2ヶ月後に事務所「swear」の1周年だ。
実は1周年記念に向けて結構前から用意をしていた。
事務所のみんなにも協力してもらい事務所のオリ曲を作ったりぬいぐるみなどのグッズを出すなどなどいくつか発表できるように用意をしている。
それにみんなの1周年記念もあるのでそっちの準備もしていて最近は仕事から帰ってきたら寝て仕事に行ってを繰り返していて休めていない。
凛音からお礼の遊びに誘われているが準備の方に時間を使っているので予定が空けられない。
あとはNoxlunarisの新曲の収録が終われば休めるからそれまで頑張らないといけない。
3月に入り今日で収録が終わる日だ。
「最近、如月さんと会うたびにやつれていってない?」
涼葉がみんなに問いかけた。
「明らかに疲れているよねー」
「私、先週の仕事の時に如月さんが居たんだけど初めて休憩中に仮眠とってるの見たよ」
「本当ですか?」
「うん、私も驚いて2度見したもん」
瑠奈の目撃情報もあり如月さんは相当、疲れているのがわかる。
「如月さんって現場にも顔出してくれるし事務所でも作業してるし京凛の動画投稿や配信も続けているから休めてないんじゃない?」
「最近は周年の準備もしているから余計に休めてないよね?」
「いくら若いからってハードワークすぎでしょ」
「視聴者や私たちのために頑張りすぎだよねー」
「休まないと倒れてしまいますね」
みんな如月さんが働きすぎだと思っているようだ。
「如月さんってみんなにはきちんと休む日を作ってくださいねって言ってる割には自分は休まないんだから」
「本当にそうだよ!1番休まないといけない人なんだから」
「このあと言ってみます?休んでくださいって」
「休むかな?」
「うーん」
「私たちが言っても仕事がひと段落しないと休まなそう」
「だよねー」
「でも心配なので私は言いに行きますね」
そう言って凛音は休憩室を出て行った。
「行っちゃったよ」
「そろそろ休憩も終わりだし私たちも行こうか」
「そうだね」
みんなで凛音のあとを追いかけた。
「如月さんちょっと時間いいですか?」
「いいですよ」
他のメンバーも凛音の後ろにいる。
「如月さん最近休んでいますか?明らかに疲れているのが分かりますよ」
「そうですよ、顔に覇気がないです」
「あはは、やっぱりわかる?」
如月さんは笑って誤魔化そうとしている。
「分かりますよ!私なんてこの前、如月さんが休憩中に寝てるの見てるんですから」
「あーこの前の現場の時に見られてたかー」
「最近、いつ休み取りました?」
「うーんと12月?11月?くらいかな?」
「働きすぎ!」
「休んでください!」
「あーうん休むよ」
【え、?】
予想とは違い案外すんなり休むと言われたからみんな驚いてしまった。
「実は今日の収録が終われば周年の準備は終わりだから明日から3日くらい休もうかなって思ってたんだよね」
「あ、そうなんですね」
「はい、流石に僕でもこれ以上はやばいことくらいわかっていたから久しぶりに休むよ」
「よかったです。みんな心配してたんです。」
「心配かけてすみません」
「みんなのために頑張っているのは分かっているのですが倒れたらいろんな人に迷惑をかけてしまうんですからきちんと休んでくださいね」
それもそうだ。倒れたらその分、仕事が進まなくなるからみんなに迷惑をかけてしまう。そんなことも忘れてしまうなんて上に立つ人間としてだめだとおもった。
「はい、気をつけます」
俺はきちんと反省をした。
「私たちでも出来そうな仕事なら手伝うので言ってくださいね」
「その時はお願いします」
そしてみんな収録に戻って行った。
収録が終わり帰ろうとしたらみんながまだ残っていた。
「如月さん、このあと予定ありますか?」
「ないですよ」
「それじゃあ私たちとご飯に行きませんか?」
「はい、いいですよ」
初めてご飯に誘ってもらった。
「何食べようねー」
「焼肉がいい!」
「肉いいね!」
みんな肉の気分だったみたいで焼肉になるようだ。
「それじゃあ前に仕事で行ったおすすめの店があるからそこにする?」
「いいですね!そこにしましょう!」
他のメンバーもそこで大丈夫なようだ。
「それじゃあ行こうか」
個室の焼肉屋についた。ここは前にコラボした配信者の方に連れてきてもらった店だ。値段は少し高いが肉質が良く何を食べても美味しいのでお気に入りだ。
「うわぁーここ個室なんですね〜高そうですね」
「あたしこんな高級感あふれる店初めてです」
「僕も」
「私、メニューにシャトーブリアンがある店来たことない」
凛音とは何回かこういう店に来たことがあるから普段通りだが他のみんなはこういうところにあまり来たことがないのかそわそわしている。
「ここは僕が奢るので遠慮なく食べてね」
「ほんとですか!?」
「もちろん、社長なんだから出すよ」
「ありがとうございます!」
「よーし、頼むぞー」
それからメニューを見ながら食べたいやつを頼んでいた。
