ルーレット町
しばらくして、テヌキーニョス以外も起き、次の人里へ。
4時間近くかけ、ドウコウ達はルーレット町に到着した。
「ここか……」
"国境の町"の一つ、ルーレット町。
この町の中心部が、ランダム国とオオジョウヴ王国の国境になっている。
しかし、生きている人の姿を見かけない。
「どういう事よ……?」
広がるのは、家が建ち並ぶ町並みだけ。
しばらくこの町を探索していると、見知らぬ女性が。
「……ひいっ」
ドウコウ達に怯えているようだった。
「どうしたんだ? 俺達は何もしないぞ?」
「ほ、本当に……?」
声は聞こえているようだ。
「ところで、人の姿を見かけないんだ……。 何があって、こうなったんだ?」
「みんなは……」
ドウコウの質問に返そうとした女性が倒れる。
「お、おい!」
倒れた女性に向かうドウコウ達。
その時、どこからか笑い声が聞こえてきた。
「フフフ……フハハハハハハッ!」
「お前は、あの時の……!」
笑い声は、タラタラの嘲笑だった。
「この町の連中は、俺が殺してやった!」
「何の恨みがあって、そんな事をやったの?」
テヌキーニョスが質問するが、タラタラは返そうとしない。
「何故、俺が貴様等などに話を問われないとならない?」




