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たまたま見つけた俺の黒歴史ノートに、とんでもない話が書かれていた件。  作者: TNネイント
「†聖なる書†Ⅰ 勇者ドウコウの伝説の始まり」編
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曲がりなりにも勇者

 「お前、あの泥棒を庇うのか!?」

 割って入ってきた女性にも、容赦なく飛び交う怒号。

 それでも心を折らさず、女性はこう言った。


「泥棒? そうには見えないけどなぁ……。 とにかく、勇者さんとやらは家に侵入とかはしないでね」

 この発言の後、テキトーネが喋り始める。

「この勇者の名前がドウコウと言うのですが、この人はたまに、他種族の考える"人間"というものを逸脱した奇行に走る事があるんです。 ご迷惑をお掛けしてます」

「……おい、待て」

 テキトーネと魔法使いの格好をした女性が喋った後、黙っていたドウコウがついにその口を開く。

「盗んだ金はちゃんと棚に戻しただろ、何がいけないんだ?」

 しかし、放たれた言葉は、村人を煽るかの言い方だった。

「はあ!?」

 案の定、十数人の村人が彼を襲う。

 最終的に、彼は殴りに殴られてしまった。

「バカだなぁ……」

「あれほど言ったはずなのですが……」

「クソ……」

 殴られてドウコウは、そう呟いた。

 そこに、魔法使いらしき女性が近寄り、こう言った。

「ところでさ、魔王を倒すべく旅をしてるんでしょ?」

「そうだが……それがどうかしたのか?」

「ならさぁ、仲間くらい一人はいないとなぁ……」

「誰だよ」


「私の名前? 「テヌキーニョス」というんだけど……」

 ふざけているような名前だった。

「テヌキーニョス? 魔法とかは使えるのか?」

「使えるよ、全部じゃないけど」

 そこに、テキトーネが割って入ってくる。

「流石に、一人旅では魔王を倒すは無理だと思います。 一人くらい仲間がいないと……」

「……まあ、テキトーネの言う通りだろうな」

「え、いいの? ありがとう!」

 こうして、ドウコウはテヌキーニョスを仲間に加える事にした。

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