ひた進む
「モザイク塔下町」を出て、ナントカカントカヌスのいる魔王城に向かうドウコウ達。
その道中でも会話する。
「……なぁ」
「どうしましたか?」
「魔王城はこの道を歩いていたら良いのか?」
「歩いていると、2つくらい人里があります」
「それを歩いていると魔王城に到達します。 まだまだ歩きましょう」
「面倒だな……」
「それでさ、その人里の名前って?」
「ランダム国とオオジョウヴ帝国の国境を跨いでいる「ルーレット町」と……」
「それと?」
「魔王城に繋がっている「トカトカの里」の2つです」
「もう、旅も終盤なんだな……」
「早すぎるよなぁ……。 もうちょっと旅をしないと」
「1つ1つが遠すぎるのよね……」
サボテンノの言うように、ドウコウ達のここまでの旅路は、ほとんどが人里と人里の間の道を歩き、たまに立ち塞がる魔物を倒しているだけだった。
「ほとんど私のせいでは……」
テキトーネは自分のせいだと思っている。
「大丈夫だろ、それにしても面倒だな……」
「今日も野宿になるのかな?」
「そうなるな……」
ドウコウ達は荷物を枕代わりにし、道中で寝る。
翌日―――――
「あれ? まだ寝てる?」
先に目覚めたのは、テヌキーニョスだった。
他の3人は未だに寝ている。
周辺には魔物もおらず、緑色の草原と木々だけが広がっている。
「それにしても、空気が綺麗だなぁ……」
魔法使いは起きて、そう呟く。