「よかったんですか?こんなとこに私たちを連れてきてしまって」
琴莉が心配をしてか聞いてきた。
「大丈夫だよ。どうせならみんなに美味しい物食べて欲しいし僕って自分が好きな店に誰かを連れて行くのが好きなんだよね」
「そうなんですね」
「それに誘ってくれたのが嬉しくてね」
俺は自分から誘うことがほぼないので誘われ待ちな部分があるから誘ってもらえるのは嬉しいのだ。
「如月さん、何か食べたい物あります?」
「とりあえず牛タンとご飯さえあればあとはきたのを食べるよ」
「了解です」
「私、シャトーブリアン食べてみたい!」
「食べたいもの好きに頼んでいいよ」
「如月さん太っ腹!」
店員さんが来て、注文は終わったようだ。
すぐドリンクだけ店員さんが持ってきてくれた。
「ドリンクが来たから乾杯だけやっちゃおうか」
琴莉は乾杯をやってくれるようだ。
「それじゃあ乾杯!」
【乾杯!】
こうやってみんなで集まってご飯を食べるとお酒が飲みたくなるがまだ17歳なので飲めない。
「そういえばみんなで旅行の行く場所を決めました」
「どこに行くんですか?」
「凪ちゃんが和歌山に行きたいって言っていたので調べたら面白そうな場所が結構あったので和歌山になりました」
前、凛音におすすめしたがまさか行くことになるとは。
「いいね!それじゃああとは宿をとって行く日程を決めるだけだね」
「どこに泊まるか迷うなぁ」
「ここなんてどお?」
俺が見せたのは海が一望できる足湯があるホテルだ。
ここは一度行ったことがあるが写真映えもするからとてもおすすめだ。
「めちゃいいですね!この画像みたいに写真撮りたい!」
「すごく映えてますね」
「ここにしよ!」
ホテルの話をしていたら肉などが運ばれてきた。
「お肉はあたしが焼きますね」
涼葉が焼いてくれるようだ。
「それじゃあ食べますか」
【いただきます!】
「高いお肉って本当にあまり噛まなくても飲み込めちゃう」
「ほんとだ!美味しすぎるよ」
「この味覚えたら普通のお肉食べれなくなっちゃうよ」
みんな美味しそうに食べてくれて連れてきた甲斐があった。
そのあとは仕事の話などをして普段、休憩中に会話に混ざらなかったのが後悔するくらい楽しかった。
「今日はご馳走様でした」
みんなそれぞれお礼を言ってくれた。
「こちらこそ誘ってくれてありがとう」
「いえいえ、如月さんは年が近いので仕事以外の話とかしてみたかったんですよね」
「そうなんだ。これから休憩中に会話に混ざれる時は混ざるね」
「ぜひぜひ」
こうして仲良くしてくれると嬉しい。
「それじゃあ今日はありがとう」
「はい、お疲れ様でした」
それぞれ帰っていき俺と凛音は同じ方向なので2人で帰った。
「今日はあまり会話に混ざってなかったですね」
「会話に混ざるとボロが出そうなので」
凛音は俺たちが仲良いことを悟られないようにあまり喋らなかったみたいだ。
「仕事でしか関わらなかったから分からなかったけどメンバーだけでいる時の雰囲気を知れて新鮮でした」
「あまり変わらないと思いますけどね」
凛音からしたらいつもと変わらないようだ。
「そうですか?じゃあ普段からあまり関わってなかったんだなって思い知りましたね」
「関わってくれてる方だと思いますよ。現場にも結構来てくれますし」
「現場を見ないと分からないこともあるので行っているだけですよ」
あくまで仕事を円滑に進めるように現場のことも知ろうとしているだけだ。
「みんな、如月さんはよくやってくれていると言ってましたよ。自分の活動もあるのに私たちの現場も見に来てくれますし他のグループの方も何かしらやってますよね?」
「そりゃ社長なので」
「普通はマネージャーとかを通してやることですよ」
「そうですかね」
「そんな社長なのでみんな気にかけるんですよ」
だから良くしてくれるのか。きちんと評価してくれているようで嬉しい。
「ありがとうございます。これからも頑張れそうです」
「あまり経営のことに口は出したくないですけどマネージャーを雇った方がいいんじゃないですか?また今回みたいな忙しい時期になったら次は如月さん倒れるかも知れませんよ」
確かに今回は今までで1番、忙しかった。1人では限界があると感じた。
「そうですね。これからこの会社も大きくなると思うのでそろそろマネージャーを雇った方がいいかもしれませんね」
「如月さんが現場に顔を出す頻度が減るのは寂しいですがその方が良いですよ」
「分かりました。探してみますね」
そんな話をしていたら家に着いた。
「そういえば22日って空いてますか?」
「今のところ何もなかったと思います」
「じゃあその日にこの前のお礼させてください」
「分かりました。空けておきますね」
2ヶ月待たせてしまったのでこの日は空けておかないといけないな。
「今日はありがとうございました。おやすみなさい」
「お疲れ様でした。おやすみなさい」
明日から3日休みだからゆっくりしようと思った。




